フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

携帯電話

2013-01-30 22:38:31 | Weblog
囲碁の団体では、対局中の新しいルールが誕生しました。対局中のプロ棋士の携帯電話が鳴った場合は「警告」、同じ日に2回目があった場合は「即刻負け」とするものです。マナーモードの振動音も対象となります。すでにこのルールは中国や韓国のプロ棋界でも採用されているそうです。もちろん観戦しているほかの棋士の携帯でも同じ扱いで、自分の対局にも影響してくるそうです。確かに対局中に着信音が聞こえてくれば気が削がれます。
かつての江戸しぐさの根本は「粋とやぼ」といわれていますが、こうした状況での電話はまさに野暮 です。しかし、時には電源を切ることを忘れることもありますが、警告を受けて電源を切ることは確実にできますから、このルールは評価出来ます。もちろん、心得が出来ていればこうしたルールは必要ないですがね。
先程の粋ですが、粋な行為も少なくなりました。自分のことしか考えないのが野暮なんですが、価値観の変化でしょう。あちらもこちらも野暮ばかりです。ドラマで粋なシーンが出てくると、すぐに涙ぐんでしまうのは、その裏返しですかね。