2011年夏アニメ考察

2011-06-29 22:01:25 | 2011年夏アニメ関連

2011natuanime 2011natuanime1 2011natuanime2 いよいよ今週から早いところでは夏アニメが始まり、来週からは本格的に次々と夏アニメの第1話が放映されようとしています。

そういうわけで今回は毎回恒例として個人的に夏アニメの第一印象及び注目作をピックアップしてみようと思います。

まず今年は冬と春にオリジナルアニメ作品が席巻したことによりハードルが全体的に高くなっている印象を受けました。それを踏まえて夏アニメ一覧を見ると…夏はイマイチといったかんじです。ここから予想外のダークホース作品が出てくることに期待したいところです。

Natsume Bakatesu まずなんといっても夏アニメの大本命は「夏目友人帳 参」ではないでしょうか。第1期では泣ける話が多く、2期では多岐の登場により萌えも有りと隙がない抜群の安定感、再びニャンコ先生に会えると思うと期待せずにはいられません。続いて「バカとテストと召喚獣にっ」も要チェックです。萌えアニメとして非常に面白かった第1期、今回も翔子と秀吉の活躍に期待しつつ、1期の弱点だったバトル部分をなにとぞ改良してほしいところです。

Pingudoramu 続いては、1990年代を代表するアニメ「少女革命ウテナ」で監督を務めた幾原邦彦氏が12年ぶりに監督を務め制作されたオリジナルアニメ作品「輪るピングドラム」は化けそうな予感です。監督自ら「万人受けするとは思っていない」と言っているぐらいだし相当個性的な作品になりそうです。そして「TIGER & BUNNY」で成功を収めたサンライズ制作のオリジナルアニメ作品「セイクリッドセブン」も果たしてどうなるか気になるところです。

Bloodc Roucube 他にも堅実な作品を作り続ける水島努監督にCLAMPが原作、デザインを務めるオリジナルアニメ作品「BLOOD-C」も注目です。歴代BLOODは微妙な作品が多いので今回は頑張って欲しいところです。あとずいぶん猛烈にプッシュされている「ロウきゅーぶ!」も一応チェックするつもりです。第一印象ではどう見てもロリ萌えアニメにしか見えませんが、熱血バスケものらしいです。果たしてどうなることやら。

Idolmaster Idolmaster1 そして忘れてはならないのが今夏最大の話題作「THE iDOL M@STER」です。現在オワコンの代表格とも言われていますがグレンラガンのスタッフも引き連れて豪華スタッフ、さらに現在アニメに力を入れまくっているTBSでの全国放送ということで失敗する要素は現在全く無いと思われます。自分はゲーム版をプレイしていないので純粋にアニメ作品として視聴してみるつもりです。

No6 Usagidrop 現在業績が回復しつつあるフジテレビ深夜アニメ枠「ノイタミナ」、今回は「NO.6」「うさぎドロップ」をアニメ化してきました。どちらもメジャーどころではない原作を引っ張ってきたため視聴してみるまでなんとも分かりませんが今回のノイタミナ枠も良作を作ってくることに期待したいです。

「アニメに本気です!」と銘打ったとちぎテレビ、夏はどうなるのか期待…と思いきや、とちぎテレビで放映する新作は「うたのプリンスさまっマジLOVE1000%」のみ…て、え?これだけ?いつになったら本気出すのか疑問です。…だがしかし、「WORKING!!」の再放送をやるのは評価したいです。良いチョイス!

Kamisama 他にも岸田メル絵のラノベアニメ「神様のメモ帳」やパチスロ作品のアニメ化「怪盗天使ツインエンジェル~キュンキュンときめきパラダイス!!~」、クェイサースタッフによるおっぱいアニメ「魔乳秘剣帖」、GONZO復活第1弾「にゃんぱいあ The Animation」など化けるかもしれないアニメがいくつも潜む中、果たしてどの作品が夏の話題を独占するか、または大化けするダークホース作品が登場するか、今回もチェックは欠かせません。


2011年夏終了アニメ「DOG DAYS」最終話の感想文

2011-06-28 19:06:31 | 2011年春アニメ関連

なにかとオリジナルアニメ作品は話題になりやすいと思いつつ、今回はとちテレがアニメに本気です!というのを具現化したような、東京MXと合同で全国最速放映だったローカル局アニメ「DOG DAYS」の最終話を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

Dogdays11 Dogdays12 「DOG DAYS」」…「魔法少女リリカルなのはシリーズ」で知られる原作・都築真紀、監督・草川啓造らのスタッフが結集して作られたオリジナルアニメ作品で、アニメ制作はなのはシリーズと同じくセブン・アークスです。なのはスタッフ久々のオリジナル作品ということで前人気は高かったこの作品、1話では予想外の風雲たけし城だったため盛り上がりには欠けていました。

2話から早速主人公のシンクが勇者となりガレット獅子団領軍と戦っていましたが、途中で発動させた紋章術はどうみてもリリカルなのはの影響を受けていました。そしてとりあえず爆発!しかもこれらの技、中盤以降全く出てきてなかったような気がします。

Dogdays13 Dogdays14 戦とか言いつつも実際は死人どころか怪我人すらほとんど出ず、そのくせ武器は剣や斧を使っていたので、別に木刀とかでも良かったように見えます。あとはとにかく派手な魔法陣に爆発と、このあたりは「なのは」スタッフらしい演出でした。

さらにキャラクターの名前が複雑すぎたのも難ありで、1クールアニメでこれだけのキャラクターを覚えられるはずもなく、ほとんどは顔と名前が一致しませんでした。そのため声優で覚えるか適当に略称をつけて呼ぶのが基本になっていました。あと兵士達モブキャラが適当すぎて全く感情移入できないのも問題だったかもしれません。

Dogdays15 Dogdays16 そんな中でも裏方に徹し普段は旅に出ていて魔物と実戦を繰り返していたダルキアン卿とユキカゼは個性があり良かったです。後半では勇者帰還前に必死で最前の方法を探していたリコもまるでヒロインのようでした。他にもエクレールにミルヒオーレやレオ閣下など個性派キャラは多かったですがメインキャラ以外はほとんど登場しなかったので、ここまでキャラ増やさなくても良かったのではと感じてしまいました。

Dogdays17 Dogdays18 6話からシリアス展開になってきましたが、いきなり死ぬとか極端な展開になってきたためヌルい展開とシリアスのバランスが悪かったように感じました。しかもそれまで生死をかけたバトルなんて一度も体験したことがない主人公が普通に戦ってるし…しかも魔物との戦いは1話で終わってしまい拍子抜けでした。

Dogdays20 Dogdays19 「日常」とならび2011年春アニメ期待はずれツートップと言われていましたが、後半に取って付けたようなシリアス展開とヌルい戦という名ばかりの風雲たけし城…そして最後の勇者帰還に関して再召還の条件が偶然全て揃っていたため91日後にまた呼ぶことができるというご都合主義、他にも攻撃が当たって服だけ脱げたり、聖剣が光って服と傷を完全回復、なんでタツマキだけ異世界と地球行ったり来たりできるん?など突っ込みどころはいくらでもありましたが「なのは」ファンはこれで十分楽しめたんでしょうか。

Dogdays21 Dogdays22 ただこの作品、とにかく声優は豪華で現在のアニメを牽引する若手の人気声優から渋い声で有名な実力派男性声優まで揃えまくったためスタッフロールの声優欄だけでも一見の価値はありました。

作画はセブン・アークスとは思えないほど安定していた…と言いたいところですが所々気になるところもあり、11話の姫のライブはどう見ても別人で見事な作画崩壊でした。今時あそこまで悪くなったのを見たのは久々です。主題歌は非常に良く、オープニングの水樹奈々といい、エンディングの堀江由衣といい格好良い曲でした。

総評

Dogdays23 全体的な感想としては、とにかくご都合主義で緊張感のかけらも無いヌルいアニメでつまらなかったですがなぜか最後まで見てしまいました。おそらくライトノベルでもありえないような内容をアニメで放映したから逆に新鮮だったのかもしれません。そして声優がとにかく豪華でした。

全体的な個人的評価としては、1話の時点ではガチ魔法バトルかと思いきや風雲たけし城だったので期待はずれでCランクでしたが、逆にこの都合が良すぎる展開がクセになりそうだったので結果的には視聴継続のBランクでした。

あの終わり方はどう見ても2期に続くと思われますが、あれで2期なかったら逆に衝撃です。


2011年夏終了アニメ「Aチャンネル」最終話の感想文

2011-06-27 12:33:14 | 2011年春アニメ関連

今回はTBSで放映された日常アニメ「Aチャンネル」の最終話を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

Achannel10 Achannel11 「Aチャンネル」…まんがタイムきららCaratで連載されている黒田bbの4コマ漫画「Aチャンネル」のアニメ化作品で、アニメ制作はStudio五組です。元GONZOのエリートだった第5スタジオスタッフが初デビューとなり制作したこの作品、第1話から毒気の無い日常アニメといったかんじでしたがトオルとユー子の絡みが面白く好感触でした。

基本的にトオル、るん、ユー子、ナギの4人の仲良しグループの高校生活がメインでしたが、12話で1年間を描いたため四季の移り変わりもあり駆け足ながら様々な表情を見せてきました。中でもやはりユー子の存在感はダントツで、黒髪ロングでしかも気が弱くいぢられ役ということもあり高い人気がありました。

Achannel12 Achannel13 監督の小野学氏自ら現役女子高生に取材したらしく、おっさんから見た女子高生の理想像を見事に体現した作品に仕上がっていたと思います。とくに突き抜けた面白い話とかはありませんでしたが、悪い回がほとんど無く毎週非常に安定していました。ただ9話でホットケーキの素を頭からかぶるのは少々やりすぎかもしれません。

Achannel14 Achannel15 2話から早速風呂回があり、体操服はブルマと狙いすぎではないのかと思いましたが、3話になりユタカとミポリンが登場してからトオルが実は優等生で面倒見が良いことが発覚してから次第にキャラクターに焦点を当てた物語が展開していき、それが実に丁寧に作ってあり視聴していて面白かったです。そして何よりエンディングの入りが絶妙で、毎週いい終わり方でした。

そしてこの作品で欠かせないのは何より毎週入る挿入歌で、これについては「キャラソン宣伝タイムきた」とか「絵コンテの節約」など否定的な意見が目立ちましたが自分はそれほどは気にならなかったです。まぁ中には電波ソングもあったのでそれはイマイチでした。

Achannel16 Achannel17 終盤になると次第に季節は冬になり、新学期が始まるにつれて次第に1学年下のトオルが寂しさを感じるシーンが増えていきましたが、最終話の最後でトオルが言った「るんちゃんは、変わらないね」と共に最終回エンディングは1話の挿入歌「はるかぜの科学」!心憎い演出とともにラストを彩り最後まで素晴らしい作品に仕上がっていました。日常もので最終回でここまで寂しさを感じた作品はおそらく「ARIA」以来かもしれません。

作画はシンプルながら表情豊かで生き生きと描かれ良かったです。BGMも良く四季を表現していたし、挿入歌も良曲があったため良かったと思います。そしてなによりオープニングは楽しい気分にさせる出来や、エンディングの季節の移り変わりの演出も素晴らしかったです。

総評

Achannel18 全体的な感想としては、最初こそ毒にも薬にもならない日常アニメかと思っていましたが、日常アニメながら丁寧に作ってあるのが感じられて非常に安定して面白かったです。キャラクターも魅力的で仲良し4人組全員にちゃんとスポットが当てられていたのも良かったです。

全体的な個人的評価としては、1話の時点では様子見で視聴継続のBランクでしたが、抜群の安定感で安心して見られ、最終回が終わった後は寂しさを感じるほどで、日常アニメとして素晴らしかったので永久保存版のAランクです。

「Aチャンネル」とはAランクのAでした。今回アニメ制作初デビューとなったStudio五組、次回作も期待せずにはいられません。


2011年夏終了アニメ「C」最終話の感想文

2011-06-27 01:34:25 | 2011年春アニメ関連

ワイヤレスキーボードとiPhone4を駆使しながら感想文を黙々と書いています。今回は同じフジテレビ深夜アニメ枠「ノイタミナ」で放映された「C」の最終話を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

C8 C9 「C」…「モノノ怪」「空中ブランコ」で監督を務めた中村健治による完全オリジナルアニメ作品で、アニメ制作はタツノコプロです。「モノノ怪」の監督が再び「ノイタミナ」枠に帰ってきたということで一部では期待されていたこの作品、第1話では主人公の余賀公麿が異世界らしき別空間金融街に連れてこられたところで終わっていました。

2話からさっそく金融街でのバトルを意味するディールが始まり、主人ことアントレプレナーに、相棒となるアセットの真朱が登場してましたが…意味が分からん!金を使いその金額により威力が変化してダメージを与え、666秒の制限時間でどれだけダメージを与えたか、もしくは破産させれば勝利というのは分かりましたが、攻撃の単位とかが意味不明です。公式に詳しく載っているらしいですが、普通公式をわざわざチェックなどしないのでかなり意味不明でした。

C10 C11 しかしバトル以外の部分…シナリオや設定は面白く、バトルで使う金額の担保として使っているのは「自分の将来」なことにより、大学の先生をバトルで破産させたときに起きた影響に主人公が悩むシーンや、大物資産家同士のバトルにより負けた側の企業が倒産し10000人以上の従業員が路頭に迷うが、相手側がそれを買収し従業員を救うなど、ただ単に勝てばいいという戦いではなく現実への影響をも考えてバトルをするというこの考え方は斬新で面白かったです。

C12 C13 他にも金についてのお互いの考え方の違いも興味深く、世界とつながる手段や、信用さえあれば金は自然と入ってくるなど金についての価値観がお互い違うというのを述べる描写も良かったです。

キャラクターも良く、主人公がやや普通でしたが、独自の正義を持ち日本を救おうとした三國壮一郎やエージェントのジェニファー・サトウなど個性派が多い中、アセットの真朱がアントレらしくないうえに途中からカップめん好きになってそればかり食べている描写は萌えでした。

C14 C15 終盤の東南アジア金融危機による「C」の連鎖から始まった物語の展開は面白く、未来を無くしてでも今を救おうとする三国と、未来が無くては意味がないと主張する公麿との戦いは内容こそ意味不明でしたがインフレを引き起こし日本円の価値をゼロにする戦い方といい見ていて興味深いバトルでした。

その分最後の展開が良く分からなく、ハッピーエンドとは言いがたいような終わり方でしたが何はともあれ救われたような終わり方だったので良かったかもしれません。

作画は普通といったところで途中気になるところはありましたがまとまっていました。その分バトルシーンをがんばって欲しかったです。オープニングの主題歌は格好良く、アニメと連動した携帯ゲームの上位者がエンディングに載るというのは良くできていたと感じました。

総評

C16 全体的な感想としては、よく分からないけどなんか面白い作品でした。金融街を軸とした物語の設定やバトルの盛り上げ方は興味深く面白かったんですが、いかんせんバトルの仕組みが良く分からない…この部分を分かりやすくしてくれればもっと面白くなりそうだったので残念でした。

全体的な個人的評価としては、1話の時点ではまだ金融街に連れてこられたばかりでこれからどうなるかという意味も含め様子見のBランクでしたが、話の展開や盛り上げ方は面白くお互いの正義のぶつかりあいなど最後の展開も良かったんですが…この理解しづらさをマイナスして最終的には視聴継続のBランクでした。

作品のクセが強いことで知られる中村健治監督らしい作品だったとは思います。なんだかんだで面白かったのでまたオリジナル作品を作って欲しいところでした。


2011年夏終了アニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」最終話の感想文

2011-06-26 22:45:40 | 2011年春アニメ関連

さっそく色々と春アニメが最終回を迎え始めています。最初の今回はフジテレビ深夜アニメ枠「ノイタミナ」で放映されたオリジナルアニメ作品「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」の最終話を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

Anohana13 Anohana14 「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」…A-1Pictures、フジテレビ、アニプレックスが共同で制作した完全オリジナルアニメ作品で、アニメ制作はA-1Picturesです。監督長井龍雪、脚本岡田磨里、キャラクターデザイン田中将賀と、「とらドラ!」スタッフが再び集結したこの作品、1話から魅せる演出とエンディングまでの流れが絶妙だったため1話からすでに別格の風格でした。

その後はめんまこと本間芽衣子の願いを叶えるために奔走する展開でしたが、一度解散した仲良しグループを再結成するために昔遊んだゲームを再びプレイするシーンや昔作った料理を作るところなど懐かしいと感じさせる描写も多く視聴者も当時を懐かしむ現象が見られ毎週盛り上がっていました。

Anohana15 Anohana16 そんななか仲良しグループの中でも一際強烈な個性を持っていたのはゆきあつこと松雪集で、あれが露見したときは泣けるシーンでもぶち壊しになってしまうほどの強烈な印象でしたが、あなること安城鳴子がホテルに連れ込まれそうなときに助けるなどカッコいいところも多くなんだかんだで良いキャラでした。

Anohana17 Anohana18 男女共に魅力的なキャラが多いですが、やはり欠かせないのはじんたんこと宿海仁太で、最初こそ引きこもりでしたが、あなるの援助交際疑惑のときの「俺を見ろ!」のシーンやバイトで一生懸命なところなどカッコいいところも多く主人公らしいキャラでした。

そしてこの作品の特徴の一つといえば、岡田麻理脚本による昼ドラ並の恋愛感情のもつれで、最初はお互いが本音を隠しながらつきあってたのが次第に昔に戻り本音を言い合うようになり、いつ殴り合いに発展してもおかしくない状況も作り出していましたが、それを絶妙なところでコントロールしていたのはさすがでした。

Anohana19 Anohana20 全11話という短い中、最後の最後に謎だっためんまの願いも判明し、手紙や朝日のシーンなど最終回は伏線を一気に回収しつつベタながら、それを感じさせなくて引きつけるような見事な演出、そしてあのエンディングと最後も素晴らしい終わり方で、自分は宿海塔子とめんまの会話シーンからラストまで泣きっぱなしでした。

Anohana21 Anohana22 作画は終始安定していたし、田中将賀デザインのキャラを忠実に描きつつ埼玉県秩父市の様々な場所を実際に登場させたため非常に良かったです。BGMも作品に合っていたし、演出との使い方が絶妙で作品をさらに引き立てていました。他にも声優の泣きの演技を絶賛する声も多く、戸松遥と近藤孝行の演技が特に印象的でした。主題歌もオープニングから良かったし、エンディング曲は作品通りとほぼ完璧な布陣でした。

総評

Anohana23 全体的な感想としては、やはり「とらドラ!」スタッフによる作品は素晴らしかったです。一つ間違えばファンタジーが入ったお涙頂戴の駄作になりそうですが、それを微塵も感じさせない演出の見せ方や、生々しい男女の恋愛感情を描くので有名な岡田麻里脚本を見事にコントロールした長井龍雪監督の実力はさすがでした。11話完結だったためもう少しキャラクターの話が欲しかったり、1話と最終話が良すぎたため中盤はイマイチと感じてしまいましたがこれだけ少ない尺で十分な個性を見せ視聴者に印象づけたのは上手かったです。

全体的な個人的評価としては、1話の時点からすでに別格の風格だったため余裕でSランクをつけてましたが、埼玉県秩父市を元に描いた丁寧な作画も良く、音楽や演出の見せ方、声優の演技も見事で主題歌も良くそして何より泣けるラストだったので文句なしでSランクです。

この作品により埼玉県秩父市の町おこしも盛り上がっているようだし、ZONEが1ヶ月限りの復活を実現させたしノイタミナ枠の視聴率も回復したしと経済効果においても貢献したみたいです。オリジナル作品でここまで魅せるとは…長井龍雪監督からはこれからも目が離せません。


2011年春アニメ第1話の感想文まとめ

2011-06-23 23:47:38 | 2011年春アニメ関連

今回で2011年春アニメの1話の感想文は終わりなので、今回は毎回恒例、全体的な1話のまとめを書いていこうかと思います。

まず、前期の冬はオリジナルアニメが話題・人気・売り上げ全て独占していましたが、今期の春も同じくオリジナルアニメが話題を独占するという結果になりました。

Anohana8 Tigerbunny12 その中でも特に抜きんでた存在になったのが「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「TIGER & BUNNY」でした。どちらも完全オリジナル作品ならではの全く先の読めない展開に加え、「あの花」は実績のあるスタッフを揃えてきて、「TIGER & BUNNY」の方は現代のアニメ環境を計算し尽くした作品に仕上げ、両方とも面白いため話題性も高く毎週盛り上がっています。

Hanasakuiroha8 Dogdays10 他にもP.A.WORKSの地元密着型オリジナルアニメ「花咲くいろは」も人気が高く、制作会社の個性と強さを発揮していました。

「魔法少女リリカルなのは」スタッフが集結したことで前人気は高かったオリジナルアニメの「DOG DAYS」の方は悪くはないと思いますが前人気の高さに反して盛り上がりと面白さは若干欠けているような気はします。

Gintama14 Steinsgate38 Kaizi10 Rinkake7 続いて原作付きアニメだと人気が非常に高い「銀魂」は1期に続き人気どおり面白く、「Steins;Gate」もアニメオリジナル演出の見せ方がうまかったり、「逆境無頼カイジ 破戒録篇」は演出や緊張感の煽りが絶妙で原作の良さをさらに伸ばして盛り上げています。

「リングにかけろ 世界大会編」も今時珍しい王道少年漫画といった感じのバトルアニメで、話のテンポも良く面白かったです。

Aria10 Denpa9 そしてアニメといえば忘れてはならないのがラノベ原作アニメですが、オリジナルアニメが席巻している分苦戦が続いているようで、前人気1位だった「緋弾のアリア」は釘宮理恵以外あまり見所が無く、「電波女と青春男」はエリオのエロさはダントツで素晴らしかったですが話として面白いかは微妙で主人公が青春ポイントカンストなのもマイナス要因です。

Hokentaiiku7 Oretuba7 Huzirogu3 そして忘れてはならないのが今期もあった地雷の数々。なんといってもぶっちぎりは「30歳の保健体育」で、話としてつまらないうえに規制ばかりで意味不明、とどめに実写とおそらく今年でも1位を取りかねないひどさでした。「俺たちに翼はない」もハンコ絵が目立つうえに意味が分かりません。「フジログ」は群馬・栃木・茨城を見下していたので私怨も少々入ってます。

それでは毎回恒例、2011年春アニメの第1話でもっとも素晴らしいと思った作品は…

Anohana9 フジテレビ深夜アニメ枠「ノイタミナ」のオリジナルアニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」でした。長井龍雪監督を始めとする「とらドラ!」スタッフの実力は見事で、雰囲気の作り方も絶妙かつエンディングまでの流れも素晴らしく1話の時点ですでに別格の印象でした。

以上をもちまして2011年春アニメ第1話の感想文は終わりとなります。冬の大当たりぶりはハンパではありませんでしたが今回の春も負けじと良作のラッシュで素晴らしい。まだまだ面白くなりそうです。今回も視聴にあたりローカル番組を録画していただいた友人の協力が不可欠でした。この場を借りてお礼を述べさせていただきます。ありがとうございました!

高崎の2011年春アニメ第1話の感想文  完

おまけその1

高崎の2011年春アニメ第1話の時点での個人的ランク付け

2011anime Sランク(神!可能な限りリアルタイムで視聴して実況にも参加しBD/DVD購入も視野に入るレベル)…「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」

Aランク(面白い!録画して永久保存版)…「TIGER & BUNNY」 「花咲くいろは」 「Steins;Gate」 「遊戯王ZEXAL」 「逆境無頼カイジ 破戒録篇」 「ジュエルペット サンシャイン」 「リングにかけろ 世界大会編」 「まりあ†ほりっく あらいぶ」 「テレビまんが 昭和物語」 「へうげもの」

Bランク(視聴継続)…「銀魂」 「SKET DANCE」 「ダンボール戦機」 「C」 「緋弾のアリア」 「青の祓魔師」 「アスタロッテのおもちゃ!」 「Aチャンネル」 「星空へ架かる橋」 「もしドラ」 「ファイアボール チャーミング」 「神のみぞ知るセカイⅡ」 「聖痕のクェイサーⅡ」 「Dororonえん魔くん メ~ラメラ」 「殿といっしょ ~眼帯の野望~ 」 「電波女と青春男」 「デッドマン・ワンダーランド」 「DOG DAYS」 「よんでますよアザゼルさん」 「世界一初恋」 「トリコ」 「イナズマイレブンGO」

Cランク(3話まで見てダメだったら視聴打ち切り)…「日常」 「爆丸バトルブローラーズ ガンダリアンインベーダーズ」 「変ゼミ」 「そふてにっ」 「戦国乙女 桃色パラドックス」 「けんぷファー」 「プリティーリズム オーロラドリーム」 「ユルアニ?」 「はっぴーカッピ」 「Suzy's Zoo だいすき!ウィッツィー」 「とっとこハム太郎 でちゅ」

Dランク(黒歴史。つまらないうえに視聴しててイラつくレベル)…「30歳の保健体育」 「俺たちに翼はない」 「フジログ」

おまけその2

高崎の2011年春アニメ第1話時点での萌えキャラ

Achannel7 1位

「Aチャンネル」より

ユー子

Yuugiouzexal7 2位

「遊戯王ZEXAL」より

観月小鳥

Anohana10 3位

「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」より

本間芽衣子

続いては、高崎の個人的2011年春アニメベストオープニング

Achannel8 Achannel9

「Aチャンネル」より「Morning Arch」でした。

「あの花」のオープニングも捨てがたいですが、「Morning Arch」の独特の演出に加え、視聴していて楽しそうな気分にさせる生き生きとした歌が素晴らしかったです。

続いてはベストエンディング

Anohana11 Anohana12

「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」より「secret base ~君がくれたもの~(10years after ver.)」でした。カバー曲ですが歌の歌詞と作品が見事に合っていて、なおかつ長井龍雪作品ならではのエンディングまでの入りの良さが相まって歌単体の良さをさらに引き出していました。


2011年春アニメ「イナズマイレブンGO」第1話の感想文

2011-06-22 01:05:50 | 2011年春アニメ関連

長きに渡り続いた高崎の2011年春アニメ第1話の感想文、これでついに全部です。今回は2011年春アニメでおそらく最も遅く第1話が放映された「イナズマイレブンGO」の第1話を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

Inazuma Inazuma1 「イナズマイレブンGO」…レベルファイブ制作のニンテンドー3DS専用ソフト「イナズマイレブンGO」のアニメ化作品で、アニメ制作はOLM TEAM WASAKIです。前作のイナズマイレブンで繰り広げられたフットボールフロンティアの世界制覇から10年後が舞台となり、主人公も松風天馬となり新シリーズが始まりました。

まずは最初に相応しく雷門中の入学式初日から始まっていましたが、早速前作のマネージャーの一人音無春奈きた!今作ではサッカー部の顧問をしているようです。

他に久遠監督も登場していましたが、相変わらずやる気が感じられません。前作でもそうでしたが今回もポジションは変わってないようでした。

Inazuma2 Inazuma3 そしていきなりの急展開として、新入生の剣城京介が一人で雷門サッカー部を潰していて素晴らしく暴力的でした。前期のときは帝国学園が勝負を挑んできたし相変わらずこの学校は毎回危機にさらされています。

主人公の天馬がド素人なこともあり京介との勝負は一方的でしたが京介が仕掛けた必殺デスソードを偶然にも止めたことから素質はあるようで、どのような必殺ワザを閃くのか気になるところでした。

Inazuma4 Inazuma5 雷門の理事長の裏に存在している謎の存在やシードと呼ばれるサッカーエリート等いろいろ伏線もあるようで今作もただのサッカーアニメというわけではなさそうです。

最後にやっとレギュラーの新生雷門イレブンが登場したところで終わったのでこれから新キャラ達がどのような活躍を見せるのかは期待したいところです。

Inazuma6 Inazuma7 しかし前期の1話と比べて圧倒的に女性キャラが足りません。前期の1話は春奈にお嬢に秋とマネージャーが揃っていたのに今回は誰一人いなかったのが残念でした。

作画は安定していて良くできていたと思います。前期と同じところが制作しているし最後までこの調子でいきそうです。オープニングも前作と同じアーティストが歌っていました。

総評

Inazuma8 1話の全体的な感想としては、新たに始まったイナズマイレブンシリーズ、早速1話から波乱の幕開けで続きが気になる展開でした。ただしやはり前期と比べてしまうと見劣りする部分は多いかもしれません。

1話の個人的評価としては、まだ始まったばかりなのでこれからの展開に期待するという意味で視聴継続のBランクです。前期のお嬢やアンジェロに匹敵するほどの萌えキャラの登場に期待します。


2011年春アニメ「けんぷファー für die Liebe(フュア ディ リーヴェ)」第1話の感想文

2011-06-22 00:45:53 | 2011年春アニメ関連

いよいよ残すところあと2つです。今回は新番組というより1回限りで特別編の片方が放映されたアニメ「けんぷファー für die Liebe(フュア ディ リーヴェ)」の第1話を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

Kenpufa Kenpufa1 「けんぷファー für die Liebe(フュア ディ リーヴェ)」…MF文庫Jより刊行されている築地俊彦のライトノベル「けんぷファー」のアニメ化作品の特別編で、アニメ制作はNOMADです。かつて痛烈な投げっぱなしENDを迎え最後も支離滅裂な番外編を放映したあの伝説級の糞アニメ、何を血迷ったか再び1話限りの復活です。

いきなりナツルがUFOに連れ去られて臓物アニマルに女に改造されるという1期でも全くやらなかった謎展開の数々、そして無駄に多いお色気も相変わらずでした。

Kenpufa2 Kenpufa3 今回はナツルの下着代を稼ぐためにバイトをするという話でしたが、そこで合コンも一緒に行うとかいう流れになり、そこで学園のアイドル雫会長登場!相変わらずあの上から目線が素晴らしかったです。そこで出るかと思われた楓は今回風呂でハーレム状態を作っていただけで出番はそれだけでした。個人的に嫌いなキャラだったので出番少なくて良かったです。

Kenpufa4 Kenpufa5 そして後半もお色気描写の連続で、会長の足プレイにカレーぶっかけ、ロッカーに2人きりなど前期と全く変わらないノリで視聴していて頭がおかしくなりそうでした。

しかしこう改めて見てみると声優は相当豪華で、ハラキリトラを演じるために再びあの大御所が帰ってきたと思うと胸が熱くなりました。

作画は前期と変わらずでしたが、終始作画は安定していて崩れることはなかったです。今回の主題歌は普通で、前期エンディングの狂った腰振りダンスに匹敵するほどのものはありませんでした。

総評

Kenpufa6 1話の全体的な感想としては、前期から全く変わらずひどいアニメでした。ただ雫会長の出番が多めで楓の出番が少なかったのは良かったです。

1話の個人的評価としては、話自体はつまらなくお色気描写ばかりですが、前期と同じく雫会長の存在を評価して視聴打ち切りのCランクです。

さすがにもうアニメ化することは無いと思いますが、TBSの駄ニメとしてさらに知名度を上げたかもしれません。


2011年春アニメ「リングにかけろ 世界大会編」第1話の感想文

2011-06-22 00:21:07 | 2011年春アニメ関連

ローカル局のみならず別のチャンネルでも新番組アニメが放映されていたみたいです。今回は「リングにかけろ 世界大会編」の第1話を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

Rinkake Rinkake1 「リングにかけろ 世界大会編」…週刊少年ジャンプで連載されていた車田正美の漫画「リングにかけろ」のアニメ化第4期作品で、アニメ制作は東映アニメーションとSammyです。
Animax限定というずいぶん珍しい形式での放映ですが、スポンサーにSammyの名前があったのでおそらくパチスロの何かも絡んでいそうな気がします。

1話では早速日本代表が快進撃を続けていて、開始早々2回戦を勝ち進み3回戦でドン・ジュリアーノ率いるイタリア代表との戦いが繰り広げられていました。

Rinkake2 Rinkake3 しかし…あらためて視聴していると、話の展開は無茶苦茶です。対戦前に妨害にあってアメリカ代表が棄権とか、石松が勝手に試合形式を勝ち抜き戦にしてしまったり、試合中にドンが仲間を殴ったりと本来なら失格になって当然の行為が平気で行われていました。だがこの強引な展開こそ少年マンガの王道らしく面白かったです。

1話最大の見所だったドン・ジュリアーノ対高峰竜児戦ではお互い必殺技の応酬でしたが食らったら即死しそうな威力の技ばかりです。このあたりはさすが聖闘士星矢の原点となった作品らしいと感じました。

Rinkake4 Rinkake5 最後にはついに竜児が新必殺技ブーメランスクエアを編みだしドンがガラスを突き破り川まで吹っ飛ばされるという無茶ぶりを発揮しつつギリシャ代表とドイツ代表が顔見せで登場と、まだまだ超個性派の登場人物が出てきそうでした。

作画は現代風ですが車田作品の特徴を押さえた昔を思い出す作画で好感触でした。オープニングの主題歌も1期から続く伝統の歌で良かったです。

総評

Rinkake6 1話の全体的な感想としては、古くさいながら王道の少年マンガ展開が心地よく視聴していて面白かったです。展開が早い分話のテンポも良いので飽きずに視聴してしまいました。

1話の個人的評価としては、昔聖闘士星矢を見ていた時代を思い出し懐かしくも面白かったので永久保存版のAランクです。

次回はフランス代表との戦いのようですが五つ子とはまたすごい。


2011年春アニメ「テレビまんが 昭和物語」第1話の感想文

2011-06-21 23:59:54 | 2011年春アニメ関連

今回はマイナーなものから全て制覇しています。今回はローカル局で放映された「テレビまんが 昭和物語」の第1話を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

Syowamonogatari Syowamonogatari1 「テレビまんが 昭和物語」…業界初となる団塊・シニア世代向けのオリジナルアニメ作品で、アニメ制作はワオワールドです。

パパが貿易会社の社長とかいう典型的なボンボンの家に遊びに行くというお約束な展開の中、レコードで歌が流れていたりして雰囲気は見事に昭和でした。そして主人公の公平がかなり棒です。

姉ちゃんが風呂に先に入ってしまったので仕方ないから兄弟で銭湯に行くというのも銭湯がブームだった昭和ならではでした。そして団塊世代向けなだけあってこのアニメの時代ではまだ新幹線も開通してなく、羽田空港は滑走路しか出来ていないようでした。

Syowamonogatari2 公平の親父は小さな町工場を経営していて日付が変わるまで毎日仕事をしていたのでこれもまた昭和ならではの光景でした。そしてその忙しさのせいでどこへも子供を遊びに連れていけずに子供がグレて家出!というのもお約束でした。

そんなお約束の中、公平には姉がいたので唯一の癒し…と思いきや先輩と一緒に映画に行っていたのでそのささやかな希望すら砕かれてしまいました。

Syowamonogatari3 Syowamonogatari4 結局家出をしたものの横浜の米軍に見つかりそのまま警察直行で親父に平手打ちで怒られるというこれまたお約束でありつつも、最後は母から親父が心配していたことを伝えられ、公平が作れなかったペーパークラフトを親父が完成させていたのを見て、公平が親父の誕生日プレゼントに背中流し券、そして「父ちゃんごめんね」の一文とともにエンディング…とお約束ながら丁寧に作られていて良かったです。

作画は団塊世代向けということもあり萌え皆無の絵柄でありつつも、実在の昭和の風景写真を元に背景が描かれていたり、実在の歌や出来事を忠実に再現しつつアニメ化していて手間がかかっている分現実味があり説得力がありました。その実際の昭和の風景とともに流れるオープニングは良く、エンディングで流れた船橋ヘルスセンターの歌も昭和ぽくて良かったです。

総評

Syowamonogatari5 1話の全体的な感想としては、まるで児童教材のようなアニメでしたが丁寧に作られていて思っていたより完成度が高く面白く、昭和の雰囲気を見事に演出していました。ただ公平の棒が目立ちすぎていたのでこれはせめてなんとかしてほしかったです。

1話の個人的評価としては、団塊世代向けとか別にしてアニメとしてとても良くできていたし続きが気になるので永久保存版のAランクです。

こういうのを地上波で放映してほしいものですがこの作品かなりローカルなようであまり放映されてなさそうなのが残念。

余談ですが、親父の誕生日プレゼントで兄が贈ったカイロは、おそらくベンジンを使うタイプで自分の祖母が昔使っていたのを思い出しました。