けいおん!フェア再び

2011-05-20 15:32:17 | 2010年春アニメ関連

Keion1 5月17日に再び始まった「けいおん!」フェア第2弾、自分も再び参戦してきました。

…が、その当日自分は夜勤でしかも朝から健康診断があったため出遅れ、ローソンに到着したのは午前9時前でした。

前回と同じ店舗を回りましたが何かもうお通夜状態な雰囲気…カップゼリーやカフェオレなど前回は無かった商品があり、うちわも補充されていましたが目玉商品だった唯ぐるみやホッチキスは痕跡さえなく全滅状態でした。仕方なくカフェオレ…のムギを買いまくりうちわもムギとムギづくしとなりました。某工業団地近くのローソンではカフェオレがムギしか存在しないというご褒美状態でしたが何とも不完全燃焼だった今回のフェアでした。しかもスマートフォンでは着ボイス非対応だったし次のフェアには期待したいところです。


けいおんフェア

2011-05-10 10:18:43 | 2010年春アニメ関連

Keion 今回で2度目のけいおんフェア、自分もご多分に漏れず行ってきました。今回は前回のクリアファイトとは違い、対象の商品2つを買えばうちわがもらえるようです。

今回最も目玉と思われる唯ぬいぐるみは朝行った時点で痕跡すら無かったため速攻でフラゲされたか存在しない店舗だったのか…どちらにせよけいおん人気は相変わらずのようです。

とりあえず近辺の3店舗を回ってひたすら琴吹紬を買いあさりました。別の店舗で同一人物とカチ合うという展開もありましたが一通りゲットした気がします。うちわもコンプしました。今回はクリアファイルと違いうちわなので前回よりはすぐ無くならない…とは思います。

他にもメタルプレートとか焼きそばパンも買いましたがムギは出ませんでした。続いての勝負はレシートによる抽選応募ですね。前回は全く当たりませんでしたが今回はどうなることやら。


恐るべき布教活動

2010-10-01 11:37:04 | 2010年春アニメ関連

 今週のファミ通を見た人なら分かると思いますが、今週のファミ通の背表紙は「けいおん! 放課後ライブ」の広告です。自分は先日休憩中に読もうと思って職場に持って行ったところ、先輩がその広告を見て一言。

先輩「これがけいおんってやつ? 高崎氏はどのキャラがいいん?」

高崎「これです。むぎゅううです。」

先輩「むぎゅ?」

高崎「えぇ。むぎゅうう」

先輩「むぎゅうう」

高崎・先輩「むぎゅうう」

どうしてこうなった…。


2010年秋終了アニメ最終回の感想文その3(超長文注意)

2010-09-29 20:19:10 | 2010年春アニメ関連

 本当は別作品の最終回の感想文を書いていましたが今回ばかりは前倒ししてこの作品の感想を書かないわけにはいかないでしょう!というわけで今回は2010年春アニメの本命中の本命と呼ばれたこの作品「けいおん!!」の最終回を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

Keion22 Keion23 「けいおん!!」…まんがタイムきららで連載されていた、かきふらいの漫画「けいおん!」の第2期作品で、アニメ制作は京都アニメーションです。ゆるやか部活アニメとして2009年で大ヒットを記録し、「けいおん!は生きがい」とまで呼ばれ多数の信者を生み出した超人気作の第2期作品ということで前人気は極めて高く春アニメの本命中の本命と言われていたこの作品、1話ではいよいよ平沢唯達軽音部メンバーが3年生になり始業式から始まり新歓ライブまでが描かれていて相変わらずの安定した出来でした。

 個人的にですが、1期は1クール作品でありながら1年生の始業式から2年生の学園祭までを一気に突っ走り、ほとんど練習をしないで遊んでばかりだったのに学園祭での演奏は完璧だったため全くキャラクターに感情移入できなく自分の中で評価は悪く2009年個人的アニメランキングでは25位くらいでした。そのためあまり2期はそれほど過度な期待は寄せていなかったんですが…

すいません2期は予想を大幅に上回り素晴らしかったです。その理由の一つとしては、1期と違い2クールという長い期間をかけて日常描写を描いたことや後輩の中野梓視点による第三者視点から見た軽音部を演出したことかもしれません。

Keion28 Keion29 そしてまず2期を見始めて最初に良いと思ったのはメインキャラの1人琴吹紬でした。1期ではほとんど目立たずモブ(その他)キャラとほとんど変わらない扱いだった彼女ですが2期では目に見えて活躍の場が増え、ホームセンターでの買い出しではしゃいでいる姿や修学旅行の枕投げで心の底から楽しんでいる姿は視聴者にズキュウゥゥゥンと来て自分含め数多くのムギ信者を誕生させました。

Keion30 Keion31 もちろんメインキャラの話も面白く、一番人気の秋山澪がメインの秋山澪ファンクラブの話では先代生徒会長が出てきたり、夏期講習回では今までにありそうで無かった琴吹紬と田井中律のカップリングが見られたりと日常描写がさらにレベルアップしていて盛り上がっていました。

Keion32_2 Keion33 Keion34 他にも数多くの良回が存在し、個人的に特に良いと思ったのは期末テスト中ながら近所のおばあちゃんに晴れ姿を見せようとして頑張ったゆいあず回や、1日限りのDEATH DEVIL復活回、そして妹がいなくなって初めて分かった感情を描いた作詞回など1話完結の話ながらしみじみくる良い話も多かったです。

Keion35 Keion36 そしてこの作品の極めつけはやはり3年生最後のライブ回で、前日からの準備や学校に寝泊まりしたりして学園祭の雰囲気を見事に演出しつつ、意外なサプライズも含めモブキャラも総登場し、1話全てをライブに使った構成はけいおん!作品の集大成とも言える最高のライブ回でした。そしてその回のラストシーンはかなり涙腺にくるものがあり、まさか日常アニメかと思いきや青春アニメでもあったとは…。

Keion37 Keion38 そんな完璧な作品とも思える「けいおん!!」ですが放映中に指摘された悪いところもいくつかあり、中でも横谷昌宏氏が脚本を書いた回はかなり浮いていて、2年生がプールに行った回では夢オチを連発したりマラソン回では平沢唯が行方不明になったりと評判はかなり悪かったです。

Keion39 Keion40 最後は卒業式に向け準備が進められ本当に「けいおん!」が終わるということを実感させられ、最後の展開は現実ではまずありえない展開だったため否定的な意見が多かったですが、まぁアニメだから…ということで深く考えないほうがいいかもしれません。卒業式前日にみんなで思い出を残すところや、学生時代にやり残したことをやる描写はちょっと学生時代を思い出させるものがありました。

Keion41 Keion42 そしてついに最終回が始まったときは自分も思わず実況に参加してしまいましたが、やはりブームにもなった大人気作品が最終回になる瞬間に立ち会うというのは感慨深いものがありました。原作も少し前に完結したためアニメも同じ時期に完結という「とらドラ!」以来久々となる終わり方でした。

Keion43 Keion44 Keion45 Keion46 シナリオも秀逸でしたが京都アニメーションの真骨頂と言われるのは季節感を見事に出している背景作画と空気感・光の演出で、春の桜から夏の陽炎、秋の夕暮れ、冬の冷たい空気、そして学園祭のスポットライトの光に写り込んだホコリまで描いた緻密な描写は圧巻で、テレビアニメ作品でここまで描いているのは京都アニメーションくらいです。

Keion47 Keion48 他にも1期から恒例となっていますが、実在の建物や小物を作中に登場させているため、それを特定する通称「特定厨」による仕事の早さも健在で、さらに今回はモブキャラの名前や席順まで特定する祭り状態にもなっていました。

極めつけは卒業式の席順で、ちゃんと作中の席順の通りに全キャラクターを座らせ、寄せ書きはクラスメイト全員の名前からメッセージまで全部ちゃんと書いてあるという徹底ぶり。しかもこのシーンは地デジ放送で最大に拡大してもよく見えないほど小さい部分なのに作り込んでいる職人とも思える作業の細かさもさることながら、それを特定する特定厨もハンパじゃありませんでした。

Keion24 Keion25 Keion26 Keion27 そしてこの作品のさらにすごいところの一つはキャラクターデザイン・総作画監督の堀口悠紀子が描き下ろした3年2組のクラスメイトで、モブ(その他)キャラ扱いながらクラスメイト全員に名前はもちろんのこと出席番号から席順、性格までちゃんと設定が加えられていて圧巻でした。中でも左から

立花姫子、若王子いちご、木下しずか、瀧エリ…この4人はモブキャラの中でも特に人気が高く一部では「もぶおん!」とまで言われメインキャラ並の人気を持っていました。

Keion49 Keion50 他にも2期では平沢憂・中野梓・鈴木純の後輩3人による第三者視点による描写も描かれていて、3人が主役になっている回もありキャラクターとしても非常に魅力的で面白かったです。軽音部メンバーも十分キャラクターとして立っていましたがこれら後輩3人組の存在もこの作品では欠かせない部分になっていたと思います。

Keion51 Keion52 音楽、劇中歌も1期に続き好評で今回もオリコンランキング上位に食い込むほどの人気の高さでした。ただやはり1期のときと比べるとパワーダウンしてるかな…という印象はやや受けました。しかし2期後期のオープニングとエンディングは前期より良かったです。劇中歌はライブ回で初登場しましたがそれまでの制作話もあったため良い感じでした。そして最終回で登場したあの挿入歌はサプライズでした。まさか最後の最後に全員合唱があるとは…!素晴らしかったです。

Keion53 Keion54 最後の2話は番外編でしたが幻の勧誘ビデオ作成回は軽音部の日常描写の描き方、そして夕暮れの雰囲気の作り方が絶妙でモブキャラインタビューもあったためモブキャラファンも納得の出来でした。そしてもう一つの番外編でまさかの1期伏線回収とは!1期のBDのジャケット絵は意味不明な絵が多かったんですがそれをどうやって撮影していたかを描き出した予想外の良回で面白く安心の花田脚本でした。

Keion55 Keion56 そして最後の最後、番外編が終わり本当に「けいおん!!」が終わってしまった…とお通夜の準備が着々と進められていたときに…

き…キマシタワーーーー!

の劇場版「けいおん!」制作発表!どうやらけいおんブームはまだまだ終わらないようです。

総評

Keion57_3 Keion58_3 Keion59_2 全体的な感想としては、非日常的な日常アニメの第2期作品として始まった今作品、細かいところや最後の展開など気になる部分はいくつかありますが全体的にすさまじく完成度が高く日常アニメとしては間違いなく傑作でした。

作画はキャラクターはもちろんのこと背景作画、表情の動き、モブキャラに至るまでの緻密な設定といい文句無しです。シナリオも原作に合わせ完結させたので中途半端な終わらせ方にせず良かったと思います。音楽も良好でした。

個人的評価としては、1話は始業式から始まりこれからの軽音部の活躍を期待させる盛り上げ方だったので可能性を感じたためAランクでした。そこからは…言わずもがな右肩上がりに面白くなり最後もちゃんと完結させ伏線回収まで行うという徹底ぶりに感服。文句無しのSランクです。

もともと1期の人気も高く2010年春アニメの本命中の本命と呼ばれた作品なだけにBD・DVD売り上げは41000枚と同じ本命と呼ばれた「Angel Beats!」の40000枚を先週追い抜き見事1位となっていました。たしかにこの出来なら納得の数字です。

「けいおん! は生きがい」と言われている今作、劇場版の制作も決定しまだまだブームは続きそうです。もちろん自分も要チェックしますよ!2010年のアニメを代表する歴史に残る作品でした。


2010年夏・アニメ最終回の感想文その6

2010-09-20 22:34:55 | 2010年春アニメ関連

 いよいよ早いものでは最終回を迎え始めた夏アニメもありますが、今回はローカル局で放送された2010年春アニメ「WORKING!!」の最終回を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

Working7 Working8 「WORKING!!」…ヤングガンガンで連載されている、高津カリノの漫画「WORKING!!」のアニメ化作品で、アニメ制作はA-1Picturesです。第1話ではファミレスバイトもので個性派揃いが多い中ヒロインの一人種島ぽぷらが可愛すぎたこの作品、1話の最後では伊波まひるが主人公小鳥遊宗太を殴るところで終わっていました。

2話以降は伊波まひるもメインキャラに加わりその後は他のワグナリア店員や小鳥遊家姉妹の話など脇役の話が多かったですが、全体的に話のテンポが良く退屈することも無く面白かったです。轟八千代の話のとき日本刀で斬りつけようとする描写があったときはちょっとビビリましたが、ファミレスバイトアニメということであまり深く考えないようにします。そういう出来事も含めかなり脇役も個性派でしたが魅力的な人物が揃っていました。

Working10 Working11 Working12 そしてなんと言ってもこの作品メインヒロインが非常に魅力的で素晴らしく、1話で種島ぽぷらが圧倒的に可愛かったですが中盤から登場したウザカワキャラの山田葵もまた空気読まない発言や行動が多いけど面白いキャラで話を盛り上げていました。

Working13 しかし極めつけは伊波まひるで、2話以降も暴力を振るいまくっていましたが不思議と不愉快になるようなキャラクターでは無く、それどころかどんどん魅力的になっていき後半で起きたあの出来事以降は完全に正ヒロインに昇格して一番人気に踊り出ていました。「はじめの一歩」のスタッフが殴るシーンの作画を担当していたため異様に迫力があったり、「ボコデレ」なる新ジャンルを築き上げたりとこの作品において伊波まひるは相当スタッフにも愛されていたようです。

Working9 Working14 オープニングは「あずまんが大王」のオープニングを手がけた大畑清隆氏が制作していたため結構雰囲気が似ていました。そして2010年春アニメ3大何を言っているか分からない歌でしたが、歌のノリはかなり良く個人的にもかなり好印象です。エンディングは男性声優のデュエットでこちらは腐女子にはウケそうな予感でした。

最後もニヤニヤが止まらない回でしたがあっさり終わったので多分2期やるんじゃないかな…と感じました。制作がA-1Picturesなだけあって作画は終始安定していたし話のテンポと構成も良くオープニングも良い感じと春アニメ屈指のダークホースでした。

総評

Working15 Working16 全体的な感想としては、特に深く考えずに気軽に見られるファミレスバイトアニメとして非常に面白く、話のテンポや作画も良かったしオープニングも良い感じの曲でした。そして何よりキャラクターの魅力が溢れていてスタッフのこだわりを感じました。主人公の小鳥遊宗太がよくあるヘタレキャラでは無くちゃんとした個性を持っていたのも良かったです。個人的には種島ぽぷらをもっと全面に押し出して欲しい気もしました。

個人的評価としては、1話は種島ぽぷらが可愛くて面白かったのでAランクにしていました。ここから伊波まひるがウザキャラになって評価を下げるか…と思いきや逆に正式ヒロインになり1番人気に踊り出たため個人的評価はさらに上がりSランクです。BD版が出ていたら買っていました。

そしてこのアニメのDVD販売はアニプレックスが行っていましたが販売方法がユニークで、DVD1巻は1話収録にOPとEDのシングルCDが付属、さらに原作者描き下ろし漫画に1分のおまけ映像までついて定価が3150円、amazonで現在2500円以下という赤字必至の販売方法を取ったためDVD1巻は30000枚越えという驚異的な数字を叩きだし2010年春アニメでBD・DVD売り上げ枚数3位でした。2巻以降は普通の値段ですが作品の内容が面白いためそれほど数字を落とさず順調に売れている模様です。

キャラ萌えを感じることのできた良作でした。売り上げが良かったし何事も無く終わったのでほぼ確実に2期があると思われます。そのときが心待ちでなりません。

余談ですがこの作品の監督とシリーズ構成・脚本を務めた平池芳正氏は現在「アマガミSS」でもその才能を存分に発揮しているため個人的にも非常に注目している人物です。


生きがい 完

2010-09-15 14:49:34 | 2010年春アニメ関連

Keion21 とうとう終わってしまいましたね…細かいことは野暮だから言いませんが、一つの話題作が最終回になるのは感慨深いものがあり、思わず実況に参加してしまいました。

どこかで小耳にはさみましたが、どうやらTBSアニメは大人の事情で特殊エンディングやオープニングが流せないらしいです。ちょっともったいない気がしますね。


2010年夏・アニメ最終回の感想文その5

2010-09-09 19:02:31 | 2010年春アニメ関連

 ここぞとばかりに次々と視聴しています。そんな中面白い作品ほど優先して視聴してしまうのはやはり仕方のないところ。そういうわけで今回は30分枠から1時間に拡大されたフジテレビ深夜アニメ枠「ノイタミナ」の2作品「さらい屋 五葉」「四畳半神話大系」の最終回を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

Saraiya5 Saraiya6 「さらい屋 五葉」…月刊IKKIで連載されているオノ・ナツメの漫画「さらい屋 五葉」のアニメ化作品で、アニメ制作はマングローブです。オノ・ナツメ原作のアニメ化は「リストランテ・パラディーゾ」以来2番目で前作が良くできていたため個人的に少々期待してたこの作品、1話から個性的な人物達と共に音楽も作品に合っていて面白かったです。

2話以降は主人公の秋津政之助が誘拐集団「五葉」の首領弥一に何かと世話になりつつも、行きずりで五葉の手伝いをしていくことになりますが…この作品、とにかく雰囲気が素晴らしい!

Saraiya8 Saraiya9 動きこそ少ないですが、江戸時代のスローライフな雰囲気や一触即発の緊張感を煽るMOKA作曲の音楽の使い方が非常にうまくて思わず感心してしまいました。この独特の雰囲気は一見の価値有りです。

それに加えキャラクターも個性派が揃っていて、五葉の一味達の過去についても語られる回も多く1クールアニメにありがちな名前と顔が一致しない現象がほとんど起きなかったのはさすがでした。五葉の誘拐業がメインではなく、どちらかというと五葉一味達の人情話といったかんじで毎回面白かったです。

Saraiya10 Saraiya11 後半ではいよいよ弥一の過去が明らかになってきて五葉を作った理由や弥一の元上司が登場してきて一気に話が進み、ちょっと展開が早すぎて良く理解できなかったところもありましたがちゃんと一連の出来事にケジメをつけて終わらせて、ラストシーンは1話の最初のシーンとシンクロさせるという粋な演出込みで小気味よく終わったのでなかなか良い終わり方だったと思います。個人的にはもうちょっとやってほしかったぐらいだけどこのぐらいが丁度良かったかもしれません。

総評

Saraiya7 全体的な感想としては、オノ・ナツメ作品特有のこの独特な絵柄だけで判断して視聴しなかった人がいるならば、もったいないのでとりあえず何話か見て欲しいと思うほどの良作で、作画も終始安定していて特に背景が素晴らしく音楽も絶妙で雰囲気が非常に良く表現されていました。

この作品の個人的評価は1話の時点ではとりあえず視聴継続のBランクでしたが2話以降一気にこの作品の雰囲気に魅せられAランクにまで上がり、そのまま安定した面白さをキープし続けたまま終わったため個人的評価はAランクでした。オノ・ナツメ作品のファンなら十分楽しめたんではないでしょうか。

ただこの作品、ノイタミナ枠の栄光復活の兆しを見せつつもやはりこの独特の絵柄が視聴者を選んだのか、話題性が無かったのが悪かったのかBD・DVD売り上げは500枚以下で測定不能となり2010年春アニメでBD・DVD売り上げワースト1位になってしまいました。作品の面白さではかなり上位に食い込んでいただけに結果が出なかったのは非常に悔しくて残念です。

続いてはこちら

Yojouhan5 Yojouhan6 「四畳半神話大系」…角川文庫から刊行されている森見登美彦の小説「四畳半神話大系」のアニメ化作品で、アニメ制作はマッドハウスです。「Paradise Kiss」以来4年ぶりとなる久々のマッドハウス制作ノイタミナ枠作品、1話はシャフト作品を思い出すような実写込みの演出がありつつも主人公「私」の語りが非常に多く、明石さん萌えな印象を受けつつ最後は川にダイブして終わっていました。

続いて2話になると、今度は1話とは冒頭以外全く違う話の展開になり少々困惑しました。

Yojouhan7 Yojouhan8 1話ではテニスサークルだったのに2話では映画サークル、そして3話は自転車サークル…といったかんじで、主人公「私」が大学一回生のときにどのような道を選んだかによって話の展開が全く違う物になるのでゲームの~ルートのような感じの作品でした。

6話以降はサークルのルートだけでなく、そこからさらにどの女性を選ぶかにまで分岐していましたが全てのルートに絡む悪友小津がかなり良い味を出していて面白かったです。

Yojouhan9 Yojouhan10 この作品、実写込みの演出や主人公の語りなどが目立ちますがキャラクターの見せ方も非常にうまく、メインキャラ全てが何らかの形で物語に絡んでいたため印象が強く残っていました。絵柄こそ質素でしたが歯科衛生士羽貫の歯科医マッサージとかエロかったし、メインヒロイン明石さんも個性が強く良いキャラでした。

Yojouhan11 Yojouhan12 そして絵柄が気にならなくなるほど秀逸なのがシナリオの構成で、終盤にアホなりに大学生活をエンジョイしていた小津に気づいた後に来た四畳半世界の話で、ついに1話から続いていた一連の話と繋がりだしたときに一気に盛り上がってきて、最終回では特殊な演出から始まり最後を見事にまとめて終わらせたので中途半端な感じが全くしなく良い終わり方でした。

10話とか声優1人!という奇怪とも言える思い切った構成や、スタッフロールに挨拶を入れたりする意表を突いた演出も目立ちましたが、ストーリーに一本筋が通っていて最後にちゃんと伏線を回収して締める…という王道をキチンと踏まえた素晴らしい良作です。ただ結構クセが強いのと、最初から最後まで一貫して見ないと良さが分からないので視聴するのならば全話腰を据えて視聴するのをオススメします。

総評

Yojouhan13 Yojouhan14 全体的な感想としては、終始非常にクセの強い作品でしたが最後に伏線を一気に回収してうまくまとめて終わらせたため評価はかなり高く、一部では近年まれに見る大激戦区だった2010年春アニメの中でもナンバー1作品に挙げる紳士すら現れるほどの作品でした。

序盤こそ良く分からない内容でしたが終盤になると全ての話がつながってくるため、いきなり最終回近くを見ると全く分からないと思います。そういう意味も含めてこの作品は無駄な話が1つも無かったように感じられました。1話から最終回まで見た後にもう一度1話から見直すと隠れた伏線が再発見できるので、シュールな絵とは裏腹に奥深い作品になっていました。

実写込みの演出や、主人公の語りなどはシャフト演出に近いものを感じましたが良くも悪くもシャフト作品のようにワンパターンや投げっぱなしでは無かったため、一部では「シャフトの上位互換作品」とまで言われてちょっと涙目。

個人的評価としては、1話は様子見のBランクで、後半もずっとBランクでしたが終盤で話がつながりだしたら一気に面白くなりAランクでした。この見れば見るほど味が出てくる作風がツボにハマったのか、1巻のBD・DVD売り上げは7000枚で2010年春アニメの中で7位とノイタミナ枠の作品では「モノノ怪」以来のヒット作のようでした。

2010年春アニメは近年まれに見る当たりでしたが、その象徴の一つがこの1時間に拡大されたフジテレビ深夜アニメ枠「ノイタミナ」の2作品で、どちらも地味ながら非常に面白かったです。


2010年夏・アニメ最終回の感想文その4

2010-09-05 22:53:50 | 2010年春アニメ関連

 色々と秋アニメの情報も集まってきましたが今回は夏に最終回を迎えたテレビ東京×アニプレックス共同プロジェクト「アニメノチカラ」の第2弾作品「閃光のナイトレイド」の最終回を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

Nightrade5 Nightrade6 「閃光のナイトレイド」…テレビ東京とアニプレックスが共同で立ち上げたオリジナルアニメ制作プロジェクト「アニメノチカラ」第2弾作品で、アニメ制作はA-1Picturesです。第1弾だった前作「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」が微妙だったため今度こそはと期待されていたこの作品、放映前から特番まで組んで気合いが入っていて、1話は潜入任務でしたがクライマックスでメインテーマが流れたりしてそれなりに面白く1話のつかみは良好でした。

Nightrade7 Nightrade8 2話からは主人公三好葵の元婚約者だった遊佐静音が登場したり行方不明になっていた今作の重要人物高千穂勲が登場したりと盛り上がるはずが…なぜかあまり盛り上がらず淡々と話が進むためどうもイマイチでした。

この作品、作りは硬派で好感は持てるんですがとにかく盛り上がりに欠け、他にも声優達が中国人翻訳家から本格的なレッスンを受けて中国語を見事に話したりするなど努力はすごいんですが代わりに字幕が見づらくて演出として空回りしたりとことごとく外していました。

Nightrade9 Nightrade10 そんな状況にも関わらず、4話は猫探しのギャグ回だったし7話は大人の事情で1クールアニメなのに総集編をやったりして尺も足りなくなり、さらにオリジナル作品ゆえにキャラクターや桜井機関の設定もあまり説明が無く、見ていて良く理解できなかった部分も多数見受けられました。あと女性キャラは結構魅力的な人物が揃っていて良かったんですが男性キャラ達の特徴があまり無く印象に残る人物がほとんどいなかったのも残念でした。

作品のジャンルが超能力スパイアクションと銘打っているだけにバトルシーンもあったためその部分の出来も期待していたんですが…大半が普通に戦っていたのでこの辺りも非常に残念でした。ただ伊波葛と久世の瞬間移動バトルはこの作品で最も面白く緊迫したバトルだったのでこれは素晴らしかったです。

Nightrade11 Nightrade12 色々と気になったところばかり挙げてしまいましたが、この作品個々のポテンシャルはかなりのものを秘めていて、まず作画はA-1Picturesなだけあって人物は非常に丁寧に描かれていて最後まで安定していました。さらに特番でもやっていましたがスタジオ美峰が気合いを入れて1930年の上海をイメージして描いた背景作画は非常に美しかったです。

そしてこの作品で最も金がかかった気合いが入っていたのは作曲家葉加瀬太郎作曲のメインテーマ「The Mission to Complete」で、かなりの良曲で印象にも残るものでした…が、なぜせっかくのメインテーマなのに作中で3回ぐらいしか流さずCMでしか流さなかったのか、非常にもったいなかったです。

Nightrade13 Nightrade14 クライマックスが近づくにつれて高千穂勲の真の目的が明らかになってきたり、桜井機関の創設理由や真の黒幕が登場してきたりしましたが、あ…そうだったんだふ~んといったかんじであまり意表を突くほどの衝撃では無かったのがこの作品の盛り上がらなさと直結していました。最後は次々とキャラクターが死んでいったり行方不明になったりとすごい勢いでまとめに入ってしまい、ラストシーンの集合写真は少々切なかったですがそれ以外は特に印象に残ることも無く、これから世界はどうなってしまうんだろう…せめて希望のかけらをENDでした。

総評

Nightrade15 全体的な感想としては、A-1Picturesの良好なキャラクター作画に加え背景作画担当のスタジオ美峰が作り上げた1930年の上海の街並み、萌えに走ったり視聴者に媚びたりすることの無かった硬派な作りに葉加瀬太郎の音楽と、個々では非常に素晴らしかったんですがいざ混ぜてみたら見事に空中分解してしまったといったかんじで非常にもったいない作品でした。これは脚本が悪かったのか構成が悪かったのか監督が悪かったのか…。

Nightrade16 個人的には視聴していて眠くなってくるほど良く分からない展開や設定もあったしランク的には余裕で視聴打ち切りのCランクでしたが、前述の通り作画や音楽は素晴らしかったためなんだかんだで最後まで視聴したので総合Bランクといったところです。しかしやはり硬派な作りで盛り上がりにも欠ける作品だったため、当時は2010年キー局春アニメの中で視聴率は0.4%でワースト1位、BD・DVD売り上げは580枚のワースト3位という散々な結果で、放映終了当時は「アニメノチカラ」終わったなと酷評の嵐でした。このときにはもう完全にアニメといえばTBSといったかんじで優劣が入れ替わっていたと思われます。


久々に心が震えた2

2010-08-19 20:22:44 | 2010年春アニメ関連

Keion17 Keion18 現在人気、話題性ともにトップを独走しているアニメ「けいおん!!」ですが、今週ついに始まったライブ回…非常に素晴らしかったです。

自分は正直1期の方は、ほとんど練習もしないで海とかに行ってたりして遊んでばかりなのに学園祭ライブは完璧に演奏していたり、新曲の披露かと思ったらいきなりPVが流れたり…と全くキャラクターや作品に感情移入できなかったため1期の個人的評価は低かったです。

しかし今期の2期は2クールで尺が長いのもありキャラクターに十分感情移入できていたところに今回の学園祭…序盤のサプライズも含めライブだけで1話使い切るという思い切ったシナリオ、そして学園祭ライブの雰囲気を見事に出していた演出、話の展開、モブキャラ無双、ラストシーンも含め「けいおん!!」作品の集大成とも言えるライブ回だったため実況・ネットでも極めて評価が高く個人的にも心が震えました。

今回の話は賛否両論で

「唯の進行グダグダすぎ。もうちょっとテンポ良くならなかったのか」

という意見と

「仕事じゃないんだから学園祭のライブ進行なんてこんなもんだろ。学園祭ライブの雰囲気を良く演出してる」

という意見に分かれていました。個人的には後者の感じ方をしたためすごい良く出来ていたと思います。京都アニメーションは本当にこういう仕草や演出を作るのがうまい。

そしていよいよ原作も終了だし、このアニメも何やら原作に合わせて完結させてきそうな予感がしますね。今回の話はかなり涙腺にも来る話だったし最終回は色々な意味ですごいことになりそうです。ハンカチが欠かせなくなるかもしれません。