2009年春・アニメ最終回の感想文その3

2009-06-27 22:59:29 | 2009年春アニメ関連

 ロック界のピーターパンと呼ばれたマイケル・ジャクソンが突然の急死という悲報に芸能界は大荒れですがアニメ界は1年に4回大荒れが訪れます。今回は「リストランテ・パラディーゾ」「けいおん!」の最終回を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

Risupara4 Risupara5 「リストランテ・パラディーゾ」…マンガ・エロティクス・エフで連載されていたオノ・ナツメの漫画「リストランテ・パラディーゾ」のアニメ化作品で、アニメ制作はdavid productionです。フジテレビ水曜深夜アニメ枠「NOISE」の新作ということで第1話が放映されたときはどのようなものか期待して視聴してみましたが、老眼鏡紳士萌えという新たな世界を見せてくれて第1話を見た当時では春アニメの中で一番面白かったです。あとで知りましたがアニメを制作していたdavid productionは、かつて「巌窟王」等を作った元GONZOスタッフが独立して立ち上げた会社のようです。オサレ臭が全くしなかったので気づきませんでした。

 老眼鏡をかけた紳士のみのリストランテ「カゼッタ・デッロルソ」を舞台に、様々な客や紳士達のプライベートや過去の話が語られる内容が多く、音楽が独特だったため「ARIA」に似た雰囲気を醸し出していました。料理が全てフルCGなのは賛否両論でしたがドルチェの質感はかなり良く、見てて結構うまそうでした。さすがにフレンチが多いので見てて味が想像できない料理が多いのはご愛敬。シナリオは基本的に従業員達それぞれの話が1話完結で語られる内容が多かったので、この従業員誰だっけ?ということが最後のほうにはほとんど無く安定したイイ作りだと思いました。そして後半は主人公のニコレッタがメインとなり話が展開していきましたが、まかないの話も結構良かったし、最終話もうまくまとめられていて非常に良かったです。ジャンルとしては落ち着いた雰囲気を楽しむアニメに分類されますので見てて眠くなるかもしれませんが、全体的に品質が高くこの手の作品好きなら見て損はない作品だと思います。というか見てくれないと…困ります。

Keion3 Keion2 「けいおん!」…まんがタイムきららで連載されている、かきふらいの漫画「けいおん!」のアニメ化作品で、アニメ制作は京都アニメーションです。何かと作った作品が話題になる京都アニメーション制作のアニメということで放映前から人気が高く、たしかに第1話を視聴した当時は細かいところに手が込んでいて面白かったです。

 そしてこの作品の真骨頂はやはり話題性で、オープニングとエンディングの歌がそれぞれオリコンデイリーランキングで1位と2位、ミュージックステーションやカウントダウンTVでもベスト3に入ったり、後に発売されたキャラクターソングや新曲もベスト3に入るなど歌の話題も高く、なおかつこの作品は実際にある土地や学校、楽器や小物をロケして使用していたため放映終了後に実況の住民が場所や小物を特定して聖地巡礼をしたりその小物を購入したりする現象が多発しました。中でも黒髪ロングの一番人気キャラ秋山澪の小物は顕著で、使っていた携帯電話D902iラスターホワイトやヘッドフォンのAKGのK701が売れまくって価格が高騰したり、使用していた楽器の左利き用フェンダー・ジャズベースまでもが在庫無くなるほど売れたようです。

 これほどの異常人気を誇った「けいおん!」、アニメのほうもさぞかし素晴らしい作品に仕上がっていた…と言いたいところですが、正直それほどの作品とは思えませんでした。京都アニメーション制作といえばどうしても旧「涼宮ハルヒの憂鬱」の12話で見せた超絶作画のライブシーンと比較してしまうんですが、あれに比べたら演奏シーン自体があまり無く、しかも1年の学園祭では曲のシーンが全てPVという仕様で実況は荒れに荒れました。

Keion4 結局一番動いていた演奏シーンはオープニングの澪のベース演奏のとこでしたね。でも最終話の作画はがんばっていたと思います。キャラの作画に関しては特に文句無しで、堀口悠紀子の絵とこの作品の雰囲気は非常に合っていたと思いました。

 この作品の一番の問題と言われるポイントはなんと言ってもシナリオで、中でもシリーズ構成の吉田玲子が書いた脚本の話は大抵荒れました。特に11話は原作では軽いギャグ程度だったのを異様に重い展開にしてしまい、「けいおん!」のキャッチフレーズである「ゆるやか部活アニメ」とは明らかに違った展開になっていました。それとは逆に予想外に良かったのがアニメ界のA級戦犯花田十揮の書いた脚本で、澪の萌え萌えキューンや水着回や最終回など絶賛されていました。たしかに面白かったのでこれは予想外。

 「CLANNADは人生・Fateは文学・けいおん!は生きがい」などと言われて、春のアニメでは一番の話題となった今作ですが、熱くなりやすく冷めやすいのがオタ事情。勢いで澪や唯の使っていたギターを買うのは大いに結構だと思いますが、数ヶ月後に中古屋に大量に出回るなんてことにないよう切に願いたいところです。


2009年春・アニメ最終回の感想文その2

2009-06-25 07:51:30 | 2009年春アニメ関連

 早くも今日から新番組アニメが始まりだしましたが、最終回ラッシュも始まったばかりです。今回は「黒神 The Animation」と、ローカル局で放送された「神曲奏界ポリフォニカ crimsonS」の最終回を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

Kurokami Kurokami1  「黒神 The Animation」…ヤングガンガンで連載されているイム・ダリョン原作、パク・ソンウ作画の漫画「黒神」のアニメ化作品で、アニメ制作はサンライズです。かつて微妙なアニメを数多く作っているテレビ朝日深夜アニメ唯一の新作なのでどのようなものか…と思い第1話を視聴したときは、原作3巻の最後であったバイオレンス描写がそのままほぼ再現されていてびっくりしました。

 今回のこのアニメ作品は前半の1クールを原作準拠に作り、後半はアニメオリジナル展開として話を進めていて、設定の方も原作で死んでいるキャラが生きていたり主人公が社会人でなく学生だったりかなりオリジナル要素が入っていました。前半では原作のニライカナイ編までが放映されてましたが正直かなり微妙でした。原作も微妙でしたがそれ以上に展開が強引で、もしも自分が原作知らなかったらここで切っていたかもしれません。しかし後半のオリジナル展開は原作とは全く違う視点で物語が進みつつもキャラクターはオリジナルキャラを多数登場させながら原作のキャラも登場していたので思ったより面白く、さらに中盤以降は燃える展開も多く面白かったです。

 作画においてもかなり安定していて、バトルシーンもよく動いていたし予想よりかなり良かったです。この作品はバトルのほぼ全てが素手の殴り合いのため久々に熱いバトルが見られたんですが、主人公の見た目がどうみても少女なのにバットで殴られるわ蹴られるわ流血するわバイクでひかれるわ…血を流すシーンで規制が全く無かったのでテレビ朝日が一番血の描写に厳しくないかもしれません。シンクロのシーンはアニメオリジナルとなっていて結構エロくてそこも好印象。オープニングとエンディングの画面においては物語中に新しいキャラが登場するとすぐオープニングとエンディング画面に登場するなど細かいところに手が届いていてそこも高評価でした。

 前半の原作シナリオがかなり微妙だったのが残念で、なおかつ後半のオリジナル展開は多分原作知らないと楽しさ半減だったかもしれません。しかしラストバトルがかなり面白かったし、最後を中途半端な終わり方にせずに完結させたので「黒神」という作品のアナザーストーリーとして見るとこれはこれで良かったと思いました。この作品のBDの通常版が発売中止になったり、「黒神スタッフと一緒に韓国に韓国語を勉強しに行こう!」のツアーが参加者不足で中止になったりと何かと暗い話題も多いですが、韓国産の作品が日本に進出して初アニメ化というこの事をきっかけにまた次の韓国産作品に期待したいところです。

Porifonika3 Porifonika2 「神曲奏界ポリフォニカ crimsonS」…榊一郎のライトノベル「神曲奏界ポリフォニカ クリムゾン・シリーズ」のアニメ化作品で、アニメ制作はディオメディアです。第1期は社会人編としてTBSで放映されてましたが、今回は学生編として時間軸が巻き戻され、さらにローカル局のみの放映に格下げされてスタッフ総入れ替えとなかなかのカオス、しかし作画は相変わらずでした。

 話の流れとしては、自分は何のために演奏してるのか~といった自問自答の展開から始まり、次に謎の組織が登場、ヒロインピンチ!しかしみんなの力を合わせたらヒロイン復活~ハッピーエンドと絵に描いたようなベタ展開でした。登場人物の名前もまさにライトノベルといったかんじでカッコイイ名前ばっかなのはいいんですが、次回予告は映像無しの手抜きぽいかんじだったし、バトルシーンはすごいスローモーションだし、最後の自称新世界の神は小者っぷり全開だったし、一番よく動いてたシーンはエンディングだけだったしと散々でしたが、オープニングのeufoniusの歌はなかなか良く、双子姉妹はイイキャラでした。そして自称新世界の神についていた部下達と精霊は最後まで自分の道を貫いていたのでなんか部下達のほうがよっぽどカッコよかったです。

 なんで2期やったのか謎な作品でしたが、これ3期もあるのか?といったかんじで終わったのでもしかしたらまだ続くのかもしれません。個人的にはもうどうでも…おや誰か来たようだ。


2009年春・アニメ最終回の感想文その1

2009-06-21 20:47:15 | 2009年春アニメ関連

 いよいよ月末も近づいてきてアニメ作品の入れ替わり時期が近づいてきました。そして今週からいよいよ怒濤のアニメ最終回ラッシュが始まり、早くも何作品か最終回を迎えたのでそちらの作品の感想を毎回恒例で書いてみたいと思います。今回は「東のエデン」「戦国BASARA」です。

Eden2 Eden3 「東のエデン」…「攻殻機動隊」シリーズや「精霊の守り人」の監督で知られている神山健治が原作・監督で、「ハチミツとクローバー」の原作者羽海野チカがキャラクター原案を努めたフジテレビ深夜アニメ枠「ノイタミナ」初のオリジナルストーリーとなるアニメ作品で、アニメ制作はproductionI.Gです。

 第1話からいきなり主人公のあのシーンから始まったので視聴者は思いっきり度肝抜かれつつ、最初は謎のミサイルテロ事件があったことだけ語られていたため第一印象は面白いかどうかなんとも言えないといった感じでしたが、話が進むにつれ謎の携帯電話「ノブレス携帯」や超有能なコンシェルジュ「ジュイス」等次々と謎が増えていき、そして次第に明らかになっていくミサイル事件の真相や主人公の過去など予想外の展開に飽きることなく最後まで視聴してしまいました。作画は背景の作り込みもハンパじゃなかったし、ノブレス携帯の使用履歴が写されるシーンでも他のメンバーの使用履歴がちゃんと丁寧に書き込まれていたりしていて細かいところにも手が込んであり非常に好印象。キャラも見た目よかったし、セレソンメンバー達の考え方もそれぞれ個性があって非常に面白かったです。

 今回のこの作品は作品公開の時点からすでに劇場版の制作が発表されていたため、某アニメのように納得いかない最終回の後「劇場版制作決定!」などと流されるよりは遙かにマシでした。しかし最終回があの展開で謎を多く残したまま終わり、さらに劇場版が11月公開で、もう1作品もあとで公開するとは予想外です。おそらくその頃にはこのアニメの存在自体が忘れ去られていそうな気がしますね…。もしもこの作品が2クールやって謎を完全に解明して終わらせたとしたら、近未来もののアニメでは歴史に残る傑作になっていたかもしれません。

 …そうだ、こういう困ったときこそジュイスコール。

高崎「ジュイス、このアニメ2クールにしてくれない?」

ジュイス「受理されませんでした。ノブレス・オブリージュ、今後も地雷アニメも視聴し続ける真のアニオタたらんことを。」

Basara3 Basara2 「戦国BASARA」…カプコンのアクションゲーム「戦国BASARA」のアニメ化作品で、アニメ制作はproductionI.Gです。ゲームのアニメ化はよくありますが鳴かず飛ばずの作品が多いので、これもその一つかな…と最初は甘く見ていたら予想の遙か斜め上を行く熱血馬鹿アニメでかなり面白く、春アニメのダークホースでした。

 最後までその勢いは衰えることなく、原作を知らなくても非常に楽しめました。実況では戦国BASARAで歴史のお勉強と言われていたりしましたが、後半はイイ意味で無茶苦茶なため勉強にはあまり向いていなかったと思います。だが面白かったので良し!スタッフも非常に豪華で、特に声では明智光秀役の速水奨と織田信長役の若本規夫がハマりすぎでした。後半で、え?死んだの?というものが多かったのが気になりましたが、それを除けば久々に熱いアニメを見た気がします。そして最終話の最後に…「2期決定!」キマシタワーー。人気が出たから2期決定という典型的な例かもしれませんが、この戦国BASARA人気はアニメの影響もあり相当高く、ニュースや新聞で取り上げられたり聖地巡礼で仙台の護国神社に痛絵馬が大量に飾られたりとまだまだ戦国BASARA人気は衰えることは無さそうです。


2009年夏アニメ考察

2009-06-15 05:46:31 | 2009年夏アニメ関連

 昨日冬アニメの感想文を書き終わったのも束の間、先日某笑顔動画でいよいよ「2009年夏アニメ一挙紹介!」が投稿され夏アニメの作品が確定いたしました。自分も早速チェックしてみたので今回も注目作をピックアップしてみたいと思います。

 まず最初に目が付く本命作品といえば、やはり「狼と香辛料2」「懺、さよなら絶望先生」ではないでしょうか。こちらの2作品、前期も人気が高く中でも「狼と香辛料」は待望の2期であります。実況でもかなり評判が良い作品だったため自分も思わずレンタルしてコ○ーしてしまいました。まだ見てないんだけどね!(汗)絶望先生のほうも順調な3期目、こちらも安定した人気になりそうです。

 続いては深夜アニメで最強クラスの人気を誇るフジテレビ、「ノイタミナ」枠では「東京マグニチュード8.0」が始まります。「東のエデン」に続いて再び近未来もの、今回は東京で大地震が起きたらという設定をリアル重視で作るそうで今期も期待できそうです。そして対する「NOISE」枠では百合もの「青い花」が始まります。原作が「リストランテ・パラディーゾ」と同じ「マンガ・エロティクス・エフ」で連載されていた作品のようでこちらも原作は分かりませんがどれほどのものか期待せずにはいられません。

 そしてここからは他のキー局での話題作、まずはTBSで「うみものがたり~あなたがいてくれたコト~」。原作があのパチンコ海物語のアニメ化作品です。監督が「ARIA」や「カレイドスター」の佐藤順一氏で、ジャンルが魔法巫女ファンタジーという全く未知数の作品となっていますが、果たして面白いのか謎です。

 キー局の注目作はもうこれでおしまい。続いてはローカル局での注目作、先ほど書いた「狼と香辛料2」と、続いてはひぐらしに続く竜騎士07氏の新作サスペンス「うみねこのなく頃に」。ひぐらしアニメの人気もなかなか高かったのでこちらも期待です。そして個人的に一番期待しているのはP.A.WORKS久々の新作「CANAAN」。wiiのサウンドノベル「428~閉鎖された渋谷で~」内のTYPE-MOONが担当したボーナスシナリオのアニメ化で、作画も良さそうだし月厨の自分としては期待大です。

 今期のマッドハウスの新作は「NEEDLESS」、こちらも原作は謎ですがマッドハウス制作だしきっと面白いに違いない!と個人的には思ってます。そして久々にとちぎテレビでも新作アニメとして「GA 芸術科アートデザインクラス」が放映されます。面白いかどうかはなんとも言えませんが、まんがタイムきららの作品のようなのでひだまり系の雰囲気を予感させます。

 そして忘れてはならないのが今期の新房監督×シャフトコンビ、今期は2本で、先ほど書いた「懺・さよなら絶望先生」に加え「化物語」が始まります。公式をちょっと見たかんじでは結構いいかんじで今回もなかなか面白そうです。

 おおざっぱに一覧見た第一印象としてはこのようなかんじでしたが、なんか冬アニメのときと一緒で注目作がローカル局ばっかりですね。今期も予想外のダークホースの登場に期待しながら夏に向けて残っている春アニメの視聴を続ける毎日です。


2009年最初のアニメ感想文最終回・総括

2009-06-14 22:46:06 | アニメ・コミック・ゲーム

 気がつけば来週はもう「東のエデン」が最終回ですよ!それに伴いそろそろ春アニメの感想文も書かなきゃいけないよね…なんて思っていてはいけません。まだ残っていること、それは2009年最初のアニメの感想文です。そんなわけで今回は2009年冬アニメ最後の感想文、最終回はローカル局で放映されたこちらの作品、「RIDEBACK(ライドバック)」「テイルズ オブ ジ アビス」「タイタニア」「キャシャーンsins」、そしてトリを飾るのは「屍姫 玄(しかばねひめ くろ)」です。

Rideback3 Rideback2「RIDEBACK」…月刊IKKIで連載されていたカサハラテツローの漫画「RIDEBACK」のアニメ化作品で、アニメ制作はマッドハウスです。原作がマイナーだったためどのような作品か分からず前評判はそれほど高くなかったですが、マッドハウスが制作するならきっとすごい作品になってくれるはず…と思い個人的には結構期待していました。

 その期待通り非常に面白い作品で、人型二輪車ロボット・RIDEBACKの動きや造型、演出共に第1話から魅せてくれました。そして2話以降もその品質を維持しつつ物語の方もアニメ版としてオリジナル展開をかなり含ませつつ急展開していって最後まで飽きることなく視聴してしまいました。キャラに関しては萌えとはあまり縁の無い感じでしたが主人公含め脇役もイイ味を出しつつ物語に重要な役割を果たしていて良かったです。演出もCG使いまくりで、中盤のRIDEBACK2台によるジャンプシーンで見せた水しぶきの演出や最終話のラストシーンなど非常に美しいシーンも多かったです。音楽においてもオープニングを歌っているのがMELLということもあり「BLACK LAGOON」以来久々にMELL×マッドハウスを拝めました。しかし最後がかなり駆け足な展開だったため是非とも1クールでなく2クールやってほしかったですね…実に惜しい。個人的にこの作品は2009年冬アニメの中ではベスト3に入る優秀作だと思います。

Tails Tails1 「テイルズ オブ ジ アビス」…バンダイナムコゲームスのRPG「テイルズ オブ ジ アビス」のアニメ化作品で、アニメ制作はサンライズです。

 ゲーム作品のアニメ化はよくあることですがその分ハズレも多い中、この作品はなかなか出来が良かったようでネットでも評判は上々でした。音楽も原作の主題歌だし作中のBGMも原作のスタッフが参加しているようで、原作のゲーム自体も設定が作り込んであるので自分は原作を未プレイですが原作知らなくてもそこそこ楽しめたし、原作をクリアしている人ならさらに楽しめると思います。RPGのアニメ作品だと途中のボスあたりで最終回になってしまうケースも多い中、この作品はどうやらラスボスまでちゃんと描いて終わらせているようでした。ただ最後がかなりあっさりしていたため、え?終わり?といった感じになっていたのがちょっと残念。しかし十分に良作だと思いました。

Tytania Tytania1 「タイタニア」…田中芳樹のSF小説「タイタニア」のアニメ化作品で、アニメ制作はアートランドです。田中芳樹のSFものといえば真っ先に思い浮かぶのが「銀河英雄伝説」ですがその流れを組む作品として一部ではかなり注目されていたようでした。キャラクター原案が美樹本晴彦なあたり「クォヴァディス」も思い出したりしましたが、オープニングで神奈川フィルハーモニー管弦楽団が演奏をしてたりしてかなり物語としては壮大だったと思います。

 銀河系を支配するタイタニア一族と、その一族に対抗する反タイタニア勢力との戦いを皮切りに色々と複雑な対立関係ができる中、宇宙戦艦同士のバトルを久々に拝みました。NHKアニメらしくかなり硬派なアニメで女キャラがほとんど出てこなかった分、リディア王女が出てきたときは癒されました。銀河英雄伝説好きなら十分楽しめる内容だと思います。今回のアニメは26話で完結してしまいましたが、原作のほんの一部しか消化していないために監督が原作が終わったあと改めてアニメ化したいと発言しているので期待したいところですが、原作は一体いつになったら終わるのやら…。

Cassyan_2 Cassyan1_2 「キャシャーンsins」…竜の子プロダクションの「新造人間キャシャーン」を原典として作られたキャシャーンの新作アニメ作品で、アニメ制作はマッドハウスです。数年前に実写映画でキャシャーンは作られていましたが、なぜ今頃キャシャーンのアニメ…?というかんじで前人気はそれほどでも無かったです。

 正直自分もなんで今さらキャシャーン…?と半分なめてかかっていましたが、放映されていた当時実況での評判はかなり良かったです。しかし自分はリアルタイムで視聴していなかったので、第1話と最終回だけ見ればいいかなと思っていましたが…第1話からのいきなりダークな雰囲気を感じつつ先の展開が気になる終わり方をするのでとりあえず2話も見てみるかな…といったかんじで視聴し続けたら、いやたしかにこれは非常に面白いわ。すっかりハマってしまって全話視聴してしまいました。過去にこれほどまでに登場人物達に嫌われた主人公がいただろうかと思ってしまったぐらい暗く、それでいて原作の雰囲気を残していてまさにキャシャーンの新作と呼ぶに相応しい作品になっていました。序盤ではキャシャーンが犯した罪にについて少しずつ明かされていく展開の中、変わっていく世界の中で生きている者達について語られる中盤も非常に面白く、終盤がちと訳分からないところがありましたがあのシーンで…ううっ。

 声優がベテラン勢で固められていて今時の人気声優が全く登場してなかったり、萌えとは全く無縁の硬派な作りなあたりがさすがマッドハウスといったところでしょうか。この作品も春の…いや今年のアニメの中で上位に入るほどの優秀作であると思います。ただこの作品レンタル見たことないのよね…文句無しにオススメです。

Sikabanehime Sikabanehime1 「屍姫 玄」…月刊少年ガンガンで連載されている、赤人義一の漫画「屍姫(シカバネヒメ)」のアニメ化第2期作品で、アニメ制作はGAINAXです。第1期では主人公の棒がとにかく有名でしたが果たして今回の2期では一体どこまで成長したのかと少々思いながら視聴してみました。

 今回のアニメ作品においては原作と違い七星との戦いがメインになっているため結構オリジナル展開や追加キャラクターが増えているようで、原作とは結構変わっているようです。作画においてはバトルシーンはかなりスピーディーで見てて面白いと思いますが、なんか荒削りすぎるような印象を受けました。原作読んでないんで詳しい違いは分からないんですが、これは原作読んでいる人なら楽しめるんでしょうか?自分はちと設定とかが分かりませんでした。そしてヒロインの棒が直ってなかったり、マキナはいてない疑惑とかもありますがそれをも凌駕するのはやはりラストシーンのマウントポジションエンドではないでしょうか。あれで終わりかよ!

 …以上で長くなりましたが2009年最初のアニメ感想文は終わりとなります。のべ33作品、今回も多かったです。結論から言うと最近2期に続くとかの終わり方が多いのは分かりますが、最終回に中途半端な展開になって最後に劇場版に続く!と緊急告知が入るやつが何本かあって正直萎えました。それを除いても中途半端な終わり方になる作品の多いこと…。そして2期が始まったら是非見たいという作品があまりないのも悲しいところです。

 そんな悲観的な状況でも健闘した作品も少なからずあり、まずは何かと話題になりながらも最後はちゃんと締めた「とらドラ!」。そしてさすがボンズ、安定して面白かったですの「ソウルイーター」。是非とも続編作ってほしい「続・夏目友人帳」に「スキップ・ビート!」、ノーマークでしたが予想以上に面白かった「ヴァイパーズ・クリード」に「RIDEBACK」、「キャシャーンsins」、そしてやはり個人的本命「CLANNAD AFTER STORY」は素晴らしい出来でした。

 来週から早速「東のエデン」が最終回を迎え、いよいよ春アニメの感想文となりますが春アニメもなかなか面白い作品が多くこちらも長文になりそうです。それでは今回の冬アニメの感想文はここまでで。次回もまたよろしくお願いいたします!

 高崎の2009年最初のアニメ感想文 完


ポルナレフ

2009-06-06 22:52:33 | 2009年春アニメ関連

Clannad60 (AA略)あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!

『「CLANNAD AFTER STORY」の7巻を買ったら「咲-Saki-」のDVDの初回限定版を予約していた。』

 な…何を言っているのか わからねーと思うが おれも何でこうなったのかわからなかった…

ただでさえ悪い頭がさらにどうにかなりそうだった…

のどっちのおっぱい最高とか私はエトペンになりたい とか

そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ(自分は福路美穂子派)

もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…


14

2009-06-04 14:22:33 | アニメ・コミック・ゲーム

http://www.famitsu.com/game/news/1224668_1124.html

先日のE3でスクウェア・エニックスが最新作のMMORPGであるFF14を発表して話題になりましたが、今回その質疑応答で少しずつ概要が明らかになってきました。FF11に存在していた種族に似たキャラが結構いるようですが基本的には別物で、FF11からの引き継ぎとかも特に無いようです。発売が来年ということは今プレイしているFF11のほうはどうするのか…というとまだまだ運営は続けていくとのことですが、ユーザーから見れば発表された時点でもうある意味終わっている世界とも言えるヴァナ・ディールに見切りをつけてFF14に向けて準備したいという人も少なくないかもしれません。少なくとも自分は踊り子があんな訳分からん劣化盾ソロジョブにされてしまった時点でFF11は半分見切りついてたりしますが。

 新作出ても吟遊詩人やると思いますが、これからのFF14の続報に期待したいところであります。


GONZO”開眼”

2009-06-03 10:53:32 | 2009年春アニメ関連

 今期の春アニメの中で特に話題になっている作品といえば「けいおん!」「東のエデン」ですが、痛絵馬が氾濫して護国神社がえらいことになっている「戦国BASARA」や、はいてないアニメ「咲-Saki-」の存在も欠かせません。今回はその中でも「咲-Saki-」が最近はっちゃけまくっているのを書いてみたいと思います。

Saki2 Saki3 地雷アニメが多い中、「ストライクウィッチーズ」の成功によって評価が見直されているGONZOですが、今回の「咲-Saki-」もイイ意味でGONZOらしくない面白い作品に仕上がっています。しかし今回のGONZOはかなり斜め上を突き抜ける爆走ぶりで、エロいところに相当な力の入れようでした。中でも注目なのは主人公咲と和の百合シーンでしょうか。それを強調するかのようにDVD第2巻の初回限定特典の絵がもうすごいことになっていて、これもうエロアニメと大して変わらないんじゃ?と思ってしまいます。だがそれがいい。この情報が流れたとたんアマゾンのDVD予約ランキングが圏外から一気に200以上順位を上げたそうで、みんな釣られまくってるんだなぁとちょっと感心しました。

Saki4 しかしそれだけではなく、今月のMegamiマガジンのピンナップで「咲-Saki-」は描き下ろしがありましたがこちらのほうもいいのかこれ?と思ってしまうくらいなエロ路線でした。こういうのだけ見てるとただのエロアニメと思ってしまいますが、アニメは現在県予選の決勝戦で思いっきり真面目に対決してるのでそのギャップにびっくりしてしまいます。エロいシーンをただ詰め込むだけだと「クイーンズブレイド」のような作品になりそうですが、こちらは麻雀の勝負シーンも良くできているので面白いですね。風越女子のキャプテンが聖母すぎてファンになってしまいました。


シャフトといえばやはり

2009-06-02 11:40:13 | 2009年春アニメ関連

アニメ制作会社シャフトの特徴といえば、番組最後のアイキャッチの絵を作家に毎週描いてもらっていることや、当時話題になっている作品のパロディを細かく入れてくることが特に有名ですが、今週の「夏のあらし!」では特にそれが目立っていて実況でも話題になっていました。

Natunoarasi3_3 Natunoarasi4_3 これがそのシーン、左上から「咲-Saki-」に「ひだまりスケッチ」、2段目が「けいおん!」に「まりあ ほりっく」のGODと神父、3段目が「アイドルマスター」そしてNHK天気予報の春ちゃんとなんかすさまじいことになってました。それだけではなく続いて「釣りキチ三平」や「いっしょにトレーニング」、さりげなくうめてんてーや「ぱにぽに」のベッキーまで出ていました。Cパートでは絶望先生まで出ていてある意味オールスターですが、実況ではやりすぎとの声も上がっていて賛否両論でした。

 自分としてはシャフトといえばパロディネタといったかんじなので1つか2つなら別にいいと思いますがさすがに今週は出し過ぎな感じがしました。そしてパロディもいいが本編にも力入れろという意見にはおおむね同意です。普段いつもこの調子だからシリアスなシーン出てきても全然感情移入できないんですよね…。


異議あり!

2009-06-01 06:19:59 | アニメ・コミック・ゲーム

 先日ついに待望のニンテンドーDS新作「逆転検事」が発売されたので自分も早速購入して、それと同時に「ヱヴァンゲリヲン新劇場版 序」のBDも買ってきました。え?BD再生できるのって?こまけぇことは(略

 で「逆転検事」のほう、まずはエピソード1をクリアしたところなのでまだなんとも言えませんが、裁判所で戦わない逆転裁判といったところでしょうか。捜査パートで情報と証拠を集めて、裁判所で対決とはならずに直接現場で証人と対決といったかんじでした。今までに無い新しい新要素としては今までに集めた情報をまとめて新しい情報を生み出す「ロジック」と呼ばれるものがあり、それにより証拠の情報が変わったりしてなんだか逆転裁判2・3の「サイコ・ロック」に近いモノを感じました。さすがに4にあった「みぬく」は無さそうですね…あれは難易度高すぎて不評だったのかもしれません。今エピソード2の序盤なのでこれからどういう展開になるか期待ですが、まずは須々木マコたん立っているだけでエロくてグッド!今のところ4よりは面白いと思いますが、果たして2を越えられるかといったところです。