先日遅ればせながら「魔法少女リリカルなのは The MOVIE 2nd A's」を視聴してきました。
エロゲのスピンオフ作品ながらまるで少年漫画のような熱い展開によりプリキュアとはまた別の次元で魔法少女ものの歴史を変えたとも言われている作品ですが、自分はテレビ版を視聴していなくても第1作目の劇場版は非常に面白かったです。そして今回はその中でも屈指の出来と言われるテレビ放映版2期をベースにした映画2作目ということで視聴してきました。
魔法少女ものながら熱血少年漫画のような雰囲気も併せ持つ作品なだけに今回の2作目の展開も少年漫画のようでした。一度負けた相手の技術を取り入れてより強くなるところや、魔力カートリッジシステムによる魔法アイテムと機械のギミックを取り入れた独特の武器、レイジングハートの電子音声などなど独自の路線を確立しているのはこの作品の強みだと思います。
敵もただ完全に悪というわけではなく、独自の正義や守りたいもののために戦っているというのも今時の作品といったかんじでした。大抵そういう作品はグダグダになりがちですが、この作品においてはそれほどグダグダでは無かったように思います。たぶんそういうところは映画化にあたりうまく編集したのかもしれません。
キャラクターの名前がややこしいので覚えづらいのが難点ですが、武器や見た目が非常に個性的なのでそちらにおいては覚えやすかったです。回想含め戦闘シーンだけでなくキャラクターの掘り下げも多く入っていたためキャラクターの見せ方も見事でした。
そして今作、何よりもBGMの使い方が非常にうまかったです。最近のアニメは作画は良いですがBGMと作品が合ってないのが多いですが、この劇場版は要所要所で入るBGMが非常に素晴らしい!なのは対ヴィータの再戦のときに流れたアコースティックギター混じりの曲はエースコンバット5のオープニングを思い出しました。
フェイトの夢の世界のシーンは1期もしくは映画1stを見ていたら非常に感慨深く、思わず「フレッシュプリキュア!」のラブの祖父の話を思い出しました。自分の好きだった人、理想だった日々を夢の世界でついに手にしながらも、友達のため、世界のためにそれらの幻に別れを告げて去り、アリシアに見送られる展開はお約束ながらやはり涙腺にきますね。
闇の書覚醒からフェイトのシーン、そして最後の戦いまで一気に加速していって1stから引き続きとなる水樹奈々の挿入歌により盛り上がりは最高潮になっていました。最後もうまくまとめていたし、たしかに人気があるのも納得でした。テレビ版を視聴していなくても非常に面白かったです。
総評
全体的な感想としては、リリカルなのはシリーズでも人気の高い2期を映画化した今作、テレビシリーズの1話と最終回しか見てない自分でも非常に楽しめ、久々に心が震えました。戦闘シーンも良く動いていたし魔法シーンの迫力も見事。シナリオもちゃんと完結させていたしBGMや挿入歌の使いどころも良く人気があるのに納得の素晴らしい出来だったと思います。戦闘シーンの作画は良いのに立ち絵の作画が怪しかったり、変身シーンで裸のシーンが多いのはご愛敬。