劇場版「ハイスクール・フリート」視聴終了

2020-01-20 04:44:12 | 劇場版アニメ

劇場版「ハイスクール・フリート」を視聴してきました。

視聴してきたときは公開2日目でしたが座席の埋まり具合は微妙といったところでした。まぁそのへんはローカルアニメだったので仕方のないことかもしれません。アニメ版も放映してたの4年近く前だし、宣伝もそれほどしてない印象でした。

映画本編は、最初の交流会から始まり後半のシリアス展開になるまでのギャグとシリアスのバランスが非常に良く取れていたのが良かったです。以前の地上波版は、いきなりの反逆者認定で追われているのにもかかわらずほのぼのシーンや勝手な行動が目立って緊張感が全くありませんでしたが、今回の劇場版はかなり気を使っているように見えました。

戦闘シーンにおいても武蔵の着弾観測砲撃は非常に良くできていて感動しました。潜入シーンも多少やりすぎな気もしますが十分アリだったと思います。終盤の晴風の活躍ぶりはかなりアクロバティックでしたが、ガルパンに比べれば派手すぎるわけでもなかったし、あまり気にならなかったのも高評価です。

良い点も多かったんですが逆に悪い点も目立っていて、その筆頭は作画でしょう。序盤は良かったですが中盤以降明らかに作画が不安定になってきて、特に最後の方ではこれチェック入ってなかったのかと思うほど崩れていたのが1シーンありました。

あと地上波版で人が乗っ取られたあの謎の設定が劇場版では全く無かったことになっていたことや、航空機が全く出てこない設定に関しての説明が全く無く、劇場版は地上波版とは完全に切り離された話になっていました。逆に地上波版を見ていなくても楽しめる内容ではあったと思いますが、引き上げた晴風のボイラーを修理していたりと明らかに地上波版の続きであることの描写もあるので、設定の説明が不足していると感じます。

中盤以降に登場する海賊も、残念ながら噛ませ犬程度の扱いでしかなく、完全に女の子たちだけが大活躍する話になっていたため、敵サイドに魅力がほぼゼロだったのが残念です。

最後の最後でオープニングが流れる演出も残念ながらわざとらしいと感じざるを得ません。「ここが一番盛り上がるところですよー」と言わんばかりでしたので、あれなら無かった方が良かったかもと思うほどでした。

最後のオチもお約束で終わったため、あまりひねりが無かったと感じるか、王道だったので良かったと感じるかは人によるかもしれませんが自分は良かったと思います。学生艦の全員出撃のシーンはかなり長く取られていましたが、あの描写は本編屈指の出来で心が震えました。

総評

全体的な感想としては、ギャグとシリアスのバランスや砲撃戦や出撃の描写など良い点が多かったしストーリーも分かりやすい良作です。逆に作画がかなり不安定で気になるところも多くて良い点も悪い点も目立つ出来でした。でも最後もちゃんと締めていたし原作ファンじゃなくても十分楽しめると思います。

ただ動員数が少なさそうなので上映終了も早そうですね。


「劇場版ガールズ&パンツァー」 視聴終了

2015-11-29 23:41:42 | 劇場版アニメ

友人らと一緒に「劇場版ガールズ&パンツァー」を視聴してきました。今回もネタバレを回避しながら個人的に感じたことをまとめてみたいと思います。

近場では宇都宮の1館しか上映している映画館が無かったためそこに向かい、上映前にパンフレットを購入。パンフレットの売れ行きも良いらしく売り切れになることもあったようです。

ア ニメ本編の作りはシンプルでシナリオに関して難しい設定はあまり無く、TV版最終回の後日談のような話ではありましたがとにかく最初に感じるのはバトル部分に関しての圧倒的作り込み及び迫力でした。TV版も十分迫力がありましたが、それを余裕で上回る火力や動きは素晴らしく見応え十分です。さすがにいくつ かやりすぎなくらい動かしているシーンはありますが、それをあまり不自然に感じさせない演出は見事でした。次々と破壊されていく施設の数々は清々しいほど です。

そして見逃せない部分はバトルだけでなくキャラクターにもありました。今回の新キャラこそ初登場なのもあり印象に残りづらかったとは感じますがTV版のメインキャラがほぼ総登場するうえに見せ場がしっかりあり、この部分も非常に良く出来ていました。TV版で印象が薄かったネトゲチームやOVAで活躍したアン ツィオ高校の大躍進ぶりは要チェックです。その分TV版で見せ場の多かったノンナやウサギさんチームが若干控えめだったように感じます。

後半での展開も熱かったですが終盤のバトルからの流れもすさまじく2時間があっという間に感じるほど濃い内容で終始面白かったです。シナリオだけでなく音やカメラワークの演出も見逃せず、西住姉妹の回想シーンでの音楽だけで流れていく日常などバトル以外の部分にも細かい配慮がなされていました。

作画は文句なしです。キャラクター作画も安定していたし、戦車や航空機の数々のCGの作り込みは素晴らしく他の作品の追随を許さないほどでした。劇場版なだけに音も素晴らしく、ディーゼルのエンジン音から砲撃、爆発音に至るまで迫力満点でこれは劇場でしか味わえないと思います。BGMも新規曲が多く、バトル部分に合わなさそうな曲が意外と合ってたりして派手な戦闘をさらに味わい深くしていました。

総評

全体的な感想としては、最初から最後まで見応え十分で、歴代主要キャラがほぼ全員登場で見せ場もしっかりあり飽きる部分が全く無く非常に面白かったです。あえて気になるところを挙げるならTV版最終回よりは終わった感じがしないくらいで、欠点らしい欠点は見当たらない作品でした。まだ続編や外伝が出てもおか しくない展開だったし、もし続編が出ても個人的には賛成です。派手な宣伝をしていない分知る人ぞ知る作品になっていますが、これくらいで丁度良いのかもし れません。


(若干ネタバレあり)「劇場版ラブライブ! The School Idol Movie」感想文

2015-07-05 21:33:10 | 劇場版アニメ

 先日遅ればせながら友人達と「劇場版ラブライブ! The School Idol Movie」を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。大人気作品の劇場版ということで前人気は猛烈に高く、ラブライバーが各地で行列を作り現在でもアニメ劇場版興業ランキングで1位になったりと何かと話題作なだけに個人的にも注目していました。

アニメ版の最終回の後に発表された劇場版なだけに、話の内容はアニメ版の続きといったところでした。序盤はちょっと意外な流れで舞台が変わっていましたが、真っ先に思い出したのは「けいおん!!」の劇場版でした。あれとちょっと流れが似ています。そのためどうしても意識して比較してしまいましたが、やはり日常シーンの雰囲気というか空気の演出のうまさは「けいおん!!」が素晴らしかったと再確認してしまいました。しかしラブライブのほうも決して悪くはなかったです。

あとどうしても気になったのはいきなりライブが始まる演出でしょうか。1期でもたまにありましたが、いきなり別世界に飛んでライブを始めてしまう演出はファンタジーすぎてイマイチ馴染めません。良く言えば作品の個性とも言えますが、もう少しリアルさも重視してほしいところです。中盤以降現れた謎の女性も結局なんだったのか明かされず、視聴者に想像をお任せする投げっぱなし状態だったのもマイナスポイントです。

しかし終盤で穗乃果が答えを見つけたあとの流れは非常に素晴らしく、これぞラブライブといった流れで文句無しでした。何のために歌うのか、そしてスクールアイドルが好きという単純ながら明確な答えを出して周りの皆を巻き込みながらの一大イベント、そしてあのライブシーンへの流れといい非常に良かったです。スクールアイドルという限られた時間の中でやりたかったこと、そして視聴者が見たかったものを実現させたのはアニメ版では出来ていなかったことだったため満足でした。

作画は文句なしです。テレビ版でも非常に良かったですが劇場版でも変わらず、背景やライブシーンに至るまで非常に作りこまれ、ライブでのCG演出も手描きが多く手間がかかっているのが分かります。BGMもアニメ版に負けず劣らず素晴らしく、空港でのシーンや終盤の日常シーンなどBGMに関してもアニメ作品の中ではトップクラスです。歌も良かったですが特にラストシーンのライブの曲が印象的でした。

総評

全体的な感想としては、テレビ版を補完する最終回という意味では良い作品でした。ただテレビ版と比較すると伏線の回収がほとんど無く、演出にも物足りない部分が多かったため傑作とは言いがたい出来です。それでもさすが劇場版なだけあってライブシーンの作画は圧巻でした。

全体的な個人的評価としては、これだけの話題性があった作品ながら期待には十分応えていたし良い部分も多かったですが、気になる箇所もいくつかありテレビ版と比較してしまうと物足りないと感じたところもあり、視聴する価値は十分にあるが1回見たらもういいかなと感じたためBランクです。


「劇場版PSYCHO-PASS」視聴終了

2015-02-16 01:38:28 | 劇場版アニメ
先日「劇場版PSYCHO-PASS」を視聴してきました。
 
プリキュアや妖怪ウォッチなど全国区で公開される劇場版の場合だとどこの映画館でも公開されているし上映期間も長いですが、深夜アニメの劇場版となると上映している映画館が県内でも1つか2つがザラで、こちらのPSYCHO-PASSも栃木ではほとんど無いという状況でした。
 
上映前の印象としては、女性の比率が高いことと公開終了が近いにも関わらず意外と観客が多いのが印象的でした。知名度が低く上映館数が少ないけれど裏では結構人気があるようです。
 
アニメ本編の感想としては、2期のその後ということで普通に続いていましたが劇場版にしては珍しく新規に書き起こされたオープニングがありました。そこのクレジットを見てみると脚本に虚淵玄の名と制作にProductionI.Gの名があったため、どうやら1期のスタッフがメインのようでした。実際に見ていると2期よりはるかにメカアクションのシーンが多く、しかもテーマが2期よりも分かりやすかったです。
 
PSYCHO-PASSシリーズ初となる海外が舞台ということで非常に新鮮ではありました。シビュラシステムの恩恵が受けられない無法地帯というのは、ファイナルファンタジータクティクスアドバンスの無法地帯を思い出します。そこで主人公の常守朱が見た新しい世界、そしてシビュラシステムがどのような姿を見せてくるのかという新たな可能性を見せてくる面だけでも、この作品は視聴する価値があるように見えました。
 
それでいて展開も面白く、1期と2期のメインキャラがほぼ出てきているし、中盤から終盤にかけての流れも予想外なものがあり終始ダレることが無かったです。あえて気になったのは終盤で朱が追いかけた人物がどちらなのか分からなかったぐらいでしょうか。しかし気になったのはそれくらいで、最後のラストシーンのラジオがこれからの世界を語っているようで非常に印象的でした。
 
作画は文句無しです。劇場版というのもありますがキャラクターはもちろんのこと、メカ描写が非常に良く歩行戦車からドローン、無人機に戦闘機、義手に至るまで新規に書き起こされた数も多く近未来な描写もあり非常に良いうえに、傭兵部隊戦はメカアクションから銃器、そして殴り合いに至るまで見所満載です。BGMも良く、反政府掃討戦などのバトルシーンから終盤ではアニメ版の曲まで使われていて使いどころが絶妙でした。
 
総評
 
全体的な感想としては、やはりProductionI.Gが制作したほうが良いと感じるほど今回の劇場版は面白かったです。脚本が1期と同じ虚淵玄で2期より分かりやすかったところや、アクションシーンも格好良く肉弾戦にメカも多いし、終盤の展開も意表を突かれたりと、特に悪いところが見当たらないほど素晴らしかったです。十分続編も作れそうな展開だったし、息の長いシリーズにしてほしいと感じました。