2015年冬アニメ「艦隊これくしょん -艦これ-」最終回の感想文

2015-05-07 23:47:13 | 2015年冬アニメ関連

今回は2015年冬アニメの話題作の一つだった「艦隊これくしょん -艦これ-」の最終回を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

「艦隊これくしょん -艦これ-」…角川ゲームスが開発しDMM.comが配信しているブラウザゲーム「艦隊これくしょん -艦これ-」のアニメ化作品で、アニメ制作はディオメディアです。

自分は原作のゲームをプレイしていないため、純粋にアニメ作品として見ていましたが、人気がある作品なためかよくネットでは論争が繰り広げられていたようです。1話での赤城の弓の構えに対するツッコミは野暮に見えましたが、原作ゲームをプレイしていれば普通やらない戦術をアニメではやっていたようで、何かと叩かれていたようです。

原作のゲームではそれなりに戦術があるようで面白いみたいですが、アニメではそういう戦術ぽい描写が全く見られず、適当に火力でゴリ押ししているようにしか見えませんでした。そして何より水上スキーと揶揄される、艦娘達が水上を滑るようにして戦っているのがシュールすぎて元々アニメ化を前提に作ってないため所々がギャグにしか見えない描写が多かったのも残念でした。1本の矢を撃ったら複数の戦闘機に変化する描写もアニメでは浮いていました。

そして何よりこの作品の最大の特徴は、アニメ界ではかなり危険な花田十輝と吉野弘幸が脚本とシリーズ構成で関わっているところでした。特にシリーズ構成が花田十輝先生なのが問題視されていましたが、案の定3話でのあの話があったせいでネットでは大荒れでした。ゲーム上のシステムを無視した一撃轟沈に加え、それまでぬるい日常アニメぽい雰囲気だったのがいき なり死人?を出して雰囲気をぶち壊しにしたこと、そしてそれ以降シリアスになるのかと思いきやあっけなく日常アニメに戻ったりして迷走しまくっていたため作品としてのバランスは崩壊していたように見られます。

ただこの作品、キャラクターの個性は良く日常アニメとしてならそれなりに面白かったです。戦いになると途端につまらなくなりますが6話のカレー回や8話の大和登場回などは面白かったし水着や風呂シーンもそこそこありパンチラもさりげなくあったので萌えアニメとしてなら悪くはなかったです。ただ提督こと原作の中での主人公はとことん無個性で存在感は皆無だったあたり、良く比較されますが 「アイドルマスター シンデレラガールズ」のプロデューサーとは真逆の存在でした。

一番つまらなかったのが最終回というのもアレですが、なんかカッコイイこと言って一斉砲撃で深海棲艦を沈めてハッピーエンドぽかったのでまぁ良かったんじゃないでしょうか。一応区切りつけたところで終わらせていました。

作画は良好です。話題作だけに作画にはこだわっていたようで、終始安定していたしキャラクターデザインも可愛く特に気になるところはありませんでした。 BGMも良好で、10話で吹雪が対空戦の特訓をしていたときのBGMや最終決戦のBGMなどバトルがらみの曲は良く、主題歌もオープニングとエンディング ともに予想以上でした。

総評

全体的な感想としては、キャラ萌えアニメとしてならそこそこ良かったですがバトルアニメとしては三流以下でつまらなかったです。一応話題作だから見ましたがそうでなければ確実に3話切りしていました。バトル描写をおまけ程度に付け加えて艦娘達のキャッキャウフフの日常でも適当に流してればそこそこの人気は出たと思いますが、中途半端にバトル描写とシリアス展開にこだわったせいでバランスが崩れて駄作に成り下がっていました。

全体的な個人的評価としては、1話の時点では出撃シーンの演出は良かったですがつまらなかったので視聴打ち切り予定のCランクでした。そして問題の3話では評価は上がるどころか逆にさらに下がって、その後カレー回などはそれなりに面白かったため評価はBくらいまで上がりましたが、バトルが絡むと途端につまらなくなり最後の戦いはなんかカッコイイ言葉を連呼してとりあえず勝ってハッピーエンド、そしてあからさまなフラグを見せて終わっていたため評価は再び下がり終わってみれば最後まで視聴する価値無しのCランクでした。

しかし原作ゲームの人気は高いためかBD/DVD売り上げは2万枚越えと、2015年冬アニメの中では現在ぶっちぎりの1位ということらしいので自分の目が節穴なだけかもしれません。


2015年春アニメ「アルスラーン戦記」第1話の感想文

2015-05-06 21:20:23 | 2015年春アニメ関連

 今回は大作アニメ「アルスラーン戦記」の第1話を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

「アルスラーン戦記」…田中芳樹の大河ファンタジー小説「アルスラーン戦記」のアニメ化作品で、アニメ制作はライデンフィルム×サンジゲンです。過去にも劇場版やOVAなど制作されていましたが、今回のアニメは現在荒川弘が漫画連載しているほうをベースにしているようです。

序盤の「やさしいー!」で!?となりますが、あれは作中で突撃の意味だったというのがCMで分かりましたが、アニメだと字幕も何もないのでギャグにしか見えません。せめて字幕ぐらいはつけてほしかったです。

原作が田中芳樹の大河小説なだけあって世界観と人物の多さはかなりのもので壮大ではありますが、TBSの夕方枠となるとせいぜい24話くらいで終わりそうだしすごい中途半端な気がしてきます。そういう意味ではもったいないとも感じますが、どんな感じで終わらせてくるのかは少し気になります。

王国の王から家臣、そして他の大国など次々と登場してくるため全く覚えきれませんでしたが、話としてはつまらなくは無かったし安定していました。さっそく2話から新たな戦のようだし展開も早くダレることは無いように見えます。あとはアニメならではの演出が良くて1年以上続く感じになってくれれば名作に十分なれそうです。戦の演出はCGを使って大量の兵を描いていたため今時ながら良く出来ていました。夕方枠なせいか流血シーンが全くなかったのも今のご時世ならではかもしれません。

作画は良好です。キャラクターも荒川弘の絵をうまく再現していたし大量の兵をCGで描いて大軍を演出していたし良かったです。BGMも戦のシーンの曲は良かったし主題歌の蒼井エイルの歌も悪くはなかったです。

総評

1話の全体的な感想としては、さすがに田中芳樹の大作なだけあって壮大で面白そうではありました。登場キャラが膨大なためコレといった個性の強いキャラこそいませんがバランスが取れていたと思うし原作の力もあり大ハズレはなさそうです。あとは演出あたりをうまく作ってくれれば名作になりそうでした。

1話の個人的評価としては、ものすごく出来が良いというわけではありませんでしたが安定していたので視聴継続のBランクです。

個人的にはやはりファンタジー大河小説のアニメとなると「グイン・サーガ」が傑作だったので、あれにどこまで追いつけるかが気になるところでした。


2015年春アニメ「プラスティック・メモリーズ」第1話の感想文

2015-05-06 11:03:14 | 2015年春アニメ関連

今回はローカルアニメ「プラスティック・メモリーズ」の第1話を視聴したのでそちらの感想を書いてみたいと思います。

「プラスティック・メモリーズ」…MAGES.の林直孝のオリジナルアニメで、アニメ制作は動画工房です。動画工房が制作するオリジナルアニメということやアニプレックスが関わっていることで放映前に宣伝も多く行っていたため春アニメの中でも注目度は高いほうでした。

序盤はオープニングも無く淡々と進んでいたため世界観がよく見えて来ませんでしたが、寿命が尽きるアンドロイドを回収する業者の話といったところでしょうか。すでに寿命が確定してしまっているというのは、漫画の「イキガミ」とちょっと雰囲気が似ているかもしれません。

しかしアンドロイドとはいえ長年付き添った相手が目の前で回収されていくのは耐えられないという人物もアニメ同様現実にも現れそうだし、そういう描写を作中で丁寧に描写すればひと味違った作品になりそうでした。心理描写をどこまで描き出せるかでこの作品の評価は大きく変わってきそうです。1話は世界観を説明したいからか結構あっさり終わってしまったのでちょっと物足りない部分はありました。ただニーナの最後の言葉のシーンはスタッフが一番気合いを入れたと思われます。

作画は非常に良いです。さすが動画工房制作といったところですが、動画工房特有の可愛いキャラクターデザインが作品のシリアスな雰囲気に合っていないようにも見えました。ただアイラの仕草だけに関しては可愛くて良かったです。BGMも予想以上に良く、序盤のエレベーターのシーンから日常に至るまで良曲が揃っていてエンディングの主題歌もかなり良かったです。

総評

1話の全体的な感想としては、素材は良いと思いますが意外とあっさり終わってしまったのでちょっと惜しかったです。アンドロイドとの別れのシーンを作り込めばかなり良い作品に化けそうではありました。そういう意味では動画工房特有の可愛い絵柄が逆に足かせになっているようにも感じられます。

1話の個人的評価としては、伸びしろは十分にありそうだし期待はできそうだったので視聴継続のBランクです。