麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

5月の観劇を振り返る

2006年06月01日 | 鑑賞
                            【文中敬称略】
今月は公演が14日迄あって、ようやく20日に観たのが最初だったが、そこから巻き返して(?)7公演に足を運んだ(+コンサート1)。
 が、作品で言えば20編観た。しずくまちが短編集=土日で14編(重複作品は一編とカウント)で青年座は二本立てのため。
 さらにコントオムニバスのおっせるずのそれまで数えれば大した数になる…がもとより多い少ないを競うつもりはない。
 
 しずくまちと青年劇場については既に書いた(5/23と 5/29)。29日にもちょいと触れた『衣装/薔薇』・・・これがすこぶる素晴らしかった!
 青年座の未来を担う女性演出家の競演となったが、『衣装』の千田恵子は今春、幣団の星野が客演した作品の演出家であり、今年10月から始まる下北沢演劇祭区民上演グループAでもお世話になる、また『六十年目の夏』の青年座作品『明日』の演出助手として暑くて長い道程をパラータまで毎日通っていたのが『薔薇』の須藤黄英だったりと、東演とは縁浅からぬ二人だった。

 森本薫の豊かな日本語はやはり永遠で、シェイクスピアやチェーホフも良いけれど、まずこっちでしょと思ってしまう力がある。今の日本人が演じてもなかなかあの時代の空気は出せないけれど、それはそれとして見応え十分の“劇世界”である。
 それを若い二人が体当たりでみせて、清々しい舞台になっていた。

 とある家の一室(廊下や玄関なども出てはくるが…)のみの『衣裳』と、多場面の『薔薇』…という作品のチョイスも良かった。繰り返しになるが、二つの空間を美術が面白く創っていたことも大いに作用したし、かたや小道具で、かたや照明でアクセントをつけた演出も楽しかった。
 「次世代を担う演劇人育成」を謳った公演なのだが、対象俳優含め演出家にも大きなチャンスが与えられ、それをそれぞれが活かした舞台だった。
層の厚さ、羨ましい限りだ・・・。 

 同時期に中目黒ウッディシアターではラヴィニアの『A列車で行こう!』(5/25~28)。4年前好評を博した作品の再演。キャストは大幅に変更され、仕掛けも増え洗練されていた。
 前回は若いカンパニーの面々とのジョイントの色合いが強く、そこから生まれた勢いやパワーで駈け抜けたステージだった。今回は、看板のコーラス3人(宮内彩地、辻奈緒子、橋本千佳子)にウエイトをかけ、めりはりを効かせた構成になっていた。一言でいえば「大人」の芝居・・・まあ芝居といっても台詞はなく、歌とダンスとマイムで展開するのだが・・・に見事に変貌を遂げていた。
 劇中、おかまが一瞬にして(?)美女にかわるシーンのごとく・・・。

 さ。6月は頑張っていっぱいみよっと!


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