麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

てんのあみじま日記(其の参)

2015年10月26日 | 制作公演関連

そりゃ昨日は、稽古最終日だから
篠本の駄目もこれまで以上に細かく出る出る。
そんな稽古場に衣装の細田ひなこ子さんが
本番用の着物を大量に持ち込んで
役者の気持ちも上昇した「ココキタ」。

さて、古典と現代劇の融合を目指す
遊戯空間『心中天網島』はいよいよ木曜日開幕。

台詞は近松の美文をそのまま用いて、
またト書も語りが吟う古典の様式で
「上の巻」を構成したかと思えば、
「中の巻」では台詞のみで魅せる演出を、
と工夫を凝らして今を生きる観客に
幽玄の世界を提供する算段。
非常に芳しい上々の仕上がりです。

配役
遊女・小春/早野ゆかり(俳優座)
紙屋治兵衛/三田直門(銅鑼)
女房・おさん/青田いずみ
兄・孫右衛門/山谷勝巳
治兵衛/藤田三三三
紀伊国屋・妓/神保麻奈
五左衛門/佐藤昇
(役名は主たる役)

薩摩琵琶/岩佐鶴丈
三味線/蓬莱照子
笛・鳴り物/設楽瞬山

そうして、この和楽器の奏者が肝要。
あたかも闘球の前線よろしく
堅固な……堅固な……

片仮名は使わず和の調子で最後までと
書き綴るもここで挫折。


和楽器の奏者とのコラボレーションが
この作品を強力にバックアップしていて、
それはラグビーの堅固なフォワードのよう。

その素晴らしい演奏と語りは、
スクラム、モール、ラックで悉く優位。
バックス陣(役者)は自由に走れる。

簡素な舞台美術もボールとポールのみ、
あとはフィフティーンの肉体と精神が
激しくぶつかり合うラグビーに
ある意味でよく似ている。

演出の篠本は、日本代表のエディーと
同じくらい熱く、またクレヴァーだ。

む?
大きく五人飛ばすラインパスよろしく
このブログも大きく展開しましたね。

コメント
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