麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

J-Theaterのターンオーバー

2015年04月13日 | 制作公演関連
苦労してチラシを運んだ話を
書いたのは昨日。
下北沢から高田馬場に向かう際
確かに山手線は止まっていた。

アナウンスでは京浜東北がどうこうと。
小さなトラブルと思っていたら、
とんでもない事故だったんだな~。

それはさておき芝居の話をしよう。

今回J-Theaterの
『櫻の園 Japan mix』は一部
……というか四分の三に当たる
十六人がダブルキャスト。

チェーホフの名作を大胆にアレンジし、
舞台を現代日本の新百合丘に置いた
作品(脚本/山下哲+小林拓生)。

シングルを務めるのはベテラン陣。
ラネフスカヤに相当する夫人役に
神保麻奈、その兄に井ノ口勲。
二人が最前線で攻撃の核となる。
さらに田辺誠二はシャドーの位置。
(ロパーヒンに当たる野田六郎)

後方で守備を固めるのが堀越健次
(フィールス/吉野文男)と
酒田真弓(ピーシチクは男性だが
本作では女性の箕輪明美)だ。

御馴染のサッカーに例える展開です。
五人を中心線にサイドに個性豊かな
若手を配置する「ターンオーバー」を敷く。

リーグ戦や主要大会を主力で、
重きを置かないカップ戦を控えで戦う
という印象が昨今では強いけれど、
ここでは名将カペッロが開発した
「チーム内に複数のスタメンを維持し、
長いシーズンでの不確定要素を消し、
安定した戦い方をするため」の
ターンオーバーと捕らえている。

つまり遜色のない二つの『櫻~』を
お目に掛けようという企みである。
そして。
一役にタイプの異なる役者を配置。
それぞれの魅力に溢れたチームで
お楽しみいただこうと思っている。

例えば家庭教師役の前田博美は、
切れ味鋭くオーバーラップするが、
萩原裕美子は堅い守りで献身する。

そのかわり、家政婦役の戸田梨恵が
トリッキーな飛び出しをみせ、一方
伊賀はるのは堅実にスペースを消す。

浮浪者もガツガツ当たる近藤陵と
独特のリズムで相手を交わす恩田匠。

そんな具合である。
本番まで三週間ながら、昨日は
ざっくり通すことが出来た。
大変良い稽古を積み重ねている。

    

J-Theater+東京ハイビーム共同企画公演
2015年5月7日~10日、「劇」小劇場
6月8日~10日、小劇場「楽園」

コメント
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