羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

セロ弾きのゴーシュ

2014年06月18日 | Weblog
チェロ。
音楽にはまったく疎いわたしがこの楽器を知ったのは
大好きな絵本画家の伊勢英子さんのおかげである。
画家であり作家でありチェリストでもある。

そして数年前、岩手の宮沢賢治記念館で聞いた藤原真理さんの「トロイメライ」。

今回はじめて藤原さんのコンサートに行くことができた。
三月だったと思うけど、このコンサートがあることを知って、
チケット発売日にすぐ電話をして一番前の席をゲットした。
 


大河ドラマ「八重の桜」のテーマ曲、サンサーンスの白鳥、もちろんトロイメライ。
伊勢さんのエッセイで知っていた「カザルス」の話もでた。
藤原さんの話は超初心者のわたしにもとてもわかりやすいものだった。

後半はオペラ歌手の方も迎えて、宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」。
アンコールに「星めぐりの歌」も聞かせていただいた。

ずっしりと胸に響くチェロの重低音と海原のような演奏。


最近、すこし元気がなかった。
母舟(ははふね)は末っ子が降りてからちょっとかしいでいます、と息子へのメールで呟いた。
おもりがなくなってバランスを崩しそうで、ゆうらりと沈みそうな気持ちがする時もあります、
でも案外穏やかに波間を眺めていることもあるので、だいじょうぶでしょう、と。

チェロはこのこころの合間をぬって静かに深く流れていった。

息子は週末に庭仕事をしにきてくれる。
(いざとなったら灯台の役目もしてくれる?らしい・・のでせいぜい頼りにしようと思う)