羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

猫の絵はがき

2014年02月01日 | Weblog
お母さまの介護をしている友人のブログを読むのがつらい。
「看取りをどこで希望されますか?」と言われた言葉、
「あと○週間」と最期への具体的な数字をあげるドクター。
傷ついているだろう友人はそれよりも目前のことに精一杯で、
日記に悲憤はなく、ただただ一生懸命に日々を闘っている。
がんばろう、いや、すこし休もう、やっぱり母のところに行こう、と
毎日じぶんを奮い立たせている。

仲良しだったわけではない、
母とはいろいろな確執があった、というのはわたしと同じ。
でもやっぱり今、「ひとりで」母を背負っていると思う。

わたしも今日、母のところに行ってきた。
ホームから電話があった。
腰痛を訴えてわたしを呼び続ける。
入所する前と同じ。
その呼び方は尋常ではなく、それでわたしも参ってしまったのだが、
それがここにきて再発したらしい。
何故かといえばたぶん「寂しさと不安」が暴発するのだと思う。
認知症の症状の表れかたなのだろう。
顔を見せにいってもすぐに忘れてしまうからそれは果てしない葛藤だった。

それで家にいるときは母が読んですこし安心できるように
「S子は二階にいます。時々見に来るよ」というカードを作っておいた。
効果はあまりなかったかもしれないが、ないより気分的にマシだった。

今回、猫の絵はがきに「もうすぐ誕生日だね」という書き出しで
孫もわたしも会いに来るよ、お出かけもしようね、と書いて置いてきた。

午後ゆっくり話していたときにはどこも痛いなんて言わなかったし
昼夜「痛い!」「S子!」と騒いでいたと若いスタッフは言ってたが
そんなのどこ吹く風である。

猫の絵はがきを読みながら、スタッフを困らせることなく、
次回行くときまでおとなしく待っていてくれるとよい。
それでも痛みを訴えるようなら圧迫骨折の悪化かもしれないので受診しよう。