羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

安曇野

2019年11月13日 | Weblog
台風による土砂崩れで中央本線は
運休が続いていた。
あずさ3号が運転再開したのは、
わたしたちが出発を予定していた3日前。
ギリギリで間に合った。

信州の山並みと広がる田園、
そして清流。
安曇野アートラインと呼ばれる多くの美術館。
学生時代に一度。数年前に二度。
好きなところ、といつも思う。
碌山美術館。






荻原碌山の彫刻作品「女」は日本近代彫刻の最高傑作といわれている。
新宿中村屋のサロンで出会い、
苦悩の愛を捧げた相馬黒光の面影が
あるという。
三十歳の若さで亡くなった碌山へ捧げた
高村光太郎の詩碑が庭にあった。

美術館の入り口にはこの文字が…。


わたしはぼーっと見上げていただけ。
娘が写真を撮っておいてくれた。
意味を調べ、こころ打たれる。

【愛は芸術なり、悶えは美なり】

娘は初めての安曇野。
安曇野野菜スイーツや林檎ナポリタンも
しっかり食べたしわさびコロッケも、
わさびソフトにも満足。
ただやはりこの美術館の印象が強かったようだ。

森へ

2019年10月11日 | Weblog
台風接近。
ベランダのものを室内に入れ、
あとはすることもなく本を読んでいる。
先日、伊勢、志摩の旅から帰ってきた。
夕暮れの海をホテルのテラスから
いつまでも見ていた。


伊勢への旅は何度めだろう。
むかし家族で行った。
結婚してからこども達を連れて行った。
数年前には娘との旅の帰路立ち寄った。
くりかえし列車に乗り、
くりかえし旅にでる。
夕暮れの切なさを呼吸し、
吹く風にこころと身体を預ける。

出かけても出かけても帰ってくる。
じぶんがあの三鷹の家ではなく、
小金井のマンションにちゃんと戻って
くることをいつも少し不思議に思う。

吉祥寺で買い物をすれば、あたふたと
南口に出て懐かしいバス停へと
足が向きそうになる。

でもちゃんと小金井に帰ってくる。
公園の北側。
深い森へと招き入れる道がある。
その道がすごく好き。
夜は怖いのかもしれない。
夜はマンションの中にいる。
そしてまた旅に出る。
来月は安曇野へ。

格安スマホ

2019年08月27日 | Weblog
あれれ8月が終わろうとしている。
ふだんのんびりしているくせに何だか慌てる。
そう、今回は慌てる理由あり。スマホを買い換える。
買い替えるなら月末までにどうにかしないともったいない。

ブログ、更新していなかった。ツイッターはたまに開く。
他に、居場所を作ってしまった。そこですこし書いたり書かなかったりしている。
相変わらず読書とゲームとすこし散歩とヨガ。
桜木紫乃さんの「緋の河」、新潮文庫の「いつも一緒に 犬と作家の物語」、桐野夏生さん対論集「発火点」
今月はこれらを読みおわりいま中山可穂さんの「ゼロ・アワー」を読んでいる。
三鷹にできた「りんてん舎」という古本屋で100円で見つけたのはラッキーだった。

そう、そしてスマホ。内部ストレージがいっぱいで重いのでSDカードにせっせと移したけれど、
変わりなく仕方ないのでauに行ったら、やはり機種変更を勧められた。
auのスマホ、3台使ったけど、調子悪い時もあったし高いからもう解約しようと思う。
さっき友達と話してたんだけど、ショップに行くのがイヤだ、というので一致した。
とろいおばちゃん扱いされる(笑)。。。
店員が感じ悪い。
まあ、わたしも友人も暢気なおばちゃんの雰囲気は充分にあるけど、でもバカにされたくない。

これが娘が一緒に行けばきっと娘に向かって説明するんだと思う。
そういう訳で格安スマホはネットで端末もSIMカードも申し込もうと思った。
そのために今あるスマホからどうすればいいのか、一生懸命に検索して何回も読んだ。
ちょっと難しい。
でもとにかく今月中にはどうにかしないと・・・。
ポイントも使い切らないといけないしキャリアメールは使えなくなるので
ライン以外の友達にお知らせしなくてはいけない。

9月、八王子や箱根の美術館に行く予定。10月、さっき話した友人と旅行に行く。
またここのブログも更新します。

海が見える家

2019年07月20日 | Weblog
夫が購入した中古物件に来ている。
古い二階家には驚くほどたくさんのものが残っている。
家電品はほぼ使用できるし、
テーブルも椅子もカーテンもセンスを感じる。
売り主の方にわたしは会っていないが海外に行く機会が多かったらしく、小物や雑貨、食器にも見慣れないものが多い。

夫はたまにここに来てあちこち修理をしたり不要品を処分したり
している。
わたしは二階の洋室を使って良いとのこと。
ベッドはそのままでシーツや上掛けを購入してセットしてくれた。

朝、小鳥たちの囀りで目が覚める。窓の向こうは林。
遠くには海が見える。

朝食まで用意されていて、
わたしは何もすることがなく、
たくさん持参した本を読み、
近くを散歩したりする。

今日は海辺のカフェにランチに行った。

こういうかわいい店を見つけるのは得意なのでわたしのアンテナが
役にたつ。

海岸は気温が低いためか、
ほとんど人がいなかった。


近くの港にも寄ってみた。
ここで暮らすようになったら
釣りをするんだと嬉しそうだった。

うまれかわる

2019年07月12日 | Weblog
三鷹市に不在者投票に行って来た

引っ越してちょうど三か月。
思いきって家があった場所に立ち寄った。
市内に住む友人からもう家がないこと。ブルドーザーが土地をならしていたことは聞いた。
すごく悲しかった。
その後、息子からポッカリとした空き地の写メをもらった。
悲しかったけど悲しんでも仕方ない。
家には心をこめてお礼をいい、
別れを告げてきたのだ。
後悔はまったくない。
あるのは寂しさだけ。
昨日、我が家の跡地はなんと!
時間貸し駐車場になっていた。
七台の車ですべて埋まっていた。
自販機まである。
父が見つけたこの土地は本当に広く角地で、井の頭公園に近く、
今はジブリも近く、有効に活用されているのだった。
貧しい教員だった父は東京タワーのふもとから武蔵野の林へと、
両親と新妻を連れてやって来た。
雑木林や多摩川を散策する着流しの父の写真が残っている。

時が流れた。

先日、講談社野間記念館へ
「近代日本の美人画展」をみにいった。






この建物も今週末には休館となる。
いずれ新しくうまれかわるのだと
思う。

長く愛され親しまれ時が経ち、
いずれ役目を終えて姿を変える。 
そんなことを思った。

旅人

2019年06月28日 | Weblog
旅から帰るとまた次の旅を
考えているのである。
旅するために働く、というほどでもなく、明確に生活のためだった。
生きて行くために働き、
働いたじぶんのために旅に出る。

琵琶湖の旅は雨にも降られず、
暑くもなく曇り空が優しかった。
比叡ガーデンミュージアム。





モネの池





二日目は竹生島クルーズのあと
白髭神社へ。



この日は乗る予定の列車が運休して神社近くで長いことタクシーを
待ち駅でまた次の列車まで待った。
ようやくホテルに戻り、
ツアーチケットでアフタヌーンティーを頼んだ時はもう夕方の5時。


朝食は菓子パン一個。お昼は赤こんにゃく半分こ。だからこれが、
昼兼夕食のわたしたち。

3日目は米原へ。
長浜を散策してから醒ヶ井へ行く。
見たかった水中花、梅花藻。





白くてかわいい。
まだ最盛期ではなく観光客も 
ほとんどいない。
娘が下調べしておいた梅花藻ソフトの店は一軒しかなくそこで
ひと休み。


アトピー悪化でつらそうだったが、ちゃんと好きなものは食べ、
さっさと歩いて次女はやっぱり
頼りになる娘だった。

歩く

2019年06月21日 | Weblog
知らないところがたくさんある。
むしろ知らないところだらけ。
だから歩くのが楽しい、と言いたいけれど、実情はまだまだ歩いてない。
用事があってバスで出掛け、買い物もしてバスで帰ってくる。
用事がない日もある、うれしい。
すぐに片付けるべきモノもだいぶ減った。かなりうれしい。
そういう日はずっとうちにいて、
ぼやぼやしてる。
本棚を眺めたり古い写真を見たり、
ただ何となくカーテンが揺れるのを眺め、駿を思い出したりしている。

それでもたまにはもちろん散歩に行く。
今日はいつもと逆方向へ遊歩道を歩いてみた。


自転車の人もいるが、ゆったり散歩を
してる人も多いと感じた。




こういうのも時々あって面白い。
大きな木もあった。



ベンチに座ってひと休みしていたら
次女からラインがきた。
アトピーが悪化しているようで心配。
彼女と明日から恒例の母娘旅。
琵琶湖へ。
クルーズやガーデンミュージアムや、
醒ヶ井の水中花が楽しみ。
ゆったりスケジュールにして症状が
改善され、娘の笑顔が見られますように。


草木の精

2019年05月24日 | Weblog
一度行ってみたかった牧野記念庭園(練馬)に行ってきた。

日本最初の本格的な精密な植物図鑑を生涯かけて作り上げた
牧野富太郎。
自分は草木の精であると言っていたという。

全国を歩いて採集した植物は約40万点。発見して命名した植物は、
1500種類以上あるという。
記念館には博士を献身的に支えた夫人のエピソードも紹介されていた。
庭には300種類以上の植物があるとの事だが敷地はそれほど広くなくゆっくり歩いて楽しんだ。
 




すこし驚く

2019年05月21日 | Weblog
転居通知を受け取りました、と
メール、お手紙、電話まで、
毎日何かしら頂いている。
そのことに驚き感謝している。
なんにも直筆なしの印刷ハガキなのに(だからなのか)、
ぼやっとしてるけどとりあえず移動した事だけは伝えようと思った。ぼやっとしてる。
予定もない日はものすごく静かに
朝がきて午後になり夕焼けを眺めて夜になる。
相変わらずいろいろ整理はしてるが自由時間に好きなようにしてるから懐かしいものをじっくり見たりもする。
そんなことしてたら絶対に片付かない!と焦って追われるように蓋を閉めていた以前とは違う。
100均で買ったA4サイズの箱が10個位ある。考える暇なく詰め込んできた紙類、写真、装身具、等々。懐かしい10代のノートからここ数年分の手帳他いろいろ。
あまりに古い雑記帳等は懐かしさを味わったあとに処分する。

たくさんの事柄が降り積もって日々が過ぎ今ここまできた。
転居通知をみてすぐにメールをくれた友人と来週会う。
これも驚いたことに家が近いらしい。
数年前に辞めた仕事関係で彼女に出会った。
仕事で嫌なことがあると彼女に相談していつも救われた。
互いに何かと忙しく会えない日々が続いていた。
彼女のメールに「大変だった事もようやく解決してホッとしたところにあなたが近所に越してきたとわかり、神様からのご褒美だと思った」と書いてあった。

目まぐるしく過ぎていった日々もあり必死に乗りこえた日も数えきれない。
泣いていたあの頃も思い出す。
それを口に出したりはしないけど、人と人が出会うこと。
それはやっぱりひとつの
ご褒美なのかもしれない。

はなバス

2019年05月18日 | Weblog
一ヶ月経過してようやく少し
片付いてきた。
転居通知はひとこと添えることなくとりあえず投函(すみません)。
まだ書き終わってない。
新しい町、さてポストはどこにあるんだろう?とスマホをみる。
散歩しながら歩いて行くと、
公園の緑が出迎えてくれる。
そんなある日、友人が最寄り駅まで来てくれることになり、
はなバスというかわいいコミュニティバスに乗ってみた。
バスが大好き。窓からの眺めを楽しんだ。
友人と入ったイタリアンで
美味しいサラダランチ。


そしてもちろんデザートも。


美味しい店もお喋りできるカフェも本屋もスーパーもあってバスですぐ。うれしい日だった。
赤いポストもちゃんと見つけた。