実家の家の前に大きな松があった。家の屋根にかかるので切ってもらったが、切株が腐ってきて景観が悪くなってきたのと、蟻の被害に遭うのではないかと気になった母が切りたいというので、それではこの細腕で切ってみようと腕まくり。
大きな鋸が小屋にあったので、意気揚々と取り掛かる。さて、ガンドとノコギリは、どう違うのか?と、少し気になったが、作業には関係ないので、そのことは考えずに刃を当てると、ボロッと外の皮が崩れた。それでも芯の部分が固くて大変だった。力ではなく、コツだと母は言う。コツも力も中途半端なわたし。
大格闘の末、ついに切れた。これでツツジも普通に枝を広げられるだろう。
この日、午前中は山へ、午後は木こりと、小百合にあるまじき行動にへとへとになった。過去のお嬢様には大変な重労働だ。お金より重いものは持ったことがないのに。あ、違った「箸より重いもの」だったっけ。つい、お金を持ちたくなった。