歌会始で15歳の少女の「この本に すべてがつまつてるわけぢやない だからわたしが続きを生きる」の句が気持ちよかった。潔いというか、きっぱりと言い切る気持ちよさ。小さい時から句を作っているらしい。
もう一句「ふたりして荷解きおへた新居には 同じ二冊が並ぶ本棚」は、思わず顔がほころんだ。我が家も時折、同じ本を買ってきたことがあり共感をおぼえる。
お題は「本」で、BOOKでも、数の一本、二本の、本でも良いらしい。陛下は「夕やみのせまる田に入り稔たる稲の根本に鎌をあてがふ」と、詠まれた。紀子様は「日本」と詠まれた。
それではと、日頃より殆ど句に親しまないわたしも、ついつられて作ってみた。
「病んでなお一本の矢を引ききって呼吸(いき)する肩に秋の陽とまる」少し重いか・・。
「秋の暖かい日を選んで道場へ行くと、午後の陽は斜めに差し込んで、1本射るたびに息を整える殿の肩に陽がさすのでありました。」さて、とまるではおかしいか。どなたか、ご指南を。