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まこの時間

毎日の生活の中の小さな癒しと、笑いを求めて。

金庫盗難事件

2009-06-25 | 事件簿
まさしく、耐火金庫大流行の頃。
今から20年ほど前?

田舎の村の一件家。
50キロもある金庫が盗まれるとは思ってもいなかった。
新聞記事になるとも思っていなかった。
おまけに、「老夫婦ふたりくらしの・・」と、副題がついている。
まだ会社勤めをしていた父は憤慨していた。
知り合いの人から、○さんちの周りに警官がたくさん来とったぞ。
と、言われた。
パトカーと多人数の警官。
新聞沙汰だ、警察沙汰だ。事件だ。大事件だ。

その頃、給料は現金で貰っていた。
被害はもらったばかりの給料と、趣味で集めていた古銭や記念硬貨。
通帳と株券、新聞には被害総額として金庫に入っていたものが
全部発表された。
警察が来たときは、まだ金庫がどこにあるか分からなかったからだ。

総額500万円と書かれて、親戚のおじさんから
「恥ずかしくない金額でよかったなあ」と、電話がかかったとか。
すかさず父は「あれは一部分や」と、言い張った。

しかし、父の趣味はお金を集めるということで、この古銭や記念硬貨を亡くしたことは、その月の給料袋より何より悔しかったようだ。

趣味がお金集めというのは、きっと昔8人兄弟で貧乏をしたからだろう。
趣味は実益を兼ねなくてはならないと、いつも言っていた。
だから、わたしが弓を引いていることを
常日頃「くだらん」と、言っていた。
何しろ、矢で空気を切っているだけのことで、おまけに的を傷めて喜んでいる。
そこで、旦那と知り合って結婚してからは、実益があったと思ったのか、けなすことはなくなったが。
考えてみれば、父の道楽は確かに古銭集めと株だった。

指紋調べなど捜査が夜まで続いた。
母は、警察の人たちにおにぎりを作り、振舞った。
そのことを、「考えてみたら泥棒に追い銭やったわ。あほらしい」
と、今頃になって気づいたように言う。
でもその頃、警察の人が、一所懸命我が家のために、夜遅くまで尽くしてくれていると母は思ったのだ。

かくして、被害老夫婦の夜はふけていったのでありました。

つづく



朝練、薔薇の的

2009-06-25 | 弓道
来週は、仙台へ審査を受けにいくというのに、
まったく弓と気が合わないのか、的中しない。
前の弓をちょっと引くと、どかんと中たるが、
ここで、前の彼女とよりをもどそうなんて考えはいかん。
(なぜか弓は女性のような気がする)
今の弓で行くぞとなると、この決心は変えられない。

しかし、こんなに力がなくて挑戦しようというのはいかがなものか。
そもそも、浜○先輩が「まこちゃん行くなら、わしも行く」
と、仙台行きをわたしに委ねた。
え゛っー。それって、わたしが行かんって言うたら行かないのかい。
それに、○ちゃん行ったら、わたしも行くって、女子学生かい。
そばで聞いていた木○先輩は、「そりゃ行かんといかんやろ。」
と、勝手に方針を決めている。
旦那はひたすら「無理すんな。下手くそが」と、
声に出しては言わないが、日頃の無関心な態度から汲み取れる。

と、今朝は、薔薇の花の中に的が見えた。
薔薇のトンネルに矢をくぐらせ、花も散ることなく
向こうへ行く。
優雅ではあります。

昨日仕事で、すごく腹が立って、もやもやしていたことが
すうっと引いていく気分だ。

ついでに会社へ行くことも忘れて、気持ちが仕事から遠のきそうだ。