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【「金は天下の回り物」なのに政策で回らないようにする罪深さ…】日銀は市場原理をリスペクトせよ③

2020-11-27 00:58:10 | 日本
前回からの続き)

 前述のように、日銀の超緩和的な金融政策「異次元緩和」(長短金利操作付き量的質的金融緩和)によって、結果的に日銀当座預金口座には10月末時点で約500兆円ものキャッシュが積み上がってしまいました、ほんのわずかな付利を得んがために・・・

 ところが、その付利さえも、上記政策によって、それ以前の一律0.1%付与から、こちらの記事および本稿一回目に書いたように、現在はプラス0.1%金利適用分、ゼロ金利適用分、マイナス0.1%金利適用分の3段構えになっていて、平均すると実質的に0.1%を下回るほどの極小金利状態にあります。であれば、一定の経営改革を成し遂げた地方銀行・信用金庫に同預金0.1%の上乗せ金利を付与する、という先述の日銀の支援策も、(金融正常化に向かう、という正道を除くと?)この異常ともいえる金融環境ではありがたいことなのかもしれません・・・(?)

 ちなみに、「0.1%」のイメージが分かりやすいように金額にして考えてみると・・・銀行が日銀の上記口座に100万円を預けたときに得られる0.1%付利の額は年1000円(=100万円×0.1%)になります。100万円を一年間も預けてたったそれだけ?って思えますが、その銀行が100万円の普通預金に支払う利息は・・・現在、多くの銀行の同預金の利率が年「0.001%」なので、何と年10円!(=100万円×0.001%)・・・ということで、上記付利でゲットできる額はその100倍!?ですから(って当然だけど)、銀行にとってこの0.1%のプレミアムを得ることは、預金者への支払利息を賄う等のうえではけっこうなサポートになりそうです・・・って考えが成り立ってしまうくらいスゴい状況ですが、いまは・・・

 そんなこんなの、この500兆円、非常に残念だ、と嘆くしかありません。というのも、以前から書いているように、このおカネは「ブタ積み」つまり何らの経済活動(投融資等)にも使われないで上記口座に留まり続けている(ばかりか、さらに増えつつある)からです。そもそもおカネとは・・・日本語で「天下の周り物」、英語で「currency」(通貨・流動性)などというように、そして昔の貨幣が〇(天)型の金属に▢(地)の穴が穿ってあったのは天地の間(人間社会)を行き交うものという意味がある(とも言われる)ように、実際に動いて始めて意味を成す媒介物であるわけです。それが上記のように大量に凍り付いている・・・ということは、こうしたおカネ本来の活用がされていないことの表れであり、とくにこの瞬間、すなわちコロナ禍で国民の多くが、おカネが流れてこなくて困っているなかでは、この現状・・・をもたらした日銀の上記政策はあまりに罪深い、とさえいえるのではないでしょうか・・・

 ではどうしたら?ですが、簡単な話です。上記のおカネの相当部分を使えばよい、つまり具体的には政府が国債発行でこれを借り受け、これを現金給付などの政策で国民の間に流通させるべき、ということです・・・が・・・

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