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【コロナ禍経済対策の国債発行が超OK!な理由】コロナ禍で検討アリ?日銀の債権放棄④

2020-05-15 00:01:55 | 日本

前回からの続き)

 前述のように、日本国を一つの企業体とみなすと、それは純資産が約340兆円以上もの世界一の分厚さを持つ超優良グループという見方をすることができます。よって、その「財務部門」の社員(≒財務官僚各位)には、親会社(日本政府)のB/S(って、債務超過)ばかりにフォーカスするのではなく、もっともっとコチラ「日本国グループ」全体の連結財務諸表とか上記財政状態を「IR」の一環として「(社員)株主」(≒日本国民)に知らしめるべきだ、と思いますけれどね・・・

 さて、本稿冒頭で、今般、新型コロナウイルス感染拡大に対する緊急経済対策等のため、総額25.7兆円の補正予算が成立したことをお伝えしました。そして容易に想像ができるとおり、これではとても足りそうになく、政府内ではすでに第二次補正予算の検討等が始まっているもようです。で、これらに必要な財政資金は国債で賄うことになるわけですが、決定されたものだけで25兆円超とは・・・消費税収額が年間で20兆円くらいですから、なかなかスゴい財政出動規模ですよね。いかに非常時の対応とはいえ、そんなに国債を発行しちゃって大丈夫なのでしょうか―――金利が跳ね上がったりはしないでしょうか・・・

 ・・・って、心配ご無用、超~大丈夫です! なぜなら、国債買いに向かうべきマネーが死ぬほど積み上がっているからです・・・って日銀当座預金口座。そのあたり、こちらの記事を含めて何度も指摘しているように、「アベノミクス」(≒日銀「異次元緩和」)開始以降、日銀は超高値で市中の国債を買いあさってきたわけですが、本邦金融機関はそれで得たキャッシュの新たな投融資先がないため、しかたなくこれを同口座に預けています、ほんのわずかな付利(年0.1%程度未満:後述)を得るために。ここでもし新たな国債が売りに出されて、その付利を超えるリターンが得られる水準に価格が下がったら、キタ~!とばかりに当該口座から当該国債におカネが流入します。そしてあっという間に国債価格は上昇・・・するとともに金利は低下するので、政府の資金調達コストは低い水準に抑えられる、という次第。

 で、その当座預金口座にはいま、ほぼ400兆円ものキャッシュが「ブタ積み」(適当な資金運用先が見つけられず、やむなく当該口座に預金)されています(3月末時点の合計で約395兆円:日銀HP)。(銀行等の法定準備額を除く)この大半が上記国債投資の元手になり得るわけで、これに比較すると、先般の補正予算額25兆円なんて微々たるものでしょう? ゆえに上記のとおり、大丈夫・・・に「超」まで付く!といった塩梅です。逆にいえば、ここでおカネをモタモタと出し渋ることで、コロナ禍で厳しい状況にある観光業とか飲食店など各種サービス業等に従事される方々をいっそう苦しめるほうが、超~大丈夫じゃない!!のは言うまでもないこと、国民経済的にも・・・

 日銀は先月27日、米FRBをまねて(?)、年80兆円をめどとしていた国債の購入額を無制限にする、などとする金融緩和策を決定しました。けれど、わざわざ日銀が買い支えなくても、上記マーケットメカニズムが働くから、国債は高値で無難に消化され、金利は低水準のまま、上記政策は粛々と実行されるはずです。厳密には、ビッミョ~に金利が上がり、そのままでは借り手の返済負担が増えるリスクがありますが、そこは貸し手の銀行にその支払金利分を政策的に補填してあげればよく、その原資も国債でOK!というだけの話です(?)。

(続く)

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