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【中国を当てにできない豪州の唯一の頼みは・・・】オーストラリア経済、中国よりもピンチか④

2016-01-21 00:04:46 | その他の地域

(前回からの続き)

 前回までに綴ったように、オーストラリア経済はこのままではジリ貧・・・ではどうするか?

 まあオーストラリアには自国産の鉄鉱石&石炭を元手に鉄鋼業を興すという手も考えられなくはありません。しかし・・・同国は人口が少なく市場規模が小さいこと、資源の産地がシドニーなどの同国都市部から遠く離れていること、日米欧中などの鉄の主要消費国からも遠いために鉄鋼製品の輸出拠点になるのは難しいこと、そして失礼ながら、同国民には原材料に高い付加価値を付ける能力(鉄鉱石を加工して鉄鋼製品に仕上げる能力)も、その気もあるようには思えないこと、などからオーストラリアが製鉄立国になるなんて絶対といってよいほど、無理でしょう。

 「資源の呪い」という言葉があります。石油や鉄鉱石などの天然資源に恵まれた国は、それらを外国に売れば国の運営ができるので、日本のような非資源国と比べて工業化が進まないし、経済成長も遅い、といったような意味になります。オーストラリアは、とくに今世紀に入って以降、これに完全に呪縛されてしまった感じです。誰によって・・・って、中国によって。中国がド高値で鉄鉱石等を爆買いしてくれたから、何も苦労して産業振興する必要なんてなく、ただ資源を安直に「掘って売るだけ」でよかったわけです。結局オーストラリアは、それしかできない国すなわち何ら付加価値を生み出すことのできない国になってしまった。しかも持続不可能なほどの巨大対外債務を抱えて・・・

 ・・・以上により、オーストラリアの将来は暗いと思います。唯一の期待は、鉄鉱石価格の再上昇、すなわちまずはこれをもたらす中国経済の立ち直りでしょう・・・が、先述のとおりこれはほぼあり得ない、少なくとも同国のバブルが完全に清算されるまでは(って、その暁には共産党中国は分裂し、広東国、満州国など、各地域別の独立国家が乱立する事態になっているかも?)。したがってオーストラリアが中国の今後に望みを託すことは難しそう

 じつはもう一つ、資源価格を上昇に向かわせるきっかけが想定できます。それは・・・アメリカQE(量的緩和策)再開です。これは中国復活などよりもはるかに起こり得る可能性の高い出来事でしょう・・・というより誰が見ても(?)時間の問題―――再開はいつか?ということかと思われます。最近ではこちらの記事を含めて本ブログで何度も書いているように、アメリカにはもうQE(という名の実質的な中銀による「財政ファイナンス」)しかないからです。米FRBによってQEが4たび(!)開始され、ドルが世界市場に多量に散布されれば、鉄鉱石をはじめとする商品価格は再び力強く(?)上昇し、これによって収支が改善するオーストラリアは苦境から脱する・・・というシナリオ―――これならいけそうですね・・・(?)

(続く)

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