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【日銀、家計投信額30兆円もの過大誤計上!】個人投資家には貢献?のアベノミクス①

2018-08-03 00:01:04 | 日本

 あらためて「ミセス・ワタナベ」つまり本邦個人投資家のマーケット観の正しさ(?)を教えられたニュースではありました・・・

 先月24日、わが国の家計が保有する投資信託の額が実際より30兆円以上も過大に誤計上されていたことが明らかになりました。当該ミスがあったのは、本ブログでもよくリファーする日銀の資金循環統計。報道によれば今年6月、当該統計の改定値を算出した際、昨年12月末時点の家計の投資信託保有額について101.1兆円としていたところ、正しくは76.4兆円であり、じつに33兆円近くも余計にカウントしていたことが分かったそう。これ、「ゆうちょ銀行」が保有していた外国債券の一部がじつは投資信託で、投資信託総額から金融機関が持っている分を控除して家計額を算出するときにこれを引き漏れたため、それだけ家計分が膨らんだ、とのことで、明らかな日銀のミスであり、何ともお粗末な話であったわけです・・・

 まあそのとおり、単純な間違いだったのでしょうが、いっぽうで個人的には、日銀にはそんなミスをやってしまいがちな風があったのだろうな~とも感じます。というのも日銀は「異次元緩和」によって「カブノミクス」(アベノミクスの私的造語:取り柄は「株のみ」)の旗を振り、預貯金(≒日本国債)からなかなか離れようとしない国民に株投資を煽り続けてきたからです。であれば日銀はどうしても前のめり&勇み足になり、自分たちの金融政策がこれだけ功を奏している(!?)のだから国民の投資信託保有額は増加しているに違いない!との先入観にとらわれてしまうでしょう(?)。で、結果として上記ミスをやらかしてしまった、といった次第では・・・(?)

 そのへんの真相はともかく、ミセス・ワタナベがこの間、投資信託保有額を減らしてきた、すなわち株を売り抜けていたことが明らかになったことが重要だと思っています。実際、訂正後の上記統計によると、個人金融資産に占める投資信託の割合は直近では2014年の4.6%がピークで、昨年は4.1%にまで低下しています。日本取引所グループの投資部門別売買状況(東証一部)を見ても、「個人」投資家は2014年以降、一貫して「売り越し」ており、昨年は当該売り越し額が約5.9兆円(委託内訳)とこの4年間では最高を記録しています。他方で「法人」や「海外投資家」はこの間、売り越した年もあれば買い越した年もある、といった状況・・・

 で、その意味するところは・・・カブノミクス日本の家計は、企業やら外国人らに対して株を売り抜けて・・・しっかり利食った、ということです(?)

(続く)

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