Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

緩み前提の施策を上回る緩みっぷり

2020-07-13 22:29:00 | 時事
緩もうがどうしようが感染源がいなければ大丈夫、というのが今回のCovid19での究極の対応でしょう。
タイが「第一波は終了した」と宣言しましたが、タイからの帰国者で感染発覚、というのが2例ほど他国で出たのが気になりますが、基本的には1ヶ月半にわたって国内感染者が出ていないわけで、まず大丈夫と言っていい状態です。

営業規制もほとんど解除されましたが(ムエタイスタジアムなどの規制は継続)、それでも公共交通や商業施設でのマスク着用義務が継続しており、非常事態宣言も規制解除に伴う影響と今後の入国規制緩和に備えて継続しており、かなり慎重です。折り悪く日本や中国、豪州などの感染再拡大が報じられており、緩和への慎重論が高まっています。

「夜の街」も再開しましたが、感染源が「いない」状態だから問題になっていませんが、「緩み」どころじゃない状態になっているのも事実です。
沖縄で米軍関係者のクラスタ発生が問題になっていますが、タイでも「ファラン」と批判気味に呼ばれる欧米人、特に米国人の意識の低さは何なんだ、という状態のようで、この状態で入国規制の緩和は逆に難しいという見立ても出ていますし、だから収束に持ち込むまで緩和しなかったともいえます。完全に性悪説であり、「微笑みの国」の陰の面です。

ビアレストランやバーで日中から密集して飲酒して騒いでる欧米人が、別の日には顎マスクで繁華街を闊歩したり公園や街中をノーマスクでランニングしているわけで、母集団に母国との移動という感染リスクがある在沖米軍が同じような行動でクラスタになったのも必然でしょう。

その手のお店が並ぶ街路だけでなく、街角のカフェバーで昼夜問わずその手のお店から連れ出したような女の子をはべらせていちゃつく欧米人はタイでの定番の光景ですが、それが早速復活しているとか、その手のお店の女の子(含ニューハーフ)がビキニ姿で、しかしフェイスシールドを付けたシュールな格好で客引きをしている、というどうせ最後は「濃厚接触」にもかかわらずそれなりに気を遣っている様子が話題になっていますが、欧米系の「緩み」は度外れているようです。

まあ日本人も「日本人向け」のお店に繰り出すケースが増えているという話も聞いており、日本での状況を見るにさもありなん、という話ですが、もし感染再発生とでもなったらどう扱われるかが心配です。

なお外国軍人の扱いについては特に在日米軍だけの問題ではないようで、タイでもエジプトからタイ、中国を訪問した兵士の1人が陽性だった、と英字紙などで報じられています。公務中の軍人は隔離検疫が免除されるため、判明した時点では帰国しており後の祭り。バンコクなどの都市部には行ってないようですが、それなりの都市のSCを訪問したという申告があり、当局が市民に検査を呼びかけているとのことです。



実効性をこれでもかと否定する動き

2020-07-13 22:25:00 | 時事
東京都を中心とする感染拡大ですが、関西でも大阪府の数字が悪化し、黄色信号の点灯に至りました。
このあたりは決めたルールはきちんと守る大阪府の見識が光るわけで、ルールを変えて数値基準を隠した東京都がいかに最低かが分かります。

とはいえ首都圏に次いで関西圏でも拡大基調となるとかなり厳しいわけです。にもかかわらず人の流動を前提にした施策につき見直すこともしないというのはおかしいとしか言いようがないわけで、ネットでの不完全な調査とはいえ、批判が9割に上るような状況はやはり異常です。それでも推進する、見直さないのであれば、国や自治体は明確な根拠の提示が必要でしょう。

前々から批判していますが、積極的な検査推進が感染者数の拡大となっている、という弁明は、すなわち検査数を絞ることで感染者数を調整していたという数字に対する信頼性を失わせる重大発言なんですが、今更それを問うても詮無いとばかりにスルーされています。

それでも検査数が増えていることはまだマシなわけで、感染者を分離することが日常生活を送れる人をセーフゾーンに区分できる唯一の手段ですから。それが「経済を回す」ということなんですよ。
「経済活動」を居酒屋の営業とかと勘違いしている間は立ち直りなど夢のまた夢です。企業での感染者にしても、会食などで貰ってきたのが原因ですから。「通勤電車」が感染源、だからテレワークという、「自宅待機」希望論が目立ちますが、前回の感染拡大期、また諸外国でも通勤電車が明らかに原因になっているケースは無いと言っていいでしょう。

会食などのリスク行為を規制して通常通りの勤務をすることで感染収束と経済回復を両立させることは可能です。おとなしく通勤して、お昼は弁当持参。経済を回すのが重要なのであれば、それくらいの不便は甘受しないといけません。経済回復には非生産性なテレワークという名の「自宅待機」に固定費を払わないことが肝要です。

ちなみに大規模イベントの集客も解禁されましたが、禁止事項を守れない人が早速出ているわけで、結局「ヒトは弱い生き物」という前提で規制するしかないんですよ。タイの酒類販売禁止はまさにその視点ですし、最後まで「夜の街」が規制されたのもそれです。Go toキャンペーンも含めて日本の施策がどう働くかが大きな懸念を呼んでいます。

感染源の抽出と分離という意味ではホストクラブなどの検査は有効ですが、それでも拡大した感染者の大半を占めるのではないところに手遅れ感が漂っています。狙い打ちして増加した大半がその属性であるべきなのに、そうはなっていないのですから。

それでもやらないよりはマシなのに、検査の実施が悪いと言わんばかりのネット世論、そしてそれを誘導する評論家はなにがしたいのか。維新とズブズブの関西では評判のキャスターが、感染者と分かれば10万円をばらまくからこうなった、と批判してましたが、カネを配ってでも検査させるべきなのに、それが問題?検査を拡大したから感染者数が増えたといっているわけで、数字のごまかしを図っているわけです。

もちろんサンプルチェックで全体を推測できるようにすべきですが、既に狙い撃ちの集団検査でも全体の半分程度に過ぎない状況です。いずれにしても全体ではこのくらいいる、という前提で動いていないわけで、そレで検査拡大を批判するのは数字のごまかしを図ると言われても仕方がないでしょう。

死者が出てない、重症者が少ない、というのも実は詭弁かもしれません。
4月以降の拡大期に擬えるとこれから増える数値に関してカウントする期間を極力手前に持ってきて「少ない」というのはどうなのか。4月上旬の都内の死者は20~30人ですが、ここから急増しています。死んだり重症でいきなり発覚というのはまずないわけで(前回ピーク時にはありましたが)、爬行する数値をもって大丈夫だというのはこれもごまかしです。

そして経済優先という「正論」に紛れた矮小化もひどいですね。
致死率5%程度の肺炎を甘く見るな、という批判に対し、「コロナは風邪」の延長線で、「風邪だって肺炎になる」と頓珍漢な批判を垂れ流すのはもはや犯罪でしょう。
風邪と肺炎は別の病気であり、肺炎を併発することでただの風邪が死に至る病になる可能性がある、というのに対し、Covid19は肺炎そのものです。

風邪は罹っても死に至るには合併症に罹るかどうかであり、Covid19は罹った時点で「約5%」の母集団に入ります。その基本的な違いも認識しないで楽観論、というか誤解を振りまくというのは犯罪です。
現状治療薬も予防接種もなく、効果があると思われていた「治療薬」も効果がないという結果が出てしまい、唯一効能が認められるものは死亡率を下げられるかどうかというレベルであり、「死ぬかどうか」だけは安全側に振れるのが現状です。

この状態では罹患することで経済活動が止まるのです。インフルエンザでもキーマンが罹患して仕事が止まったなんて話はよく聞きますが、Covid19も同じです。しかも回復してすぐ復帰できるかも保証の限りでないですし。