Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

NHKスペシャルを見る

2014-03-01 23:14:00 | 震災・災害
先程は大人げない投稿でお目汚しの段、平にご容赦のほど。

さて、NHKスペシャルの「"災害ヘリ"映像は語る~知られざる大震災の記録~」を見ました。

3.11の14時46分直後から飛び立った自衛隊や県などのヘリが目撃した津波襲来の瞬間ですが、最初はどうやって来るのか、というメカニズムがよくわかる番組でした。
気仙沼や宮古の陸上からの映像でも、水位が上昇を始め、それが止まらずに防潮堤を乗り越え、そして市街地を飲みこんでゆく、という状況が映し出されているのを見て、津「波」といいながら、「波」ではなく海自体がやって来る、という事に慄然としましたが、番組を見て改めてその様子を理解しました。

驚いたというか背筋が凍ったのは、その水位の盛り上がり、つまり海自体が増量して襲ってくる量です。
波高5~10mに盛り上がった部分が12kmにわたるというのです。長さではありません。奥行きです。
普通の波のように、ザッパーンと来ておしまい、ではなく、ずっと盛り上がって襲ってくる。これが津波の真相であり、破壊力の源泉でしょう。

あと、自然地形のわずかな差で津波の襲来が変わるということ。
1mあるか無いかの高低差に従って陸上を走る津波の向きが変わり、襲うスピードも変わるのです。
常々言うように、水害の恐ろしくて残酷なのは、水は低い方へ必ず流れていくということ。

目に見えないような高低差が運命を分ける。そう考えると、住居を選ぶことの難しさが分かります。


あさはか(棒)な見解

2014-03-01 18:48:00 | 交通
いやはや、欠席裁判というのは聞いたことがありますが、欠席人民裁判というのはねぇ。
富山市ハ神聖ニシテ侵スヘカラス、とでも言いたいんでしょうかね。批判したら批判のどこがおかしいとも言わずに「不勉強」「あさはか」とか、「人民の敵だ!」のような罵唐セけ。しかもコメントで無く陰口ですから。勉強不足というのではなく、信心不足だと批判しているようにも見えます。

ユニークなプロファイリングまで頂戴してますが、金を払うからには納得いくものであるのは当然でしょう。下で批判している京葉道路の値上げにしても、現状に鑑みれば改修は必要だがあの理由や順序では値上げはダメだということです。
ましてや税金の使い道は言わずもがな。どこぞの三セクのように「税金で電車ごっこ」と言ったらさすがに富山市に失礼極まりないのでしませんが、公共交通を税金で整備するのが当然、という欧米だと、納税者の目はもっと厳しいわけで、その厳しいやり取りの後の姿だけ都合よく切り取っても意味がないわけです。不要な路線であれば、保全費すら支出すべきでない、そのまま運休してしまえ、という話も実際この目で見てますしね。(結局必要ということで残りましたが、駅によっては廃止されました)

税収にこだわる話にしても、将来像が無い岩手沿岸の自治体とは違う、ということですが、これは私が悪かったですね。沿岸の自治体を「さもしい」(当初「あさましい」としていましたが、間違ってました)とは言い過ぎました。産業も何もかも流され破壊された自治体が、残された税収に貪欲に食らいつくのはある意味当然ですし、罵られても歳入を確保しようとする姿は、確かにやり方が筋悪で問題ですが、何も考えていないのではなく、住民に対する責任を感じますし、ある意味崇高です。厳しい被災地の現実をこの目で垣間見ながらこのような安直な評価をしたことを反省しています

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さて、コンパクトシティへの批判が気に障ったようですが、中心街が繁栄して所得課税である住民税や法人住民税が増収になる、というのなら問題は無いわけです。問題なのは資産課税の増加を効果としていることです。

中心街への住み替えを事実上強制するのなら(強制はしない、という謳い文句を額面通り信じる人はいません)、リーズナブルで良質な物件が提供される必要がありますが、不動産価格が高止まりしているということは取得価格が上がっています。固定資産税の評価額が上がるということは、賃貸物件の賃料も上がることも常識です。取得に対して幾許かの補助もでますが、あの程度だと業者は上乗せしておしまいでしょう。コストに補助を出すと業者が高止まりに値段を張り付けるというのはあらゆる局面で目にします。

要は中心街など「串とお団子」の「お団子」に資産を持っている人には願っても無い政策で、これから資産形成をする人にとっては最悪になります。さらに用途地域の中で線引きをしたことへの影響として、中心街など「お団子」に住み替えようにしても、クルマ社会の郊外の不動産を処分しようとしたのに、事実上「居住対象外区域」となってしまっては買い手が付かず二束三文ですから、売り買い両面にマイナスで影響します。

中心街のマンションのスペックをいくつか見ましたが、永住志向のファミリータイプで首都圏近郊の通勤圏だがちょっと不便なエリアの標準タイプと広さもお値段も同等です。地方の給与水準を考えたら価格同等というのは首都圏よりも厳しくないですか。しかも3LDKっていう案件もけっこうあるわけで、お値段同等なら4LDKは最低欲しいところです。

住宅問題は「衣食住」という基本ですよ。いかに見栄交じりとはいえ、広い家を買うのが甲斐性、という県民性も、だからこその「豊かさランキング」上位常連の原動力ですが、中心街であっても首都圏近郊と同じような物件で良しとするようにライフスタイルというか、県民性も改造するのでしょうか。

ロードサイドでの買い物への評価もそうですが、コンパクトシティを謳う側の意見には生活に根差したものをあまり感じられません。今回のように不動産取得価格の問題を軽視する姿勢には、ローンを組んで家を買う、ということの重さへの理解が感じられません。
それどころか生活を変えろ、と他人の生活への「介入」をあまりにも軽々に言っているようにも見えるわけですが、これは市長という権力者の発言だと物凄く重い発言ですし、我々レベルが軽々に言うべきでない発言と思うのは私だけでしょうか。

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コンパクトシティへ舵を切らざるを得ないにしても、今の対応は玉石混交。高山線方向の対策は二重丸ですが、幹線バスで対応するとしている方向はお留守じゃないですか。鉄道だけ見てバスはあて馬では、と邪推したくなります。逆に上滝線は増発までは来ましたが、直通化などインパクトのある政策をもう少しスピード感を持って取り組みたい方向でしょう。地鉄が本線格を縮小均衡気味に整理し始めているわけで、早く結果を出してあげたい感じです。

それと、中心街にこだわり過ぎ、集め過ぎ。コンパクトにしても市の土地は減りません。中心街に人が去った郊外には農家を中心にした住民が残りますが、どう生活を維持するのか。「大下放」でもするのか、というのは冗談だとしても、まさか郊外の田畑に中心街からご自慢のLRTかなんかで通うわけもなく、それこそ教育、商店などを農村部でどうやって維持するのでしょうか。

ついでに燃料を投下すれば、玉石混交の「石」が実はライトレール。
市域にバランスよく「串」を差すべきところ、北に1~2kmで並行する鉄道を2本差してしまった。2015年以降に市も経営責任を負う「あいの風」を考えたら、「あいの風」に駅を増設して住宅を誘致し、さらにフィーダーバスとP&Rで対応すればいいのに、どういう将来像を持っているのか。

フィーダーバスを含めると水橋までライトレールと競合し、次駅の滑川以北では地鉄と競合し、黒部では新幹線と競合し、単独区間は新幹線駅でのP&Rが主流になりそうな生地から県境までという厳しい環境をどうするのか。地鉄と共唐黷ヘ出来ないので、盛岡近郊で稼ぐIGRのように、東側は本来近郊の水橋までで稼ぐスキームが王道ですが、まさか「あいの風」は大株主の富山県がなんとかする、と他人任せではないでしょうね。フィーダーバスを水橋まで伸ばして集客しているくらいですし。




値上げへ朝日もアシスト

2014-03-01 10:26:00 | 交通
京葉道路の値上げですが、メディアもそのお先棒を担ぐと言うか、地ならしに加担していますね。
掲示板の方と同時投稿ですが、大事なことなので二度言いました(爆)

ちなみにこういう批判をすると、私のことを金を払うのは意地でも嫌だ、というセコい性格のように勘違い、いや、悪意を持って曲解する手合いもいるようですが、これまで常々「デフレ産業」へ批判をしているように、正当なコストを正当に転嫁、負担することについて否定はしていませんし、そうあるべきと考えています。

しかし京葉道路の件は、理由、背景、徴収時期のどれをとっても「取って付けた」理由で大義がなく、そういう支出は厳しく批判する。いわんや税金の支出においておや。ただそれだけです。

で、本題ですが、昨夜帰宅して朝日の夕刊を見たら、こちらは東京本社版ですから関空のラウンジで見た大阪本社版とは当然違います。その2月28日付の東京本社版の1面は「えっ!高速道に人!?」と題し、高速道路への歩行者や自転車の進入を取り上げています。

そこに出ていた2葉の写真は、京葉道路船橋IC♂ヤ輪IC間を走る自転車と花輪IC付近の路肩に佇む歩行者。本文も携帯ナビの自動車モードに従って京葉道路に侵入した自転車の話が柱です。

立ち入りワースト1が京葉道路とのことですが、その理由に挙がっているのが篠崎、市川、原木(上り出口、下り入口)、花輪(下り入口を除く)、幕張、武石の各ICに料金所がないこと。
船橋、千葉西の各本線TBで料金収受を行う代わりに各ICでの徴収はしない、まあ一般バイパスにありがちな構造です。

ある意味「暇ネタ」であり、このタイミングで掲載する意義は特にないものがなぜこの時期に。ということを邪推すれば、やはり京葉道路の値上げ問題でしょう。
これまでの改修では特に値上げしなかった、というか、おつりが来るくらいに儲かっている京葉道路で「渋滞対策」を理由に「前払い」で金を取る理由づくりです。

横浜新道のようにそれまで戸塚TBでしか料金を収受していなかったのを、各ICにむりやり料金所を設置してがっちり料金を取るようになった事の再来でしょう。
京葉道路も篠崎から武石までの各ICに料金所を置き、本線TBは廃止。理由は「渋滞対策」を公平に負担してもらう、ということに加え、今回宣伝した侵入者対策という「安全対策」というのが見え見えです。

料金所の有無を理由にするのなら、なぜ出口ランプに料金所が無い(一部は入口にもない)首都高や、無料自専道の保土ヶ谷BPなどはどうなのか。首都高は料金所が無いランプが京葉道路よりはるかに多いのに京葉道路より少ない243件ですが。

公平性と言うと納得しかける人が多いでしょうが、千葉西TB以西はとっくに償還も済んでいて過剰徴収状態なんです。千葉プールから全国プールに組み込まれ、ETC割引は大都市特定区間の割引すら適用がない金ヅル状態がさらに悪化するわけです。

受益者負担を強調するのであれば、これまでの千葉西TB以西における「過剰徴収」分で抜本的対応をして、さらに無料開放できます。全国プールなら少なくとも完成するまでは値上げなどあり得ませんし、NEXCO東日本全社の収支を見て、値上げが必要かを判断すべきです。

いずれにしても、わざとらしいタイミングでの京葉道路の「欠陥」をあげつらう記事。「スャ塔Tー」のセコい発想もさることながら、見え透いた記事を平気で掲載するメディアもその姿勢が問われます。