Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

領土を見捨てる国とメディア

2012-07-09 21:55:00 | 時事
尖閣諸島を東京都が主有することに関して、国が国有化の方針を打ち出しました。
もともと国が領土保全の姿勢を示さないことに端を発した今回の事象だけに、国有地化はその姿勢を打ち出すものとして評価する向きもありますし、事実、都知事も以前は国が所有すれば、と言ってました。

しかし、足下は島の所有者、都知事とも国有化に否定的です。
つまり、国は所有者と賃借契約を結んでいますから、対象である各島を使用する権利を取得しています。しかし国は何をしているかというと、国民に上陸を禁止し、我が国の領土であるとした積極的な活動をしていません。

要は何もしない、と言う不作為のために各島を借りているのであり、国有化したら所有者として絶対の権利としての放置プレイになることは必至です。

おりしも7月8日の朝日新聞は、「主筆と論じあう」として、「日中40年「傷」広げぬために 」をテーマに、日中関係のために尖閣をはじめとする日中間の懸案で「ぎくしゃく」しないように主張は控えよう、という世迷言を掲載しています。

4月に天声人語が「国が領土保全を」と指摘したのに対し、主筆おん自らが出馬して「日中平和のため棚上げすべき」とたしなめた件の記憶が薄れないなかで、ダメ押しのような「中国配慮論」を繰り広げるのですから呆れます。

そして極めつけの暴論が9日のNHKニュース9です。
ソウルでの日本大使館への突入テロを報じるように見せながら、駐⊥竭閧ェ原因と言うのを尖閣と絡めて、日中韓3国が領土問題でぎくしゃくするする方が損失だ、と、どこの国の報道機関か、と言う発言です。

この時間のニュースは先代の浅薄なキャスターもたいがいでしたが、落ち着いた物腰で好感が、と思った今のキャスターの質が最低で、「東大野球部卒」とエリートで運動も出来るよ、という鼻持ちならない経歴をひけらかすだけならまだしも、不勉強な議論をわざわざ呼んだゲストに仕鰍ッるなど酷い出来です。女性キャスターもここ数年で最も不出来な部類に属するわけですが、揃いも揃って我が国固有の領土を「友好」の犠牲にせよとは呆れます。



教育現場での刷り込みを憂う

2012-07-09 21:53:00 | 歴史
7月に入ってからでは時機を逸したネタですが、6月23日といえば沖縄戦の組織的戦闘が終結した日であり、特に沖縄県内ではこの日を平和を祈念する日としています。

その関係でしょうか、教育現場で沖縄について調べよう、という課題が出たと子供がいうのですが、風物や気候その他を調べるグループも多いのに、なぜか沖縄戦があたったとのことで、こんな難しいテーマを小学生にやらせるか?と思います。

住民の集団自決などの悲劇について、日本軍が殺害した、とする向きも多いですが、組織的に日本軍が同胞である住民を殺害した証拠はないわけですが、ノーベル賞作家が絡む訴訟での司法判断では存命中の当時の将校の直接証言よりも、間接証言を正しいとする奇怪な判決が出るように、直接証言が聞こえなくなるとともに不可解な歴史が確定していると言う感じです。

教科書ではさすがにこうした未確認情報の類は出てこないのですが、何かと抜け道はあるもので、中学校では副読本、というかプリントで堂々と「日本軍が虐殺した」と教えており、それを覚えないとテストで「マル」にならない、つまり、受験の内申点を考えたら、デマでも何でも信じるしかないという卑劣な行為が罷り通っています。

このあたりは決して「ウヨ」でない家人も疑問を抱いているわけで、「何でこんなことを教えるのかしら」「これは本当は間違っているから」と子供に説明しているくらいです。なお後段はさすがの私でも堂々と言えないフレーズですが、そう言い切るくらいですからこすいた「プリント作戦」がよほど悪質なんでしょう。

さて、沖縄戦を調べないといけなくなった子供は大変ですが、結局教師お勧めの資料は集団自決、日本軍の虐殺、に傾注しているわけです。
我々が小中学生の時代は、軍民とも戦火をかいくぐった人が大勢いましたから、事実に反する事項は容易に分かるわけで、だからこそ今の「事実」の提示に違和感を感じるのです。

だいたい、沖縄戦の悲劇と言えば「ひめゆり部隊」ですが、それすら脇に追いやられがちになっているわけです。結局、軍属として軍隊と一緒に行動していることが「ストーリーに合わない」のでしょうね。ましてや中学生を組織した「鉄血勤皇隊」に至っては、志願兵(実質は動員)であり軍人そのものということもあり余計に「ストーリーに合わない」のでしょうか、いまや知る人ぞ知るやの存在になっています。我々の時代では、「ひめゆり」「鉄血」はワンセットだったのですが。

よほど「ひめゆり」「鉄血」を軸に、海軍司令官の大田少将(戦死後中将)の有名な電文「沖縄県民かく戦えり...」を紹介させようかと思いましたが、さすがに思いとどまりました。
しかし、子供にはきちんと教えましたよ。中学生、女学校(今の中1から高2)の生徒が戦場で戦ったことを。

男子は銃も持たずに爆薬を背負って突っ込むのが主任務だったことや、女子は従軍看護婦として働き、多くの犠牲をだしたこと。そしてこうした状況を全滅間際の司令部が「沖縄県民かく戦えり、県民に対し後世特別の御高配を賜らんことを」と打電したことも。

そして、フィリピン戦線への補充絡みで台湾に兵力を引き抜かたのに後詰めはなく、住民疎開は沖縄県の不手際で遅れてしまい、時宜を逸した学童疎開船の対馬丸が撃沈され多くの犠牲者を出した悲劇を起こしています。

こうした軍と行政当局の不手際(特に非戦闘員の避難における行政当局の遅滞責任は重い)が重なったことで、持久作戦しか選択肢がなくなり、悲惨な地上戦と住民の犠牲に至ったことも説明しましたが、住民疎開の遅れの事情以外(兵力引き抜きや対馬丸事件)は我々の時代なら戦記ものなどで中学生レベルなら結構周知だったのに、今は昔の感じです。