庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

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領土の返還は北朝鮮の核放棄に近い難問だと覚悟せよ。

2019-02-26 | 経済問題

安倍首相と外務省幹部は、ロシアが平和条約の締結を要望している状況を見て、日本が有利に返還交渉できると期待してしまった。

しかし、先人が残した『平和条約の締結をして、2島返還を実現し、残りの国後・択捉島の交渉を継続する、』に、おぶさってしまった。

現実には、ロシアではロシア国民の世論があって、指導者の一存で、手を打てる状況からは、大きく離れているのが世界情勢だ。

ロシア国民は、従来から、国土、領土拡張には、国家百年の計、と言えるほどの「長期的視野での意思が強い」のである。

すでに70年を経過しているので、北方領土の住民は既成事実として、3世代以上が暮らしていれば、自国の領土である、と確信している。

北朝鮮での国民は、自国の存続と防衛のためには、食べるものも削って、核兵器の開発にのめり込んでできた。

それを、アメリカとの平和条約を締結するには、核放棄が不可欠と覚悟したのが、昨年の米朝首脳会談であった。

それでも、北朝鮮のコアの幹部たちが状況を理解して、核兵器の完全放棄に転じるには、まだ、かなりの時間と認識の転換教育が必要だ。

ましてや、70年も保有している自国?の領土を、なんで日本に譲渡しなければならないのか、ロシア国民を理解させるのは困難だ。

25回も首脳会談をやったからといって、何も状況が好転できない指導者の能力では、北方領土の返還は実現できない難問であろう。