通常国会の冒頭に実施された安部政権の「施政方針演説」では、相変らず、美辞麗句に囲まれた「アベノミクス経済」の無味乾燥である。
日本を取り巻く世界環境が、安部政権の発足時とは、大きく変転して、それに日本が取り残されている状況を認識していない。
大きく遅れた原因には、既得権産業保護を優先して「オトモダチミクス」の経済運営の弊害が、あまりにも大きいのに、反省が全くない。
美辞麗句を引き立てる、経済指標や、統計数字の羅列にこだわって、従来の政権からは、さも成果を生んでいるように見せてかけている。
しかし、失われた20年に続いて、迷走する10年を思わせるような、一年毎の政権の迷走ぶりである。
2008年以後の、世界経済の混乱の中から、主要国は立国の基本となる産業と育成戦略を掲げて国民を鼓舞してきた。
中国政府は各種の問題はあるが、エネルギー戦略では「再生可能エネルギー」を主力に、着々と積み上げて世界一の成果に結びつけた。
その間に日本政府は、無残にも終末を迎える「原子力エネルギー」に固執して、日本の活力を大きく阻害してしまった。
やっと立ち直る機会を得たのに、10年後、20年後の目標はお粗末な状態で、【施政方針演説から外された状態】で、安部政権の象徴である。
美辞麗句で目標を小出しにして、ダメな場合は隠してしまうお粗末。
小政治家の体質をもろに表している、施政方針演説の迷走ぶりである。