なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

両側水腎症

2024年09月04日 | 泌尿器科疾患

 9月1日(日)の夜間に、前日からの下腹部痛を訴えて70歳代半ばの男性が救急外来を受診していた。

 当直の内科医が腹部単純CTで確認すると、両側水腎症(右>>左)を呈していた。膀胱内に尿が大分貯留しているが、完全に尿閉になってはいなかった(尿排泄が多少はある)。

 尿カテーテルを挿入すると、1100mlの尿排出があり、下腹部痛は軽減した。これで水腎症が改善すれば尿閉による症状となる。

 90分後に腹部CTを再検して、両側水腎症の程度は変わりなかった。

 当直医はがんセンターに連絡を入れた。先方の当直は内科系の先生で、今来てもらっても対応できないので、日中に御紹介下さいということだった。

 

 この患者さんは昨年9月に、がんセンターで直腸癌の手術を受けている(人工肛門造設術)。退院直後の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患して、退院直前に面会に行った家族が罹患していたことが判明した。

 当院に入院して、がんセンターにもその旨が報告されている。特に問題なく治癒して退院していた。

 

 膀胱・前立腺疾患による尿閉・水腎症なのか、直腸癌と関連しているのかはわからない。翌月曜日にがんセンターを受診したはずなので、それは先方での判断になる。

 

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