なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

肺炎で酸素吸入10L/分

2024年10月06日 | 呼吸器疾患

 10月4日(木)の午前6時半ごろに隣町の救急隊から搬入依頼がきた。施設入所中の90歳代前半の男性が、オムツ交換の時に直院が発熱に気づき、酸素飽和度低下(60%台)・低血圧(80mmHg)があった。

 酸素吸入10L/分でも90%弱で、血圧はやはり80mmHg台だった。8件目ということで当院で受けたが、重症者用のベットは埋まっていた。その町の病院は救急は受けていない。

 病院到着時は酸素飽和度が94~95%になっていた。血圧は同様で、敗血症性ショックと判断されて(ふだんは降圧薬2剤)、リンゲル液を急速に点滴した。

 胸部聴診で異常音がよくわからない(あの陰影で)。最初は尿路感染症からの敗血症性ショックかと思った。

 画像検査では右肺に広範な浸潤影を認めた。尿カテーテル留置で細菌尿・膿尿はふだんからあるのだろうが、やはり同様だった。血液培養と尿カテーテル入れ替えで尿培養を提出した。

 時間外は簡易検査だが、到着して検査していると午前8時前になっている。通常の採血で検査室へ提出とした。

 血圧は90mmHg台から100mmHg台になってきた。補液で反応するなら見込みはある。ただ汎血球減少があり、Dダイマー著増がある。DICなのか。

 遠方から家族が来たのは午後になってからだった。年齢的に身体的負担がかからない範囲でできるだけの治療はするが、治療に反応しない時はDNARの方針で了解された。

 搬入時、救急隊は家族はそれで了解していますといったが、いっしょに来たのは親戚の人で、私は権限がありませんということだった。

 

 困ったのは点滴で救急外来で2回刺し直しをした。あと見える静脈がない。病棟に上がってから大腿静脈からCVカテーテルを挿入しようとしたが、動脈と静脈の重なりで困難を極めた。角度をつけたりしてやっと挿入した。

 病棟でやりくりして、ナースステーション隣の部屋の1床を確保してくれた。

 

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