なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

大葉性肺炎

2024年10月11日 | 呼吸器疾患

 10月9日(水)に80歳代の男性が発熱で受診した。前日の当直だった内科の若い先生が、その日も外来担当だった。

 胸部X線・CTでは、右下葉全体に浸潤影を認めた。背側は均一な浸潤影で腹側は斑状影が広がっている。境界が盛り上がって肺葉が膨張している。

 

 教科書的な肺炎の陰影だと思って見せてもらった。

 この患者さんは3日前の10月6日(日)に38℃の発熱で、発熱外来を受診していた。日直は前日からバイトに来ていた大学病院の外科医だった。

 コロナとインフルエンザの迅速検査(看護師が採取)は陰性だった。電話で駐車場の車にいる患者さんと話をして、解熱剤だけ処方していた。発熱以外の症状はなく、前日からの発熱と記載していた。

 肺炎と判明した後からでは何とでもいえるが、高齢者はインフルエンザ・コロナ以外ではウイルス感染で高熱というのはあまりない。基本的には細菌感染を考慮した方がいい。

 有事に再受診としていたが、高熱が続く時は翌日(月曜)に内科外来受診としてもらえばよかった。(肺炎の程度からみて、その日すでに肺炎はあったのだろう)

 

 この内科の若い先生は家族に頻回に電話をして、病状について丁寧に説明している。当方も含めて他の先生方も、必要な時だけ病棟から看護師さんに連絡してもらって、電話で説明するくらいだ。

 医局からも直接家族に電話しているところをよく見かけるというか、丁寧な口調の会話が聞こえてくる。この対応が家族との信頼関係につながるのだろう。なかなか真似できないことだ。

 

コメント
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