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なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

咳喘息

2020年11月14日 | Weblog

 水曜日に市内のクリニック(市医師会長)から、発熱・咳・痰が続く65歳女性が紹介されてきた。ジスロマックを処方されていたが、10日近く症状が続いていた。

 診察では呼吸音は正常で、強制呼気でも喘鳴はなかった。胸部X線・CTで左下葉背側に軽度の浸潤影があった。白血球10200・CRP3.7と炎症反応は軽度に上昇していた。

 咳がひどくて、特に夜間の咳で家族も眠れないので、入院を希望していた。感染症だけだとマイコプラズマを考えるような症状だが、年齢や検査所見、さらにジスロマック内服歴があり、違うだろう。

 もともと咳が出やすく、30歳代から呼吸器症状で困っていたそうだ。症状としては咳がひどいのだが、痰が切れなくて困るという訴え方をする方だった。痰が切れなくなるので、咳止めは飲みたくないという。クリニックからは高血圧症・脂質異常症の薬の他に、ムコソルバンが定期で処方されていた。

 夜間に咳き込んだ時には、軽度に喘鳴が入ることがある。長く話をしていると、咳き込んでしまう。風邪をひくと、咳がなかり長引いてしまう。病態としては、咳喘息に近いようだ。

 セフトリアキソンと、喘鳴はないがデカドロン点滴静注を使用することにした。入院後は解熱して、咳はまだ出るが、軽減はしている。デカドロン注は1週間以内にはやめたいので、吸入ステロイドも開始した(ICS/LABAのレルベアを使用)。

 吸入ステロイドで30年困っていた症状が軽快するといいが、来週まで治療を継続して経過をみることにした。

 

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