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なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

夜の急変と急患

2012年05月04日 | Weblog

 70歳台後半の男性。7か月前に肺結核と診断されて、結核病棟のある病院に入院していた。排菌しなくなって退院したが、認知症で家庭での介護困難のため、抗結核剤が中止になるまで当院に入院となった。施設は抗結核剤を続けている高齢者は入所できない。1ケ月前に嘔吐して誤嚥性肺炎となり、高熱が出たが、抗菌薬投与で治癒していた。昨日の日中にまた嘔吐して高熱が出た。絶食にして、点滴を開始していたが、夜に再度嘔吐してから心肺停止となった。蘇生術に反応なく、そのまま亡くなった。

 60歳台前半の男性。高血圧症と糖尿病で内科医院に通院していた。午後11時から右胸痛と右上腕の激痛を訴えた。内科の当直医が診察していたが、ちょうど上記の患者さんの急変で病院に行っていたので、病棟で相談された。胸腹部から上腕まで含んだ造影CTを撮影していたが、異常はなかった。心電図を見せてもらうと、Ⅱ・Ⅲ・aVFでわずかにSTが上昇しているように見えた。下壁梗塞の疑いがある。発症から3時間経過して疼痛は軽減していたが、しめつけるような痛みだったという。心電図をとりなおすとST上昇の変化は消失していた。症状がいったん治まっているが、急性冠症候群だろう。緊急心カテのできる病院へ救急搬送とした。

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