goo blog サービス終了のお知らせ 

なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

COVID-19~やっと検査陽性

2024年08月04日 | COVID-19

 8月1日早朝(時間外)に発熱の50歳代前半の男性が救急搬入された。

 7月27日から倦怠感があり、28日に発熱があり、それが続いていた。7月14日妻がコロナ(COVID-19)に罹患していた。

 7月29日に別の病院でコロナの迅速検査を受けて陰性、さらに7月31日に地域の基幹病院を受診してまたコロナの迅速検査が陰性だった。

 当院でコロナの迅速検査を行うと陽性と出た。妻からの罹患だとすると、大分経過してからうつったことになる。(あるいは罹患したのが、症状が出るより前だった?)

 発熱以外のバイタルは問題なかったので、当直医(前日の)は抗ウイルス薬を処方して帰宅としていた。

 発熱は6日続いているので、画像(胸部CT)や血液検査などを行ってもよかったかもしれない。症状が続けば再受診とは伝えてあるので、その時は精査になる。

 

 コロナは症状が出る直前~直後がウイルス量が多いので、症状がある時は迅速検査陽性になりやすいが(インフルエンザと比較して)、時に2回目で陽性、たまに3回目で陽性となることもある。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

COVID-19~細菌性肺炎併発

2024年08月03日 | COVID-19

 7月27日(土)の発熱外来を受診した70歳代前半の女性が、8月1日に再受診した。

 7月20日に発熱(38℃台)があり、医療機関を受診してコロナ(COVID-19)と診断された。処方は対症療法薬で、抗ウイルス薬は処方されなかった。

 微熱と咳が続いて、25日・26日と別の病院を受診した。コロナと分かっているので、診察・検査はなく処方だけしたのかもしれない。

 27日は回転性めまいが発症して、救急要請した。まだ病棟にCOVID-19の患者さんがいて、さらに入院追加はできない状況だった。外来治療になるという条件での受け入れだった。

 めまいで行った頭部CTは異常がなかった。コロナとしては胸部CTと血液検査が行われた。白血球10200・CRP12.3と炎症反応の上昇があり、胸部CTで左上葉に限局性の浸潤影を認めた。

 ウイルス性肺炎ではなく、細菌性肺炎併発と判断された。幸い外来治療でめまいは軽快したので、抗菌薬内服で帰宅となった。

 

 8月1日(発症後11日目)は直接内科外来に回された。経過をみる患者さんがいて外来を診ていたが、その日新患が多かったので(内科2診で診ていた)診てほしいと頼まれた。

 7月29日にはすっかり解熱したそうで、食欲も良好で元気になっていた。抗菌薬を追加して飲みきりとした。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

COVID-19~軽度肺炎像

2024年08月02日 | COVID-19

 7月29日に発熱外来を受診した60歳代半ばの女性が、31日にまた受診した。

 7月22日に発熱(37.5℃)・咽頭痛・咳が出現した。その後症状は軽減していたが、28日に自宅で市販のCOVID-19キットを使用して陽性と出た。

 当院で迅速検査を行うとコロナ陰性だった。微熱(37.1℃)があり、咽頭痛は軽快したが、咳はまだ出るという。周囲にCOVID-19 罹患者がいたので、コロナなのだとうと判断された。解熱薬と鎮咳薬が処方された。

 31日は胸が痛いような気がする、呼吸が苦しいと感じることがあるという訴えだった。症状は持続はしていなくて、受診時はなかった。酸素飽和度は96%(室内気)。

 発症後9日目になる。患者さんは自分で車を運転して来ていて、会話はきはきと元気にできる。すでに解熱して咳も軽減して食欲もある。肺の症状が心配で来ていることもあり、画像で確認することにした。

 胸部CTで確認すると、右肺背側の胸膜下に軽度のすりガラス陰影が散在していた。コロナらしいウイルス性の陰影だった。

 抗ウイルス薬の時期は過ぎている。免疫性肺炎としてステロイド投与するかというと、適応とはいえない。

 患者さんにその旨を伝えて、数日経過をみて、再度発熱があったり呼吸困難が持続する時に受診してもらうことにした。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コロナが増えてきた

2024年07月25日 | COVID-19

 新型コロナの患者さんが増えてきている。現在病棟の稼働率が良く空きベットがほとんどなくなっているため、コロナで入院が必要となった時に困ってしまう。

 7月24日(水)に自宅近くを散歩(徘徊)していた79歳男性が、転倒して右前額部を打撲した。同部から出血があった(oozing)。

 救急隊が到着していた時は路上の縁石に座っていて、会話は可能だった。かかりつけの病院(居住地の町立病院)が受け入れ困難ということで当院に搬入された。

 バイタルは血圧・酸素飽和度に問題なかったが、38℃の発熱があった。搬入時に発熱外来扱いとなり、迅速検査をしたところ、コロナ陽性(COVID-19)だった。

 救急は非常勤の外科医が診ていたが、とりあえず出血のある挫傷の縫合を行った。肩や頬部にも軽い擦過傷があった。

 頭部CTで頭蓋内出血はなかった。経過観察も兼ねて入院させようとしたが、その日は急性期病棟に整形外科の骨折患者2名が入院してしまい、入院できるベットがなかった。

 かかりつけの病院に入院できないか連絡すると、実は前日にその病院に入院していたことが判明した。入院して点滴を開始するとすぐに自分で抜いてしまい、帰ると訴えて(暴れたということ)、入院継続は無理と判断されていた。

 家族に事情をお話して、外来で経過をみることになった。翌日処置した傷の確認に来る。(家族は入院できる病院への紹介を希望したが、これまでの経緯とコロナであることから引き受ける病院はなさそうだった)

 

 先方の病院にはどういう経緯で入院していたのだろうか。発熱があるが、コロナの迅速検査が陰性で、コロナではない発熱患者としての入院だったのかもしれない。病院内でコロナ患者が発症しないか、心配になる。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

COVID-19肺炎

2024年07月19日 | COVID-19

 7月12日(金)に救急外来を診ていた外科医(非常勤)から、コロナの81歳男性を入院させたいと連絡がきた。

 ふだんは当院の外来に高血圧症・糖尿病で通院している。2-3日前から倦怠感があり、その日に39℃の発熱があり、転倒した後に動けなくなったということだった(打撲だけで骨折はない)。咳と痰も出始めていた。

 コロナの迅速検査(抗原定性検査)が陽性で、胸部X線・CTで肺炎像を認めていた。肺炎は両側に淡いすりガラス陰影が散在していて、両側下肺野背側にコロナの陰影か細菌性か迷うような陰影もある。

 白血球9300・CRP23,8とコロナにしては高すぎる値だった。コロナでは重症にならないと、それほどは上がらないので、細菌感染併発が考えられた。

 酸素飽和度は92%(室内気)と軽度に低下していた。外来のコロナ用の部屋に診に行くと、元気はないが、会話は普通にできた。そのまま急性期病棟の奥になる個室に入院となった。

 入院後は抗ウイルス薬のレムデシビル(ベクルリー)点滴静注と抗菌薬(セフトリアキソン)を行って、解熱軽快した。連休明けの7月16日(火)には飽きて退院したいといっていた。

 普段はかなり元気な方なのだろう。そういう人が、入院時には相当まいっていた、ということになる。

 レムデシビルは5日間投与なのでその日で終わりだが、抗菌薬は7日間投与とした。7月15日(祝日)に妻が発熱・咽頭痛・咳で当院の発熱外来を受診して、コロナ陽性だった。外来治療で経過を見られるくらいだった。

 妻との二人暮らしで、他にうつる人もいないので、10日を待たず早期退院(自宅静養)とした。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

COVID-19の対応

2024年05月19日 | COVID-19

 5月14日(火)に入院したCOVID-19の90歳台後半の男性のその後。

 グループホームの入所なので医療機関受診は家族が行うことになっている。救急車で来る状態だったが、息子さんが家の車で連れてきた。

 コロナ陽性と判明してからは、PPE装着の看護師さんたちが患者さんを車の後部座席からストレッチャーに移した。すぐに酸素吸入を開始して、点滴・血液検査と画像検査(COVID-19様に使用しているCT)を行った。

 これは厳しいと思ったが、といって高次医療機関搬送もできない。

 その日は目を開けず、発語もなかった。翌朝診に行くと、開眼してすこし発語があった。たぶん発症は前日ではなく、もうちょっと前だと思うが、点滴で脱水症の治療した分だけは効いたのかもしれない。

 夜間帯に入ってからさらに急激に酸素飽和度が低下して、結局日にちが変わる前に亡くなった。

 

 前回の間質性肺炎増悪時に、病状悪化時はDNAR(心肺蘇生術まではしない)で了解されていて、今回も入院時に確認していた。

 当院でもCOVID-19の患者さんが数名亡くなっているが、その時は死亡時は納体袋を使用することになっていた時期だった。現在の基準で行ったことは幸いにその後なかった。対応マニュアルはあって確認はしているが。(そのころも、エアロゾル感染が生じないことから不用といわれていた)

 ほぼ通常の対応でいいはずだが、夜勤数からはちょっと大変になる。家族に連絡をして、可能ならば日勤帯になってからの対応でいいか確認した。それでいいです、ということだった。

 

 葬儀社に連絡すると、問題なくお迎えに来ることになった。葬儀社の方は普通に喪服を着て、白い手袋をしていた。そのまま葬儀社のステレッチャーに移動して、葬儀社へと向かっていった。葬儀がどうなるのかわからないが、早めの火葬になるのかもしれない。

 病院だけが慣れていないようなことになってしまった。時間帯もよるが、日勤帯になると前日の夜勤者と日勤者が両方いるので、大変助かった。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

間質性肺炎にCOVID-19

2024年05月15日 | COVID-19

 5月14日(火)にグループホームに入所している90歳代後半男性が発熱・呼吸困難を訴えているので診てほしい、と診察依頼がきた。

 1月に当院に肺炎で入院していた。最初他の先生が肺炎(細菌性として)で入院させたが、不穏がひどくて数日で退院になった。3日後に再受診して当方が担当で再入院となった。

 4年前の胸部CTで両側下肺野胸膜測に軽度の間質性肺炎像があった。間質性陰影が広がっていて、間質性肺炎の急性増悪だった。プレドニン30mg/日で開始して、幸い症状は軽快した。

 とにかく認知症のBPSD(暴言・暴力)がひどく、間質性肺炎の治療というよりは、向精神薬の調整(使用できる種類全部)をしたという印象が強い。

 プレドニンを漸減して、退院後はグループホームに入所していた。これまで総胆管結石による急性胆管炎で、地域の基幹病院消化器内科に何回もお世話になっている。4月にも再発して、土曜日の日直だった先生がまた紹介していた。

 無事退院して、5月8日に当院外来を受診していた。プレドニンを2.5mg漸減して12.5mg/日にしていた。

 

 症状を聞いて、間質性肺炎の増悪か、誤嚥性肺炎など細菌性肺炎の併発を想定した。発熱外来扱いになるので、コロナとインフルエンザの迅速検査から検査を開始した。すると、コロナ陽性だった。

 胸部CTで見ると、改善していた間質性陰影が広がっていた(右肺上下葉、左下葉)。白血球6500・CRP8.8なので、白血球増加がみられない点ではウイルス性らしく、またウイルス性としてはCRPが高い。

 酸素飽和度が80%台に低下していて、すぐに酸素吸入を開始した。レムデシビル(ベクルリー)点滴静注とステロイド(抗菌薬も入れる)で頑張るしかない。

 入院時はぐったりしておとなしくしていたが、点滴が始まると、また不穏が困るかもしれない。

 COVID-19の患者さんがすでに2名入院していて、3人目はちょっとと最初病棟に断られた。入院のうち一人は翌日退院予定なので、その点などをつついたりして、何とか引き受けてもらった。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

COVID-19後の二次性細菌性肺炎

2024年05月05日 | COVID-19

 5月1日の午後の外来担当(その日当直も)は腎臓内科の若い先生だった。これまで大学病院から中堅の先生方が3か月交代で来ていたが、もっと若い先生(内科専攻医)で内科各分野の症例を経験するため1年間の予定で赴任された。(正確には腎臓内科を目指している先生)

 午後4時ごろに、COVID-19に罹患してからずっと発熱が続いている31歳女性が内科外来を受診した。4月19日にCOVID-19と診断されているので、13日目になる。

 胸部X線・CTで右中葉と左下葉に浸潤影を認めた。血液検査は白血球12500・CRP3.8だった。

 腎臓内科の上司に当たる先生に電話連絡したが、当方にも相談するようにといわれたそうだ。その日は午後5時半に帰れて、午後6時半過ぎに通勤の車を停めたところで電話が入った。

 悪化した場合は気管挿管になるので、地域の基幹病院に送った方がいいでしょうかという。酸素飽和度は97%(室内気)なので、当院で治療して思わしくない時に相談でもいいのではないでしょうか、と伝えた。

 画像について訊くと、浸潤影ですりガラス陰影ではないという。コロナ自体の肺炎ではなく、むしろ二次性の細菌性肺炎だろう。(コロナの陰影が器質化した可能性もあるが)

 抗菌薬はセフトリアキソンを考慮していますかと訊くと、そうだというので、その日はセフトリアキソン2g投与で治療が開始された。次の日は大学病院から呼吸器外来に先生が来るので、そこで相談しましょう、ということにした。入院は個室になった。

  

 翌5月2日に胸部X線・CTを見ると、確かに浸潤影だった。呼吸器科の先生と相談すると、やはり二次性の肺炎が併発したと考えられるという。若いので非定型も検査・カバーが必要かもしれないこと、痰がでなければ尿中抗原を検査すること、などをご教示いただいた。

 肺炎球菌尿中抗原が陽性で肺炎球菌肺炎だった(レジオネラ抗原は陰性)。セフトリアキソン単独の投与でいいようだ。(キノロンをかぶせればさらに効くかも)

 

 インフルエンザは二次性細菌性肺炎で悪化する。COVID-19は当初はウイルス性肺炎そのもので悪化したが、その後は減少して、高齢者では二次性に細菌性肺炎(誤嚥性肺炎)を来たして悪化するようになって来た。

 若い患者さんのCOVID-19罹患後の二次性細菌性肺炎(肺炎球菌肺炎)は初めて見た。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

発熱外来

2024年04月30日 | COVID-19

 5月初めにがんセンター主催の感染対策合同カンファランスがある。がんセンターに当院を含む3病院が参加する。

 他の病院はけっこうきちんと院内の感染対策を発表されるが、当院は院内のICT会議の資料をちょこっと出すだけで、一番内容がない。他の病院は発熱外来は行っておらず(診療科の関係)、発熱は当院だけが行っている。多少興味をもってもらえそうなのは、そのくらいしかないので簡単に紹介することにした。

 

 4月15日(月)から4月21日(日)までで、発熱外来受診者は44名だった。第10波時と比べると大分少ない。そのうちCOVID-19罹患が11名で、インフルエンザB型罹患が2名だった。

 その他の上気道症状での受診が13名あった。コロナとインフルエンザの迅速検査の感度の問題があり、低く見積もると60%で高く見積もると90%になる(受診するタイミングで違う)。コロナだったが、検査陰性が混じっている可能性がある。

 COVID-19は発症前日に感染性のピークがあるので、症状があれば陽性には出やすいはずではあるが。(インフルエンザは発症後に感染性ピーク)

 他には、細菌性扁桃炎・下痢嘔吐・蜂窩織炎・胆管炎・痛風発作・薬剤熱などがあった。呼吸器症状がなくても発熱外来を通すことになっているので、とりあえずの検査が入って来る。(耳鼻咽喉科では発熱がなくても上気道症状があると、最初発熱外来に回している)

 

 4月22日(月)から4月28日(日)では、発熱外来受診者が26名だった。そのうちCOVID-19罹患が8名で、インフルエンザはいなかった。

 その他の上気道症状での受診が8名あった。他には、尿路感染症・細菌性扁桃炎があり、亜急性甲状腺炎・肩関節炎・鼻出血(出血してない鼻腔で検査したのだろう)もあった。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

8日目の発熱(続き)

2024年04月25日 | COVID-19

 4月18日に入院した87歳男性はレムデシビル点滴静注を開始して、翌日にはほぼ解熱した。その後は36℃台から37.0℃くらいで経過した。

 食事摂取も良好で、500mlの点滴は4日で中止した。レムデシビルは5日間の投与とした。入院4日目の4月22日には入院は退屈で退院したいという。23日まで点滴予定なので、その後は数日経過を見て退院を決めたいと伝えた。

 4月24日(発症13日目)に血液検査を再検すると、白血球3800・血小板14.6万と白血球減少・血小板減少は改善してきた。CRPは2.6と軽度に上昇した。Dダイマーは0.6、LDHは200と正常域で、血清フェリチンは500と上昇していた。

 胸部CTを再検してみると、右肺下葉背側を中心に索状の印象もあるすりガラス陰影が散在していた。痰が出るようになったといっていたが、透明な喀痰だった。

 

 短期間ステロイドを投与するか、そのまま経過をみるか迷った。大学病院から呼吸器外来に来てもらっている先生に相談した。

 本人は今週始めから退院する気満々で、発熱・酸素飽和度低下はなく、食欲良好なので退院とした。ステロイドなしで次週外来で再検とした。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする