帰化種という呼び名はどうにかならんかというようなことを
雑草の本の中で、東大の先生が書いてた。うーん。
それで、パイオニア植物と外来種の帰化植物について考えているんだけど、
映画「日本の一番長い日」の中に、生物学者であった昭和天皇が、
戦時中に、歩きながらあちらこちらを指差して立ち止まり
「ヒメジョオンは見つけたらすぐ抜かなければ。」というようなことを
言うシーンがあります。(ヒメジョオンは北アメリカ原産の外来種)
それに対して侍従みたいな人が、
「外来種はすぐ増えますね、日本古来のドクダミなどは奥ゆかしくて」と答えながら
天皇と一緒にヒメジョオンを抜くのですが、
この何気ないシーンは、外来種植物を非難することで、戦争においても敵を非難し、
日本の主権を守りたいという気持ちを暗示しているかなと思ったんだけど、
調べてたら、逆に、
日本の植物が海外で繁殖して侵略的外来種とされているものもあることを知り、
「外国のものは野蛮で侵略的で危険だが日本のものは奥ゆかしい」みたいな考え方は
正しくないし、いかにも狭い偏ったものだなぁと、
改めて小さな植物の世界の中を見ても思う。
植物は国境なんて知らない。
外国で外来種として怖がられてる日本産の植物のひとつが葛で、その写真を見たら
獰猛なほどの繁殖具合で、腐海のようでびっくりしました。
葛餅も葛きりも美味しいけど、外国の人にしたらただの雑草なのでしょうね。
奥ゆかしさとは程遠いですが、わたしはその強さに感心するしなんだか感動もする。
大陸を超えて生き続ける植物は、こっちからあっちでも、あっちからこっちでも、
そもそも、特別に強いものなのだなと思います。
パイオニア植物というのも、外来種の帰化植物が多いため
あまりよく思われないことが多いようだけど、パイオニア植物の、
荒地などにいち早く生え増殖するが他の植物が成長してくると姿を消す、というのは
なんだか、けなげな感じがすると思うけどなぁ。
まあ別に遠慮して姿を消すわけではなく、自分の出す毒みたいなものやら勢力争いやら
植物なりの事情があって遷移するわけですが、
植物には植物の勢力図があって、じっと止まっているものはないんですね。
そういえば、一時すごく増えて、アレルギーの原因とも言われ嫌われていた
セイタカアワダチソウですが、これもいつのまにか少なくなってるように思います。
一つの植物が長く同じ場所を支配し続けることって、あまりないようですね。
セイタカアワダチソウについてググっていると、セイタカアワダチソウの勢いが減り、
ススキが戻ってきた現象について、戦前の特高序文を持ち出し、
外来種を取り込み共生化させる日本さすが、日本ってすごい!古来日本では・・・って
日本賛美している右翼ブログが最初に出てきたのですが、えっと・・・(笑)
いえ、古来からある日本の在来種を誇るのは全然いいのですが、
外来種を敵意込めてひきあいにださなくてもいいのにと思います。
日本にはたくさんの素晴らしい在来植物があると思うし、
弱い植物にはがんばれと思うけど、それが、
日本奥ゆかしい!外国下劣!みたいなことになるのは、おかしいですよと。
なんにしろ、植物は植物でそれぞれなりに生きているので、
人間がいかにも人間的な侵略とか帰化とかいう言葉でもって規定して
枠にはめてしまうというのはつまらないことです。
外来種であろうとなんであろうと、こういう勢力争いは
植物の世界でもどこでも起こっていることでしょう。
在来種にもセイタカアワダチソウと同様に繁殖力の強いものや、
毒素を持ち排他的な繁殖をするものはあって、
同様のことが起こってきて、これからも起こっていくのだろうと思うし、
植物の世界のことに人間の世界の競争原理を無理にあてはめる
擬人化のようなことも、わたしは好きじゃないな。
ただ、まあ、あまり派手な花が猛繁殖してはびこると、
なんだか憎たらしい気持ちになるのはわからないではないので、
セイタカアワダチソウやナガミヒナゲシのような派手な外来植物が一気に増えると、
追いやられてしまう在来種のことを心配する気持ちもわかるんだけどね。
しかしそもそも外来種を持ち込んだのは人間で、植物は知ったこっちゃないだろうに、
悪者にされる植物は気の毒な気がするのよねぇ。
葛の繁殖ぶりはこちら→海外で爆発的に繁殖!日本から持ち込まれた植物
動植物他に関しては→他国では迷惑な日本の在来種まとめ
世界の話は→wikipedia世界の侵略的外来種
雑草の本の中で、東大の先生が書いてた。うーん。
それで、パイオニア植物と外来種の帰化植物について考えているんだけど、
映画「日本の一番長い日」の中に、生物学者であった昭和天皇が、
戦時中に、歩きながらあちらこちらを指差して立ち止まり
「ヒメジョオンは見つけたらすぐ抜かなければ。」というようなことを
言うシーンがあります。(ヒメジョオンは北アメリカ原産の外来種)
それに対して侍従みたいな人が、
「外来種はすぐ増えますね、日本古来のドクダミなどは奥ゆかしくて」と答えながら
天皇と一緒にヒメジョオンを抜くのですが、
この何気ないシーンは、外来種植物を非難することで、戦争においても敵を非難し、
日本の主権を守りたいという気持ちを暗示しているかなと思ったんだけど、
調べてたら、逆に、
日本の植物が海外で繁殖して侵略的外来種とされているものもあることを知り、
「外国のものは野蛮で侵略的で危険だが日本のものは奥ゆかしい」みたいな考え方は
正しくないし、いかにも狭い偏ったものだなぁと、
改めて小さな植物の世界の中を見ても思う。
植物は国境なんて知らない。
外国で外来種として怖がられてる日本産の植物のひとつが葛で、その写真を見たら
獰猛なほどの繁殖具合で、腐海のようでびっくりしました。
葛餅も葛きりも美味しいけど、外国の人にしたらただの雑草なのでしょうね。
奥ゆかしさとは程遠いですが、わたしはその強さに感心するしなんだか感動もする。
大陸を超えて生き続ける植物は、こっちからあっちでも、あっちからこっちでも、
そもそも、特別に強いものなのだなと思います。
パイオニア植物というのも、外来種の帰化植物が多いため
あまりよく思われないことが多いようだけど、パイオニア植物の、
荒地などにいち早く生え増殖するが他の植物が成長してくると姿を消す、というのは
なんだか、けなげな感じがすると思うけどなぁ。
まあ別に遠慮して姿を消すわけではなく、自分の出す毒みたいなものやら勢力争いやら
植物なりの事情があって遷移するわけですが、
植物には植物の勢力図があって、じっと止まっているものはないんですね。
そういえば、一時すごく増えて、アレルギーの原因とも言われ嫌われていた
セイタカアワダチソウですが、これもいつのまにか少なくなってるように思います。
一つの植物が長く同じ場所を支配し続けることって、あまりないようですね。
セイタカアワダチソウについてググっていると、セイタカアワダチソウの勢いが減り、
ススキが戻ってきた現象について、戦前の特高序文を持ち出し、
外来種を取り込み共生化させる日本さすが、日本ってすごい!古来日本では・・・って
日本賛美している右翼ブログが最初に出てきたのですが、えっと・・・(笑)
いえ、古来からある日本の在来種を誇るのは全然いいのですが、
外来種を敵意込めてひきあいにださなくてもいいのにと思います。
日本にはたくさんの素晴らしい在来植物があると思うし、
弱い植物にはがんばれと思うけど、それが、
日本奥ゆかしい!外国下劣!みたいなことになるのは、おかしいですよと。
なんにしろ、植物は植物でそれぞれなりに生きているので、
人間がいかにも人間的な侵略とか帰化とかいう言葉でもって規定して
枠にはめてしまうというのはつまらないことです。
外来種であろうとなんであろうと、こういう勢力争いは
植物の世界でもどこでも起こっていることでしょう。
在来種にもセイタカアワダチソウと同様に繁殖力の強いものや、
毒素を持ち排他的な繁殖をするものはあって、
同様のことが起こってきて、これからも起こっていくのだろうと思うし、
植物の世界のことに人間の世界の競争原理を無理にあてはめる
擬人化のようなことも、わたしは好きじゃないな。
ただ、まあ、あまり派手な花が猛繁殖してはびこると、
なんだか憎たらしい気持ちになるのはわからないではないので、
セイタカアワダチソウやナガミヒナゲシのような派手な外来植物が一気に増えると、
追いやられてしまう在来種のことを心配する気持ちもわかるんだけどね。
しかしそもそも外来種を持ち込んだのは人間で、植物は知ったこっちゃないだろうに、
悪者にされる植物は気の毒な気がするのよねぇ。
葛の繁殖ぶりはこちら→海外で爆発的に繁殖!日本から持ち込まれた植物
動植物他に関しては→他国では迷惑な日本の在来種まとめ
世界の話は→wikipedia世界の侵略的外来種