横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

毒も薬になる

2005-07-06 17:40:53 | 近所
近所の藪や道端でヨウシュヤマゴボウ(ヤマゴボウ科)が見られる。
洋酒 山牛蒡?
牛蒡をキンピラにして、洋酒で一杯やるか。
だめだめ、とんでもない。
正しくは洋種山牛蒡、根には毒があり食べるとひどい目にあう。
花が咲くとすぐに子房がふくらみ、どんどん色が変わって赤紫色から黒色の実になる。
実には毒がなく鳥が食べて種をどこかに運んでもらう。


明日は七夕、子供たちは竹や笹で七夕飾りを作っていることだろう。
そんな竹に似ているタケニグサ(ケシ科)も、道端で大きく伸び花を咲かせている。
葉は違うが、竹のように青白い茎が中空なことから、こんな名前になったのだろう。
これも毒草で食べられないし、皮膚にふれると炎症を起こすこともあるという。


蕾が緑色から淡いピンクになると花開くが、2枚の萼片はすぐ落ちて、花弁もなくオシベばかりが目立つ。
数えると32本あるようだ。直径1.5センチぐらいの一日花だ。


ヨウシュヤマゴボウもタケニグサも毒草であるが、毒を薬にするのが人間の知恵。
山牛蒡の根は、商陸という生薬で利尿薬だそうだ。
ヨウシュヤマゴボウはアメリカ原産で、生薬としては美商陸というが、毒性が強く素人は手を出さないほうが良いらしい。
タケニグサは触れると皮膚に炎症を起こすおそれがあるが、生薬(博落廻という)としてうまく利用すると皮膚病の薬になる。

ちょっと、お口直しにウモウゲイトウ、千日紅と同じくヒユ科の花。
ケイトウの花(鶏冠花)や種も生薬だ。