老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

学生時代のアルバイトの想い出(続) 

2022年08月10日 19時25分44秒 | 思い出すままに

 学生時代のアルバイトに関わる苦い思い出が一つあります。
(もう時効でしょうし、今更迷惑をお掛けする方もおられないと主いますので、書き込みます)

 私ではなくて友人が国鉄の駅で「客の尻押し」(「剥がし屋」という別名もありました)というバイトをしていました。

 これは、現在では聞きませんが、暫く前までは乗客が多い駅にはラッシュアワー時にはアルバイトなどが居て、乗り込む客の背中やお尻を推して無理やり押し込んだり、危ない客は引き止める仕事です。

 これに携わる人は自宅近くの駅から仕事場となる駅の間の定期券が貰えるのです。

 これも現在ではまず考えられないことですが、当時は国鉄時代で社員意識というか仲間意識が強くて、この定期券を見せればある程度区間を超えていても乗車できることが多かったようです。

 現に友人はこの定期券で、九州旅行をしたり東京へ行ったりしていました。

 ということで、私もこの定期券を借用して、悪用させて貰うことにしました。

 一度目は、無事に東京に行き、しかも北陸線経由で帰阪できました。

 

 問題は二度目。

 またもや東京に行く用事があり借用したのですが、忘れもしません丁度岐阜あたりで検札があり、車掌さんに定期券を見せて、前回同様に頭を下げて『よろしくお願いします』と言ったところ、急に怒り出して車掌室に連れ込まれました。

 余程真面目な職員だったらしく、「私ら正職員でも、何年働いてもタダでは乗れないのに、アルバイトの分際で何だ!」と散々叱られました。

 結局、料金を払うことになりましたが、ここでまた大きな問題が発生。

 万一に備えて用意していた自分の学割証明書を出したのですが、借用した定期券は友人名義なので、当然に名前が異なりますので、友人名義の定期券は没収されてしまいました。

 あれやこれやで、車掌室から解放されたのは、横浜に着く直前でした。

 東京駅に着いてすぐに友人宅に連絡を入れましたが、その日の夕方の連絡で「勤務先の駅長から叱られたが、大したことにはならなさそうや」とのことでホットしました。

 結局友人は叱責だけで済み、アルバイトも継続となりましたが、古き良き時代というか、色々なコネや特権がまかり通っていた時代の、ほろ苦い思い出です。

 数年前にこの友人に出会って酒を飲んだ時に、この話を出しましたが、当の本人はもうこのことはすっかり忘れていました。(まさ)


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