老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

脱脂粉乳とコッペパン

2016年10月31日 19時39分51秒 | 思い出すままに
 先日の新聞にUNICEFの全面広告があり、その中で戦後の我が国の小学校の給食に脱脂粉乳を提供したことが載っていました。

 私は昭和16年(1941)生まれ、小学校に通ったのが昭和23~29年(1948~1954)で、この脱脂粉乳に大いに世話になった世代なので、この記事を見て当時のことが思い出されました。
あの当時は本当に食べるものが少なかった時で、脱脂粉乳も当初はそれ程不味かった記憶はないのですが、日本の食生活が段々と改善されるにつれて、給食の脱脂粉乳が少しずつ苦手になりました。
独特の匂いもありますが、何とも言えないヌルイ温かさで、それが余計に匂いを強くして飲みにくかったので、殆どの生徒が辛抱して飲んでいました。

 また、当時の給食はこの脱脂粉乳と、大きなコッペパンと一品のオカズが付いていたと思います。
まだまだ食糧不足の時代で、私が通っていた神戸の小学校では脱脂粉乳とオカズは別にしても、コッペパンはお休みの生徒には必ず届けていました。
たまたま私と同じ方向の友人が、家庭の都合で休むことが多く、このコッペパンを何回も届けたことなども思い出しました。

 こんなことを思い出すと、現在のアフリカ等で飢餓に苦しんでいる子どもたちのことを身近に感じます。
この食に溢れ、グルメ番組が大はやりの日本でも、わずか65年ほど前には似たような状況だったのです。(まさ)

大阪万博で危い夢?

2016年10月30日 20時00分14秒 | 政治・経済・環境・核兵器など
 予てから大阪維新の会が掲げていた2025年の大阪万博招致に向けて、政府も本腰を挙げて推進に動く気配になってきました。

 丁度日本が高度成長期の最中に、東京五輪に引き続いての大阪万博開催で一層の経済成長ができた“日本が輝いた時”だと信じる人たちがいますが、何とこの再来で「二匹目のドジョウを狙え」とばかりに、2020年の東京オリンピックの後で、大阪で万博を開催して経済の起爆剤にしようということで大阪維新の会と政府の思惑が一致したようです。しかし、そんなに上手く行くとはとても思えません。

◆そもそも、1960~1970年代に日本が毎年10%前後の高度成長ができたのは、敗戦から復興し、低賃金と固定相場の円安で2次産業が飛躍的に成長したからであり、2次産業は機械化により増産が可能で、その成長の結果として五輪や万博が開催できたのです。
五輪や万博の開催で高度成長が実現できたというのは、全く逆で、幻想にすぎません。

◆大阪万博で経済効果6兆円という数字が独り歩きしていますが、何処から出てきた数字なのでしょうか?
現在の日本は製造業ではなく、サービス行中心の社会になっておりますが、一般的にこの産業は生産性が上がりにくいのが特徴で、無理に上げる為には人員削減による労働強化という方向に走りがちでしょう。

◆このような大規模なイベントを開催すると、ハコ物や周辺整備などで多大の経費が掛り、確かに一部業種は多いに潤うでしょうが、後は有効利用もできないようなレジェンド(?)が残るだけです。
また、大阪万博の経費は2,000億円という試算があるようですが、今回の東京五輪の準備に見られるように、この種事業での経費が当初予想通りに収まることはまずなく、天井知らずに膨らむのは常ですし、大阪の産業界がこのような夢のような甘い話に、簡単に資金提供するとも思えません。
結局は住民の税金が投入されることになるのでしょう。

◆また、政府がこの大阪維新の政策をバックアップするのは、“良き時代を再び!!”を願う安倍首相の思惑もあるでしょうが、それよりもまず安倍政権が狙う憲法改訂に向けて、これに賛成しそうな大阪維新の会を少しでも取り込んでおくためという思惑が見え見えです。

◆また、大阪維新の会は大阪に賭博場を誘致して、経済の活性化を図るというバカげた案も打ち出していますが、先日の沖縄での大阪府警からの派遣警察官の馬鹿げた発言を正式に打ち消さなかった知事のことですから、どんな馬鹿げた案を出すかも知れません。(まさ)

大川沿いを中の島まで

2016年10月29日 19時26分32秒 | 散歩中に見かけた風景
 少し風が強く肌寒いような天気でしたが、日当りも良いので久しぶりに大川沿いの散歩でした。
藤田邸跡公園に寄りましたが、丁度中之島で秋のバラ展を開催中だったことを思い出し、そのまま中の島まで足を伸ばしました。

 春にもこのバラ園に来たのですが、周囲の樹木や空の様子などが少し異なるためか、同じバラでも秋のバラは少し落ち着いた印象で、同じ花でも季節によって感じが変わることを改めて認識しました。
中の島の中央公会堂は写書を楽しむ人も多く、結構な人出でしたが、ここで一休みしてまた自宅まで大川沿いに歩いて、秋の大阪を楽しみました。

因みに、今日は大阪で冬の到来を告げる“木枯らし1号”が記録されました。(まさ)

家の近くでは、カリンがすっかり色づいていました

藤田邸跡公園のマユミ

中の島バラ園

こんな可憐なバラも…

バラ園から公会堂を見る

中央公会堂

日本が「核兵器禁止条約…」に反対?!

2016年10月28日 19時53分46秒 | 政治・経済・環境・核兵器など
 10月27日に開催された国連総会第1委員会(軍縮)でオーストラリアやメキシコなど57ヶ国が共同提案し賛成多数で採択された、「核兵器禁止条約に向けた交渉を2017年に開始するよう求める決議案」に対して、何と我が日本は核兵器保有国である米英仏露などとともに反対したとのことです。
(因みに、賛成/反対/棄権、それぞれ123/38/16ヶ国とのことです)

 この背景には同案に強く反対する米国への配慮があるようですが、8月19日付のこのブログでもお知らせしように、日本は米国のオバマ大統領が、「核兵器なき世界」を目指す一環として、“核兵器の先制不使用”を提案する意向と伝えられると伝えられるや、正式提案も待たずに安倍首相はハリス米太平洋軍司令官に対して、“北朝鮮などに対する抑止力が弱体化する”との理由で、このオバマ政権の政策検討に反対の意向を伝えたのと同じ発想です。

 核の傘を提供している米国への配慮がまず第一の政策では、“唯一の核兵器被爆国で、非核三原則を国是とする日本”というイメージは全くの有名無実となっており、世界に存在感を示すことなど絶対にできないでしょう。
これと比べると、その表現方法は過激すぎると色々と非難を受けながらも、国民の気持をある程度汲みながら、独自の外交政策を模索しているフィリピンの新大統領の方が、余程存在感があると思うのは私だけでしょうか(まさ)

城北・菅原大橋を渡って

2016年10月27日 20時23分56秒 | 散歩中に見かけた風景
 東淀川区の菅原町にホームセンター「コーナン」の大型店舗があり、時々利用しています。
我が家からは淀川の対岸になり、今まではJR貨物線の赤川鉄橋に併設されていた歩道を渡っていたのですが、2年程前からこの貨物線が大阪東線として電車を通すための複線化工事が始まり、歩道が閉鎖されました。従って、このコーナンに行くためには、少し上流にある城北・菅原大橋を渡ることになりました。

 かってはこの橋は、乗用車は僅か100円といえども有料で「100円橋」と言われていたのですがこのJR貨物線の工事開始頃に無料となりました。
従って、天候が悪い時や大きな買い物の時は車でこの橋を使っての移動となりますが、気候が良く小さな買い物の時は自転車で橋の側道利用ということになります。

 昨日は天候も良く、自転車利用となりましたが、そろそろ渡り鳥がやってきはじめた淀川特有のワンドで釣りをする人を眺めながら、河川敷をのんびりと散歩する人に交じり、河川敷や堤防の草花に秋の深まりを感じつつ、少し汗ばむような心地良い買い物でした。(まさ)


淀川河川敷から見る城北・菅原大橋

歩道も広々とした橋です

橋の上から見た左岸のワンド。右側が淀川の本流です

淀川のワンドでのんびりと釣りをする人たち