老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

最近見かけなくなったもの(続) ~ササニシキ~ 

2023年08月25日 19時03分52秒 | 思い出すままに

 先日書き込んだビールの栓を叩くことなどを考えながら、その日の夕方にスポーツジムでサウナに入っている時に、フト頭に浮かんだのが、ビールの栓抜きとは全く関係のない、昔はポピュラーだった「ササニシキ」という銘柄のお米を最近は見かけなくなったことでした。

 何で、私がこのようなお米の銘柄名を知っているのかというと、私が商社時代に酒米の担当をした時に、北陸産のササニシキを神戸や京都の酒造メーカーに納入させていただいていたことがあり、当時の主な銘柄米であるコシヒカリや日本晴れと共に非常に馴染みのある銘柄でした。

 コシヒカリや日本晴れは今でも良く目にするのに、最近何故「ササニシキ」を目にしなくなったのか調べてみると面白いことが判りました。

◆「ササニシキ」は、宮城県で開発され、東北地方の温暖な平野部を中心に生産されていた銘柄米で、かつてササニシキは「東の横綱」と呼ばれた人気品種で、ピーク時の1990年(平成2年)には作付面積が20万7,438ヘクタールに達し、コシヒカリに次いで日本第2位の作付面積となった。

◆コシヒカリと比較すると、ササニシキはアミロース含有量が多いため食味はあっさりしており、副菜の味を引き立て和食に向くとされた。しかし日本の消費者の嗜好が変化し、ササニシキのようなあっさりした米よりも、コシヒカリのような粘りの強いもちもちとした食感の米が好まれるようになったため、一般家庭用への販売は減少した。

しかし、寿司酢を加えても、べたべたしないため寿司職人が好み、寿司店によってはササニシキの使用を売りにしている。このため一般消費者より、料亭や寿司屋への供給が主となっていった。

◆更に、「ササニシキ」は、茎が細いため倒れやすく、いもち病抵抗性も弱く、更に冷害被害も多かった。そのため、生産者の方でも、冷害に強い品種であるひとめぼれ(コシヒカリ系)へ転換し、ササニシキの作付面積は大幅に減少した。

ということのようです。

 

 身近な飲み物や食べ物でも、このように僅かな期間に、些細な理由で大きな変化があるものですし、サウナはこのような飛躍した発想が湧いたり、想い出が蘇る面白い場所です。(まさ)


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