老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

ややこしい日本語 その(35) ~「唖然」「呆然」「茫然」「愕然」~

2023年01月15日 18時59分21秒 | 面白い言葉や語源など

(今日は暖かい天気の中で河川敷でテニスに参加してきましたが、花類も少ない時期でしかも家の片付けに徐々に取り掛かっている状態なので、引き続き言葉に関する書き込みです。
何気なく使っている日本語ですが、気にし出したらキリがないくらいややこしいですね・・・)

 何かに驚いた状態を表す表現に、唖然(あぜん)呆然(ぼうぜん)、同じ発音の茫然(ぼうぜん)、そして愕然(がくぜん)という言葉がありますが、夫々がどのように違うのかなど細か区別出来る人は極めて少ないと思います。

 私も区別できていない方のグループなので、<社会人の教科書>などを参考に調べてみました。

◆先ず、全てに共通する「然」ですが、状態を表す言葉で「泰然」「毅然」のようにも使われます。

「唖然(あぜん)」「唖」は、「聾唖」という言葉があるように“口がきけない”ことを意味しますので、「唖然」は“思いがけない出来事に驚きあきれ、声も出ない状態”という意味になります。

「呆然(ぼうぜん)」「呆」は、「阿呆」という言葉があるように、“あきれる・ほうける(ぼんやりする)”などを意味しますので、「呆然」は“予想もしないことに出くわし、あっけにとられる状態”という意味になります。

「茫然(ぼうぜん)」「茫」は、「茫洋」という言葉があるように“ぼんやりしている”ことを意味しますので、「茫然」は“漠然としてつかみどころのないさま”という意味になります。

「愕然(がくぜん)」「愕」は、「「驚愕」という言葉があるように、“非常に驚くさま”を意味しますので、「愕然」は“思いがけないことで、衝撃を受けて落ち着きを失うこと”意味になります。


以上を整理してみると、

・「唖然」と「呆然」は、共に「あっけにとられる」の意味を持つ点では違いはありませんが、「唖然」が瞬間的な驚きで声が出せなくなる状態なのとは違い、「呆然」はショックや驚きが長引き、力が抜けてぼんやりする状態を指しています。

・「茫然」には「ものごとがとりとめのないさま」という意味がある点で、「唖然」と「呆然」とは明らかに違います。


・更に、「唖然」「呆然」「唖然」は、驚きで体がある状態になることを表しているのに対し、「愕然」は体がどのような状態かは関係なく、ただ非常に驚いていることのみを指すという大きな違いがあります。(まさ)

 


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