老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

秋の大川界隈の様子など

2017年09月30日 20時08分34秒 | 散歩中に見かけた風景
 猛暑に悩まされた今年も、先日に秋を感じたと思ったら、もう今日で9月も終りです。余りに気持良い秋晴れに誘われるように、大川沿いをツレアイと散歩しました。

 大川では、ボートの練習中の高校生らしいグループが、シングルスカル、ダブルスカル更にクォドルプルスカルなどの練習をしていました。

 また、少し下流の水の広場の人造ビーチでは丁度ビーチバレーボルの大会が開催中で、トップクラスの競技を見ることができましたが、砂の上で鍛えられた足腰の強さに驚きでした。

 その後、例によって藤田邸跡公園と、太閤園の庭を散策して帰りましたが、丁度2時間位の心地良い散歩でした。

 また、もう直ぐに仲秋の名月となりますので、ここの所夜間に雲がない限りは、観月を楽しめます。
今晩はすっかり大きくなった月齢9.9でしたが、2日前の月齢7.9の上弦の月も見応えがありました。(まさ)


気持良い青空にはウロコ雲が…

クスノキの生命力にビックリ。切られて外皮しかないのに、側芽が出ています。

大川でのボート練習

ビーチバレーの大会チラシ

ビーチバレーの様子

藤田邸跡公園内のモッコク(ツバキ科)の実

太閤園庭園 入口の石の仁王像

同上 庭園内の石仏

同上 不惜身命の泉

同上 もう、ハゼ(ウルシ科)の葉は色づき始めていました

9月28日 上弦の月ですが、おぼろ月になっていました

今晩の月

衆議院の7条解散の妥当性について 

2017年09月29日 19時38分49秒 | 政治・経済・環境・核兵器など
 安倍首相は予定通り、臨時国会冒頭で所信表明もないままに衆議院を解散しました。

 野党の準備遅れと頼りなさで、当初は自民党の圧勝という前評判でしたが、ドッコイ「希望の党」を立ち上げた小池さんの周到な準備と、民進党前原代表の捨て身の作戦で、俄に選挙の行方は波乱含みとなりました。まさに“一寸先は闇”とか、“驕れる者久しからず”というような言葉を思い浮かべるような政局ですね。

 所で、今回の衆議院解散では、“大義がない”とか“コジツケ解散”、更に“疑惑隠し解散”とか色々な表現がされましたが、このような党利党略による衆議院の解散の是非が大きな話題になりました。
少し、整理してみると

◆衆議院の途中解散で、妥当だと思われるのは、憲法69条に規定がある「内閣不信任決議案の可決」による衆議院解散でしょう。

◆これに対して、今回のような解散の仕方は,“7条解散”と呼ばれています。
・“7条解散”といっても、何も憲法7条で総理大臣の好き勝手な解散を認めた規定がある訳ではなく、第7条は天皇の国事行為として、「天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ」とあり、憲法改正・国会召集・総選挙の施行・国務大臣の認証など10の項目が定められておりますが、その3号に「衆議院を解散すること」の記載があるのでこのように呼ばれています。

・しかし、憲法4条には「天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない」とありますので、歴代の総理大臣は“解散権は内閣にあり、事実上、内閣の長である内閣総理大臣が解散権を握っている。つまり7条解散は、内閣総理大臣が国民に信を問う必要があると主体的に判断して解散できる”という解釈で解散権を行使しているのです。

・従って、この7条解散は“総理大臣の専権事項”ということになっており、党利党略優先で何でもありの政界では、時の総理大臣が色々な理由を付けるものの、基本的には自己に有利な時期を見計らって好きな時に解散を行ってきたのです。

◆しかし、このような解散の仕方は不適当だとして、英国や西欧諸国では大きな制限を設けたようですが、私としてもこの7条解散については大きな疑義を感じざるを得ません。
・即ち、総理大臣が任命した国務大臣で構成されるは内閣の総辞職は確かに総理大臣の専権事項でしょうが、
・国会議員は国民が選挙で選出して国政を委託しているのであり、この国会議員を総理大臣が勝手に一斉に首を切ることが出来るのかという問題です。

 やはり、7条解散の是非については、もっと突っ込んだ検討が必要でしょう。(まさ)

お彼岸の墓参り

2017年09月28日 19時35分51秒 | 旅行/色々な風景
 馬鹿げた衆議院解散問題があったので、ブログへのアップが遅くなりましたが、9月25日(月)に恒例のお墓参りをしてきました。

 毎年この時期に行きますので、まるでルーチン的な流れになりますが、兵庫県宍粟市の北部に位置する三方町を中心に、秋の様子をお知らせします。(まさ)


先ずは山崎町でお花の手当て。我が家の仏壇用も含めて沢山手当てしました。

三方町でみた案山子。昨年より数が増えていました。

昔、父達が遊んだ川は、綺麗に澄んでいました。

我が家の敷地に唯一残っている栗の木。隣の人が下草刈りなどをして下さっているので今年も豊作です。

落ちている栗の実

近くにあるコスモス畑

田の畔のヒガンバナ
 
帰路に下三方と言う場所で見た川(揖保川)の土手のヒガンバナ

同上

その他、この墓参で目にしたこの時期の植物紹介です。

先日、明日香で見られなかったフジバカマ(フジ色、キク科)

同上 白花。 フジバカマはいずれもまだ蕾状態でした

ヤグルマハッカ(シソ科)

ツルボ(ユリ科)

イヌショウマ(キンポウゲ科)

国民を馬鹿にした衆議院解散  その②  ~経済・外交政策など~

2017年09月27日 20時21分14秒 | 政治・経済・環境・核兵器など
 その①で述べたように、今回の解散・総選挙ならびに安倍政権の政治には大きな不満を持っていますが、何れにしても解散・総選挙は実行されるでしょうから、一国民としては安倍政権の政策に対する不満でも纏めておきましょう。一部その①と重複しますがご容赦下さい

<国家財政健全化>
◆誰がなんと言おうとも国家予算の10年分を超える借金を背負った国家財政は全くの異常事態で、後継世代への負の遺産を少しでも減らすためにも、この財政健全化が国家最大の課題でしょう。

・その重要さを知っているからこそ、安倍首相も就任当時には“2020年度迄には健全化への道筋を付ける”と公言されたのでしょう。

・一般的には、先ず支出を抑制し当面の赤字幅を減らしていくという手法を採るのでしょうが、安倍首相はこれに反しバラマキ支出を抑制せずに、アベノミクスなる訳のわからない経済拡大策を優先しこれで税収を増やすという手法で対応されましたが、もう4年半になるというのに現時点までこのアベノミクスは所期の成果を出してはいませし、国の借金は増加の一方です。
この結果として、当初の “2020年度迄には健全化への道筋を付ける”という公約は実現の見通しがなくなったと言えるでしょう。

・これを誤魔化すために、今回の選挙に際して当初野党が要求していた“幼児教育の無償化”政策を更に拡大して、急遽“全世代型社会保障”という又もや訳のわからないスローガンを仕立て上げて、社会保障費が不足という理由づけをすると共に、“2020年度迄には健全化への道筋は困難”としました。

◆幼児教育の無償化は確かに大事なことなのでしょうが、消費税増加分を回すというのは余りにも拙速です。

・幼児を含めて、今後の世代への負担を考えれば、“国家財政の健全化は最優先事項”であるべきで、先ずは支出削減の削減で財源捻出を図るべきでしょう。

・それなくしては“社会保障”というもっともらしい名前の下に、現世代の保障に必要な額を国家財政の赤字を増やすことで、更に次世代に負担させようとすることになるでしょう。まるで、手を差しのべながらその手には後年にはその子達の負担となる毒針が仕込まれているのです。

・最近の報道でも、健全な政党運営に使用されるべき政党交付金(辞退している共産党以外の政党に対して交付されるもので、余剰が出ても返済不要)が、2016年度末での各党の貯蓄にまわった繰越金が212億円もあるのに、2017年度に新たに317.7億円もの金がつぎ込まれたとか言う事です。
どうしても必要な施策であるのなら、他の予算を削減するか、或いは碌に仕事もしない議員の削減や報酬見直しなども含め、先ずは自分たちで対処できる貴重な税金の無駄使いの見直しなどで財源の目途を付けてから進めるべきでしょう。

<縮小経済への向き合い>
 財政問題に関しては、もう一つ懸念事項があります。
色々な統計に見られるように、日本は世界の先頭を切って、超高齢化社会と人口減と言う問題に直面しています。
 
 その行きつく先に必要なのは、どう見ても経済の縮小均衡でしょう。それにも拘わらず現内閣は経済拡大策を見直すこともせず(或いは、出来ず?)更なる拡大を追及しています。その行く末は、労働力不足と貿易摩擦という新たな火種を抱えることになるでしょう。

 むやみに経済拡大という幻を追うのではなく、日本が置かれた状況を冷静に見つめ直し、確実に足元を固めながら、縮小経済を恐れずに、真剣に向き合う事が何よりも必要でしょう。それが出来てこそ、今後の世界の在り方に対するリーダーシップが採れるでしょう。

<外交政策>
◆外交面で特に気になるのは、最近の北朝鮮を巡る国際情勢緊迫化で一層明らかになったアメリカというかトランプ氏への余りの傾斜というか、支持一辺倒の外交です。

・このために、今まで国是として先人達が国際社会に訴え続けてきた核兵器禁止がこの7月にやっと国連で条約として採択されたにも拘わらず、我が国は調印どころか審議にも参加しなかったことで、今後の我が国は核兵器禁止に関する国際的な発言権は無くなったと言えるでしょう。

・また、国連総会でも「必要なのは対話ではない、(北朝鮮に対する)圧力だ」と幼稚なトランプ氏のお先き棒を担ぐ発言をするなど、先進国が中心なって模索している平和的解決を否定することで、“トランプ氏との運命共同体”或いは“トランプ氏のポチ”を印象付けてしまい、日本独自の外交政策などは当面は先ず無理でしょう。


<原発問題>
 ここまで色々と書いた以上、今回の選挙の争点にはならないかも知れませんが、原発問題にも触れずにはおられないでしょう。

 あれだけ大きな被害を起こした福島第1原発事故については、まだその被害状況も把握できておらず、事故原因の正確な把握や、事故処理/復旧策も決まっていないというのに、政府は原発依存の方針を変えていません。

 現在でも約22兆円と言う莫大な費用が掛るとされている事故処理については、内約10兆円を国民に負担させ、残りの約12兆円を事業当事者である東電に負担させる方針が決まっており、東電にこれを実行させるためにも、東電が取りあえずの収益を挙げられるように原発稼働を認める必要があるというのが本音でしょう。

 原発を稼働するためには、先ず今まで後回しにされていた使用済み核燃料の処分方法を確立させた上で、原発の発電コストが本当に安くて安全なのかを充分にチェックし直すことが先決でしょう。
それでも尚且つ、原発依存をする場合は、今後は万一の場合は賠償費用などは全て国が負担するという覚悟が必要でしょう。


<野党への注文>
 以上、主に安倍政権の政策についての意見ですが、野党の大部分もこれらの政策については同じようなことでしょう。
日本の現状をはっきりと認識した上で、例え選挙政策としてはマイナス要因であろうと、将来の縮小均衡を見据えた上で、国家財政正常化、原発全廃、アメリカの核の傘から脱却した自主的外交策など、次世代に胸を張れる国の姿を示しえる政治家・政党の出現が待たれるでしょう。(まさ)

※ この項は9月23日付毎日新聞の「深呼吸」というコラムの[権力者の精神性](柳川那男氏)を一部参考にさせていただきました

国民を馬鹿にした衆議院解散  その① ~解散・総選挙の意味~

2017年09月26日 20時20分31秒 | 政治・経済・環境・核兵器など
 少し前から懸念されていた通り、安倍首相は9月28日の臨時国会冒頭で、所信表明演説もしないままに、即解散という挙に出るようです。まるで、“この国の政治には言葉は不要”とでもいうように…

 元々、海外の政治指導者と比べて、我が国の政治家は国民、特に若者たちの心を動かす言葉を発したことは殆ど記憶にありません。

その大きな要因は、政治家の多くが、

◆人間の根源に訴える誠実さや教養などに基づく言葉は、政治家にとって必要な要素だとは思っていないからでしょう。

◆彼らにとって“政治”とは所詮党内や政党間の駆け引きであり、自分あるいは自分の属する集団などの権益を守るものであり、国民の利益を守るために将来にわたる国家の在り方を真剣に検討するために自分達が権利を委託されている、国民の奉仕者であるというような自覚などは微塵もないのでしょう。

◆更に、敢えて言えば、独裁とは違って少数意見を汲み上げるシステムであるはずの民主主義を、小学校のクラスでも行わないような多数決が全てというような、システムだと考えているのでしょう。


 特に、安倍政権の酷さは目に余ります。

◆閣僚や官僚は、まるで全員が認知症でもあるかのごとく「記憶にない」とか、「記録にない」果ては「法に則って処理している」との繰り返し。

◆官僚は上の人の気持を忖度することを得意としていることは殆どの国民が気付いているにも拘わらず、自分や家族や友人が政策遂行に関連する所に名前を貸したり、或いは名前を使われるのを黙認しながらも、“自分は関与していない”と言い張る傲慢さ。

◆今までの国会等の演説で口にしたことでも、都合の悪いことはすぐ忘れる。
・2020年までに国家財政健全化の道筋をつける
・福島第1原発の事故はアンダーコントロール  など…
また、一番近いことでは、「仕事人内閣」と銘打った内閣が、国会で何らの仕事をしないままに総辞職になるのもこの類でしょう。

 目的は唯一つ“政権維持”だけで、政治に対する真心や一貫性などはなく、その場その場を一見目新しくは見えるものの、中身が空虚なスローガンで誤魔化かすと共に、説明困難な事項は少し焦点をずらして色々なコジツケを図る手段で乗り切っていますが、今回の解散・総選挙でも全く同じ手法を用いました。


 マスコミなどに今回の解散に大義名分がないと指摘されるのが余程嫌なのか、何と北朝鮮の挑発と、少子高齢化による財政悪化を何と“国難”として、これに対する政策を問うためというコジツケをしました。

◆前者は、何も解散の必要はなく、政権担当者として、日頃から準備しておくことでしょう。

◆後者についても、如何に安倍さんでもそこまで言うか??という感じです。
・随分前から少子高齢化は日本の重要な課題として色々取り上げられており、政権担当者として当然に色々な対策を立て置くべきものでしょう。また、全ての世代の社会保障に気を配るのは、どのような政権であっても当然なことで、何も安倍政権時に突然に湧いてきた課題などではないはずです。

・それなのに、少子高齢化がまるで突然に持ち上がった災難とでもいう捉え方で、不足する社会保障費に対して消費増税分の一部をこれに優先充当せざるを得ず、これによって消費税増税分の全額を国の財政健全化に回すことが出来なくなるので、国民の理解を取り付けたいとのコジツケです。

・これは、全く理論のすり替えです。
当初に安倍さんは、アベノミクスの推進で税収入を増やして増大する社会保障費に充当し、消費税増加分は、国の借金減少に当てて、2020年度には国家財政健全化の道筋をはっきりとさせると公言したはずです。

・その要であるアベノミクスが思うように効果を出せず、公約していた2020年度の財政健全化目安が難しくなり、その為に野党が以前から要求していた幼児教育の無償化という政策をまるでこれが自分達の政策かのように仕立てると共に、“全世代型社会保障”という訳のわからないスローガンを打ち上げて、あたかもこの為に消費税増加分の全額借金減少への充当が難しいという、理論にすり替えたのです。



 以上のように、今回の大義なきコジツケ解散・総選挙は全く意味なく国民を馬鹿にしたものであり、このような馬鹿げたことに対して、約600億円とも言われる国費を平気で浪費することに対する国民の対応が見ものです。

 更に、安倍首相は今までの選挙では、「安全保障関連法」「共謀罪法」も主たる争点として明確に訴えなかったのに、選挙後はこれらが最重要課題として、強行採決で成立させた実績がありますが、果して今回の選挙後には何を企んでいるのでしょうか。(まさ)