老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

次は医療費負担増です (社会保障の不安 続編)

2016年11月30日 15時40分58秒 | 高齢化社会での生活・終括・社会保障など
 つい先日、介護保険に関する本人負担額増加、並びに年金カット法案に関して「将来に対する社会保障の不安」というテーマで書きましたが、昨日の新聞の見出しは「外来負担上限 倍増」でした。
内容的には、厚生労働省は高齢者関連の医療保険制度の見直しをしているが、その一環として自己負担に上限を設ける「高齢者療養費制度」について、70歳以上で年収370万円未満の一般所得者の負担上限を引き上げるということのようです。(毎日新聞)

私も、この該当者になっており、負担増は非常に響きます。
といって、この改革に闇雲に反対しているのではなく、現在の国の財政状況や社会保障制度の実態を考えれば、高齢者がある程度の負担増を余儀なくされることも承知しています。

但し問題は、先日も書いたように、問題は弱い者いじめみたいに取り易い所から取って行くというのではなく、このような策を取らざる得ない状況に陥った原因をはっきりと把握し、国家財政の健全化の為の根本的な政策提示が必要ということではないでしょうか。

即ち、
・今後は選挙目当ての安易なバラマキ策、優遇策は絶対に採らない。
・国自体が支出削減に対してもっと真摯な態度で削減案を提示する。
・更にこれらの社会保障費削減やその他の支出削減政策によって、国の財政状況がどのように変化するのかを明確に示す。

というようなトータルな姿を明示して、国民の協力を得て行くことが必要ということです。(まさ)

身近な高齢者の死に思う

2016年11月29日 21時49分59秒 | 高齢化社会での生活・終括・社会保障など
 今日は神戸で叔母さんの葬儀があり参列しました。
昨年春に亡くなった私の叔父さんの奥さんなのですが、高齢化社会を象徴するような葬儀でした。

 叔父夫婦には子供がなく、叔父さんが亡くなってからは少し体の悪い叔母さんが、本人の身内や叔父さんの姪等に支えられながら一人で生活されていたのですが、先日自宅での転倒で骨折し入院され、その後肺炎と脳梗塞を併発され急逝されました。

 予想外のことで、回りもてんてこ舞いとなりましたが、幸い叔母さんの兄弟の方が近くに居られましたので、その内の弟さんが喪主になられ、無事に昨夜のお通夜と今日の葬儀などを取り仕切っていただきました。

 問題は、叔母さんはお気が強い方で叔父さんお遺品などは自分で片付けられる予定の様だったのですが、体が余り丈夫な方ではなかったので、その作業が進んでおらず、家の中は叔父さんがおられた時のままということです。

 金銭や不動産等はある程度法律通りに処理できるのかも知れませんが、思い出のある遺品の整理となればそうはいかないでしょうし、叔父は色々と趣味が多かっただけに遺品の種類と数が膨大で、今後の家の整理が大変な作業になりそうです。

 これは叔母さんの親族だけでなく、先になくなった叔父さんの親族も協力しなければ、どうにもならないと思います。

 私の家庭も夫婦の間には子どもが居ませんので、身につまされる葬儀でしたが、高齢者二人だけの家庭ではこのような事態がいつ起きるかも知れません。

 終活準備の大事さは良く言われていますが、周囲に迷惑を掛けないためにも少なくとも下記事項については、前もっての準備が大切なことを改めて感じました。
◆日頃から、家の中の片付けと、物を少なくするように心がける。
◆財産等の処理については、書類(出来れば公正証書で)で遺しておくこと。
◆どちらか一人だけの生活になった場合は、万一に備えて喪主になって頂ける方を選任しておき、下記について充分に打ち合わせておくこと。
出来れば他の人にも判り易いように、文書の形が遺すことが望ましいでしょう。
・遺品の、処分方法。
・遺骨や家にある仏壇・位牌の処分方法。
(まさ)

「林住期」或いは「四住期」に思う

2016年11月28日 23時34分59秒 | 高齢化社会での生活・終括・社会保障など
 9月13日付けのこのブログで作家五木寛之氏の林住期に関する説を紹介させていただきました。
人生を4つの時期に分けて、その中で「林住期」に大きな役割を持たせることは、多くの人の理想として共感を得られるものと思います。

 しかし、私自身の個人的レベルではしっくりしない所が多く、その後色々と悩んでいましたが、凡人の代表だと自負している私なりの四住期ならぬ三住期を考えて見ました。

(1)学生期
・“一生これ学び”です。
確かに身に付けた知識や人生観は、その後の人生で役立つでしょうが、これだけ技術革新や通信手段などがめまぐるしく進歩する社会では、絶えず新しい知識や技術を吸収して行くことに追われています。
・何も最先端の機器を使いこなす必要はないでしょうが、家庭においても、仕事やボランティア活動などの家庭外においても、人と接する以上はある程度の学びの姿勢は絶対に必要です。特に高齢になってからは・・・。

(2)家住期
・先日のこのブログでも触れたように、将来の年金や社会保障への不安が濃くなっている社会では、殆どの人が高齢になっても経済的に安心などできないでしょう。
・まして、若い世代で非正規雇用の比率が大きくなっている状況もあり、“社会が良い方向に向かっていて、将来は安心”と確信が持てない状況ではこの傾向は改善されないでしょう。

(3)林住期
高齢になり仕事から解放され、ボランティア活動を含む社会的な活動を心がけるとしても、“隠棲して修行する”というような精神主義的な生活はとてもできず、上で見たように、絶えざる知識吸収と生活のやりくりからは逃れえそうもありません。

(4)遊行期
“一定の住所をもたず乞食遊行する時期”ということですが、本当に憧れます。 
充分な資産があり、周りの人には一切の迷惑を掛けないで済む環境の人なら可能でしょうが、世のシガラミに絡み取られている凡人には、とても無理でしょう。


 ということで、私の場合は先ず遊行期は諦めて、一生学生期・家住期が混在した中で過ごし、その合間に少しでも林住期の気分でも味わえたらという所でしょうか。

 別の言い方をすれば、“勉強(あるいは知識吸収)と家庭に関わることは一生涯ついて回り、その間で可能な限りで仕事とは離れて社会に貢献出来ることを心がける”ということになるのでしょうか。
現実から抜け出せず、余りにもありふれた世俗的な生活で申し訳ありません。(まさ)

ベランダでの干し柿/干物作り  ~続報~

2016年11月27日 19時49分00秒 | 自宅の様子(ベランダ/室内園芸)
 狭いベランダを活用しての身近な食べ物作りは大変ですが、それだけ楽しみもあります。
その後の経過を報告します。

<干し柿作り>
・昨年までは上手く行ったのに、今年の第1回目は見事に失敗でした。
原因は、材料の柿が少し熟していたのに加えて暖か過ぎて、柿の一部が腐敗し、そこにコバエが集まりだして、結局全量廃棄処分に踏み切りました。

・早速新しい柿を少量購入して、テスト的にコバエが寄りつく心配の少ない風呂場で少し乾かしてから、ベランダに出しましたが、何とか上手く進行しています。
これで安心できそうなので、昨日少し多めに買いこんで、再度の挑戦となりました。

・今年の失敗からの教訓:
  *柿は固い位のものを使い、熟しが進んだ柿は使わない。
  *完全に冷え込んでから作業する

<干物作り>
初めて挑戦したアジの干物が上手く行ったので、次の挑戦は

サンマ: 
・私は三重県や和歌山県名産のサンマの丸干しが大好物なのですが、近年はサンマの不良のためか、余り手に入らず困っていましたが、先日スーパーマーケットの魚売り場で塩サンマの美味しそうなのがあったので、これで自家製ができないかと挑戦してみました。

・大きなサンマの内臓を取り出し、頭も落として、干し籠の中で約1週間干しました。
コバエもアリも付かずに無事に出来たので、今朝試食して見ました。

・身もしっかりしていて美味しかったのですが、イメージのサンマの丸干しとは少し違いました。
三重県や和歌山県のものは、北から南下してきて或る程度脂の落ちたサンマを使っているのですが、私が使ったのは北海道産の脂分が多いもので、むしろキンキの干物のような仕上がりになっていました。

アジ;
・前回の開きの干物が非常に美味しかったので、昨日天満市場に行ったついでにまた同じような型のアジを仕入れてきました。
・開きにするのは少し手間が掛りそうなので、今回は内臓とセイゴを取り除いただけで開かず、少し塩水に浸してから丸干しにすることにしました。(まさ)



干し柿製造中。 少し色が濃いのは数日前にテストで仕込んだものです

サンマを干している所

出来上がり

アジの丸干し製造中

将来に対する社会保障の不安

2016年11月26日 20時35分58秒 | 高齢化社会での生活・終括・社会保障など
 今朝の新聞(我が家は「毎日新聞」大阪版です)を手に取ると、一面トップの『介護保険3割負担に(厚労省素案)』、そしてその隣に『年金法案衆院委可決』という見出しが飛び込んできました。

 前者は、厚労省の社会保障審議会介護保険部会で、“所得の高い高齢者の介護サービス利用時の自己負担を、現行の2割から3割に引き上げるなどの介護保険見直し”を提案し、来年の国会に改正法案を提出する。

 後者は、25日の衆議院厚生労働委員会で年金制度改革関連法案(野党は「年金カット法案」とよんでいるようです)を、自民・公明・日本維新の会の賛成多数で強行可決し、今国会での成立を期することになった。

という内容です。

 何れも、高齢者にとっては多いに関係がある法案で、現在の国の借入金残高を含めての財政状況、並びに高齢者に対する余りの優遇策を考えれば、ある程度はやむを得ない事だとは思いますが、このような提案の仕方には反対です。
まず、これらの法案を検討する前に、政府・国会としてなすべき大事なことがあるのではないでしょうか。


 私なりに考える、これらの法案決定の前にすべきだと思うことを纏めて見ますと

1)このような、見直しが必要な社会保障制度が出来上がったことへの反省と責任追及
・選挙での票獲得を目的とした無責任な選挙公約を掲げて、これを制度化した原因
・とりわけ、ある程度予想されていた現在の少子高齢化社会への対応策が見逃された原因

2)このような状況打開のために、国民の負担を増やす前にすべきこと
・このような状況を安易に招来させた、国会議員ならびに自治体議員の猛省。⇒議員と経費の削減
・関連省庁の人員と予算の見直し

3)これらの法案並びに上記2)の経費削減により、国の財政がどのように改善される見通しなのかの情報開示
更に、冷静に考えれば、これ以外に国家財政立て直しのために必要とされる国民の負担が必要な事項が他にも沢山あると思いますが、これらの悪い情報とともに、国の経費削減案を一斉開示して将来の総合的な国家予算に対する見通しを示した上で、国民の了解を取るべきではないでしょうか。

 これらに対する総合的な情報提供がないままに、まるで攻めやすいところから攻めるという弱い者いじめのような法案にはどうしても反対せざるを得ないでしょう。(まさ)