東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

田植えした苗の植え直し

2008年06月29日 | 稲:その他

 高校生年齢以上の田植えでは、私の教えをよく聞いてちゃんと苗を植えます。そのため、田植えした後に苗を植えなおすことはあまりありません。しかし、小学生年齢以下の子供達は、小動物に気を取られるためか,大勢でうるさく私の声が聞き取れないのか,落ち着きがないのか,植えるという行為が理解しずらいのか、田植えの後に植えなおすことが多々あります。
 植えなおしをしないと、その苗は根付かず水面に浮かんでしまいます。そして、やがて枯死してしまいます。ちゃんと植えた苗は一週間もすると根付いてどんどん成長して秋に収穫できます。しかし、枯死した苗の割合が多いとそれだけ減収します。

        本だけ斜めになり水に浮いてしまった苗、このままだと枯死


 5月の長雨による日照不足や、カモに入られて苗を荒らされたりして苗作りが例年のように上手くいきませんでした。また、高校生が畑にビニールシートを敷いて作った田んぼに植えるための、そして小学生達がバケツに植えるための苗が欲しいとのことで苗を贈りました。
 このように苗が不足気味となったため、今年の田植えは1株1本植えにしました。数年前に試しに1株1本植えにしてみたことがありますが、天気に恵まれて旺盛に分げつ(茎数が増えること)したためそれほど減収しませんでした。今年も天候に恵まれれば収穫が期待できそうです。
 このように、1株の苗数を少なくすることを疎植と言います。疎植の田んぼは苗が少なく、田植え直後は一見さびしく見えます。しかし、田植え後の成長は目ざましく丈夫に稲が育ちます。また1株1本植えにすることの教育効果の一つとして、1株に実った米粒を数えるだけで1粒のお米が何倍になるか直接知ることができます。

            きわめて疎植でさびしく見える田んぼ

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