ふぉるもさキッチン(台湾厨房)

台湾あれやこれや、色々なトピックスをご紹介したいと思います。(すでに閉店してしまった施設、店舗もあります。悪しからず。)

南庄サイシャット部落

2009-12-08 16:16:33 | オススメの宿
 苗栗縣の南庄へ、台湾原住民サイシャット族を訪ねて行ってきました。


       
 イチゴで有名な大湖から更に北、3号線から124号線に入り、山奥へと上っていくと、八卦力という村に辿り着きます。ここがこの度の目的地、サイシャット族が経営している民宿村「八卦力」です。
 の中にはいくつか民宿がありますが、我々が泊まったのは「櫻田閣民宿」です。


       
       
 4人部屋の和風テイストなお部屋が今晩の宿です。しょうじ風の引き戸などもあって、日本的な感じがしました。


       
 民宿の周りにはサイシャットの生活を描いた絵やレリーフなどがあり、原住民の里に来たなあという雰囲気がいっぱい!


       
 サイシャット族の子ども達がこの辺りで捕まえた虫を見せてくれました。この時は夏だったのでカブトムシがたくさんいました。娘は初めてカブトムシを自分の手に載せて大興奮!


       
 宿泊客には無料で竹細工を指導してもらえます。サイシャットのご主人が用意してくれた竹のセットでカニ作りに挑戦です。やってみると意外に難しい・・・・


       
 ペンチでカニさんの足や手を切って、ボンドで貼り付けるだけなんですが、作った人の個性がそのまま出ます。こんなん出来ました~!!

  八卦力の敷地は広いので、内部をぶらぶら散歩するのもいいでしょう。草や花、バナナの木など自然がいっぱいだから、子どもはもちろん大人も緑に癒されます。


       
 の中にはこんな野外ホールもあります。ここはサイシャット族のダンスショーが行われる会場です。


       
 というわけで、サイシャットダンスショーの始まり始まり~!これを見るのも目的の一つだったのでワクワク~♪(ダンスは定期的には行われていないので、見たい場合は事前にいつ開催されるのか問い合わせてください。)
 最初に表れたのはサイシャットのちびっ子!民族的な装飾を施したベストの裾に、竹筒がじゃらじゃらぶら下がっています。これを揺らしながら、音を立てながら踊ります。


       
 女性達が手をつなぎ、歌いながら登場です。サイシャットの方々は台湾原住民の中でも、ちょっとインディオに顔つきが似ている感じがしました。

       
 赤いまといのようなものが出てきました。これは2年に1回、この地方で行われるサイシャット族のお祭り☆「パスタアイ(矮霊祭)」のときに用いる道具だそうです。「パスタアイ」は11月下旬に行われるので普段は見られませんが、このではショーとして「パスタアイ」の踊りを見せてくれるので、サイシャットに興味のある人は必見ですよ!


       
       
 ショーでは狩猟生活をしていた頃のパフォーマンスで弓矢を構えてみせたり、餅つきの真似をして見せたり・・


       
 でも、他の原住民と違うのは、この布を使ったパフォーマンスです。赤、白、黒の3食の布で機織りの真似をしています。この3食はサイシャット族の代表的な色なのだとか。赤は情熱、黒は勇気、えーっと、白は何だったかな??忘れてしまいました、どうもすみません・・・・


       
  ショーの最後は観客も入り乱れ、みんなで一緒に踊ります。大人も子どももすっごく楽しそう~!もちろん私も参加しました~!


       
 翌朝の朝ご飯は外の小屋で食べました。小屋といっても壁のない、思いっきり吹き抜けのある造りです。面白い雰囲気に、もう食べる前からワクワク~!


       
 民宿のお母さんがテーブルに朝ご飯を並べてくださいました。カボチャ入りのお粥、キャベツ炒め、玉子焼き、シイタケとにんじんの煮物、そしてタッパに入った謎の食品。いったい中には何が入ってるのかな?
「生のシシ肉なんだけど、食べられる?」
と言いながらタッパの蓋を開けるお母さん。しかし、中に入っているのは白いご飯。お母さんが箸で白いご飯をよけていくと、中の方から茶色っぽいものが見えました。
「こうやって発酵させているのよ。」
おおおお、匂いを嗅ぐと酸っぱいですな。だけどすっごく懐かしい匂い~。そうか、思い出した!これって北海道にある“飯寿司”と同じ匂いだぁ!

 朝ご飯を食べながらお母さんからサイシャット族の伝説を聞きました。「パスタアイ」伝説や、★雷女(雷の神様の娘)伝説など、サイシャットには神秘的なお話がいくつかあります。こういうお話を聞くと、サイシャットにますます興味が湧いてきます。

 サイシャット族のことを知りたければ、この八卦力に来てみてください。
 サイシャット族は人工がだんだん減ってきているそうで、また先祖から代々伝わってきた民族独特の歌や踊りも、若い人が皆町へ出て行ったりして伝承が難しくなってきているということです。こののショーで踊っていた女の子達も、週に1,2回踊りを練習しているとのことでした。民族の伝統を消すまいと頑張っているサイシャットの里を機会がありましたら、是非とも訪れてください。

☆パスタアイ
 サイシャット族に伝わる小人伝説。
“昔々サイシャットの村の奥にに「タアイ(こびと)」がおり、サイシャット族に狩猟や農耕を教え、仲良く暮らすようになった。しかし後にタアイの悪戯により、タアイとサイシャット族の仲が険悪になった。そしてとうとうタアイとサイシャットの間に大きな衝突が起きたが、タアイは呪術が使えるのでサイシャット族には勝ち目はなく、タアイに里を滅ぼされてしまう。後にサイシャットの人々は、タアイの怒りを鎮めるために祈りを捧げた。”これが「パスタアイ」の始まりだということです。

★雷女伝説
 サイシャット族に伝わる伝説。
“昔々、雷の神の娘がサイシャット族の男性に嫁いだ。娘はとても器量がよく、心の優しい嫁だったが、炊事の仕事ができなかった。雷なので、火を扱うと死んでしまうからだ。しかし、自分の素性を隠して嫁いだ雷女は、ある日家族にどうしてもご飯を作ってほしいと頼まれ、台所に立った。これが雷女の最期だった。台所は焼けこげ、雷女はいなくなっていた。あとにはなぜかバナナの木だけが残っていた。嫁が雷女だったことを知ったサイシャットの人々は優しかった彼女を忘れぬよう、稲光のマークを書いて記憶に留めるようにし、また雷女が残してくれたバナナを大切に今後育てていくことにした。”

八卦力:
 苗栗縣南庄郷蓬莱村11隣23ー1号
(037)825865

八卦力内の民宿は
 櫻田閣民宿(037-825025)の他、豆媽媽民宿、銭媽媽民宿などがあります。

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
日本からの旅行者でも行けますか? (旅行好き団塊世代)
2009-12-12 19:08:39
ガイドブックにない、台湾旅行が夢である、小生は こんな旅がしたいなと思いますが、
3-4泊で出来ますか? 台湾ならなんとかなるかな??((親日的人が多く、親切が実感)
言葉は?日本語も台湾大都市同様くらい通じますか?
返信する
Unknown (ももママ)
2009-12-13 00:00:39
旅行好き団塊世代さん

台湾を3,4泊で旅行するのは、地域を絞って細かく回れば比較的容易に旅が出来ると思います。

ただ、日本語に関してはみんながみんな日本語が通じるというわけではないですねえ。
ただ、お年寄りなら日本語がわかる人が多いです。
それと台湾原住民も日本語が出来る方が多いですよ。
返信する
早速のご返事ありがとうございます! (旅行好き団塊世代)
2009-12-13 06:34:40
生きた情報ありがとうございます!

小生 最近 言葉は通じないのですが、筆記して、見せますと、鉄道やバスもなんとか乗りこなしてます?苗栗縣あたりも是非行きたい所です。また ネットで情報を得て、楽しい旅をしたいです。ありがとうございます!

話は変わりますが、我々団塊世代をターゲットにしたロングステイ協会(メールで情報が時々来ます)?なるものがあり、一度、長期滞在を経験したいのですが、夢のまた夢です。
お金と時間の問題もありますが、女房を説得できるのが成功の秘密かな??
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体調大丈夫ですか? (ぺーぺ)
2009-12-13 21:19:06
何だか懐かしい感じのお宿ですね~
民族衣装が可愛いし、踊りも食事を食べる小屋も楽しそうでいいなぁ~
お嬢さんもいろんな体験が出来て、良い思い出が作れたことでしょうね。

それにしても、ももママさんは中国語の達人ですか??すごく細かい話なんかも出来るんですね!スゴイ!!
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Unknown (ももママ)
2009-12-13 22:52:41
旅行好き団塊世代さん

台湾旅行は筆記でもじゅうぶんできると思いますよ!
是非、筆記でご旅行を!
台湾の皆さんは親切ですから、一生懸命コミュニケーションをとろうとすると、いろいろなことを教えてくれたり助けてくれたりします。

ロングステイ協会という組織があるのですか!
面白そうですね。
ただ、最初から長期滞在すると、大変な面も出てくるかもしれませんから、まずは短期ステイから始めてみて、それが成功したら奥様も説得できるのではないかと存じます。
返信する
形から入る達人かも・・・ (ももママ)
2009-12-13 22:57:30
ぺーぺさん

ご心配いただき、恐縮です。
体のほうは徐々によくなってきています。
ありがとうございます。

台湾の原住民が住む地域はのんびりしていて、自然が豊かで、休日を過ごすにはいいところだと思います。
ここ、サイシャットの集落もそんなところの一つでしょう。

え!?中国語の達人??
いえいえ、中国語はそこそこってところです。
でも、実際相手の顔を見て話すと、なんとなくわかっちゃうという特技があります。
形から入って場当たり的な中国語を話すのが得意って感じでしょうか(笑)。
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