ふぉるもさキッチン(台湾厨房)

台湾あれやこれや、色々なトピックスをご紹介したいと思います。(すでに閉店してしまった施設、店舗もあります。悪しからず。)

芝山岩遊歩

2008-01-23 14:01:44 | お勧めスポット
           

 MRT芝山駅の東の方角に広がる小高い山は「芝山岩」と呼ばれています。400種余りの植物が生い茂っている自然豊かなこの山には山道が敷かれ、ハイキング気分で散歩することができます。休日には家族連れ、熟年夫婦、絵画の練習生など様々な人が訪れるスポットとなっているのです。

      
 山道の途中には「蛇蛙石」という三級古蹟に指定された岩が見られます。真ん中の大きな岩が蛇の頭に見えるでしょうか。その左下、大岩の角にのっかったようなのがカエルさんに見えますか?確かにとぐろを巻いた大蛇が今にもカエルに飛びかかろうとしている姿に見えますね。蛇に睨まれた蛙が震えているようにも感じます。

      
 山道を登っていくと「恵済宮」というお寺があります。

      
 更に山道を歩いていくとお墓が・・・。これは台湾の歴史に詳しい方ならご存知だと思いますが、1896年元旦の日に起こった「芝山岩事件」で亡くなった6人の日本人教師達のお墓です。芝山岩事件についてはこちらに詳しいことが書いてあります。
 →http://www.a-eda.net/asia/6teacher.html

           
 そしてこの記念碑は当時の日本政府が犠牲になった6名の教師達の霊をまつるために建てたもの。伊藤博文と書いてありましたから、彼が記念碑作りを命じたのでしょうね。殺された6人の教師のうち、最も年長者の先生が山口県の華族の出身だったとのこと、同じ山口出身の伊藤博文が碑の文字を決めたのも頷けます。(写真では文字が見づらいかもしれませんが、『学務官僚遭難之碑』と書いてあります。)

      
 そしてこの碑の後方には「雨農閲覧室」という部屋が設けられています。ここは言うなれば学習室。人々は無料で学習や読書ができるのですが、危険を承知で襲撃を受け亡くなった日本人教師の“芝山精神”を記念して設置されたものなのでしょう。室内の壁には芝山岩事件についての説明が展示されていました。

 台湾で日本語を教えて日々を暮らしている我が家にとっては他人事とは思えず、六氏先生のお墓にお線香をあげてきました。立派な先生方、我々にはとても真似はできませんが、先輩方の崇高な教育に対する熱い思いを少しでもあやかることができれば・・・と手を合わせました。

 気楽な山登りを楽しみたい、台湾の歴史に触れたい、静かな環境で勉強したいという方は是非この芝山岩へどうぞ。

 MRT芝山駅から徒歩約15分。駅からバスで行くなら206で芝山公園下車

にほんブログ村 海外生活ブログ 台湾情報へ