山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

ちょっとそこまで蕎麦を手繰りに

2015-03-08 23:12:18 | 蕎麦、うどん、ラーメン
毎年この季節は不眠不休の体力勝負を強いられる。
今年もこのひと月の間は一日も休みなく仕事に明け暮れていた。
もう限界だ~とぶち切れた瞬間、ふと幼馴染のオ-ちゃんの顔が浮かんで電話を入れた。

あのさ~、深大寺までママチャリ漕いで蕎麦喰いに行かね?
鮎の解禁前でヒマしてる蕎麦好きのオ-ちゃんがいともたやすく餌に喰いついてきた、Fi~sh!!

粉糠雨にそぼ濡れた桜の蕾のナント可憐なこと!
もう春なんだね~と、ロマンチストの僕たちは思わずホロリとさせられてしまう。





10時40分、先ずは『湧水』さんの暖簾を右手で払う。
10時半開店だというのに、もうあらかた席は埋まっていた、さすが一番人気のお店ですわねえ。





とにかく今日は寒い、蕎麦前は小松菜の辛し和えと蕗の薹の天ぷらをアテにヤケドしそうなほどの熱燗を頂いた。
焼き塩で頬張る蕗の薹の天ぷらのほろ苦さ、あぁホントにもう春なんだよねえ、春が、春が、、、もう来ているんだよねえ!





お蕎麦は10割でも8割でもなく9割蕎麦を頂く。





一口手繰るれば極細の細打ち麺の小気味よい食感と喉越しに酔いしれる、あぁなんという幸せ!





熱燗にほろ酔い、体もほかほかに温まって『湧水』さんを後にする。
この水車の先を左に折れて、、、、





この突き当りを右に折れると





また、お蕎麦屋さんが軒を連ねる通りになる。





2件目はオ-ちゃんが選んだ鰹出汁が評判の『一休庵』さん。
僕は鴨のロ-ス焼きと鴨汁蕎麦の『大師茶屋』さんなのだけれど、ここはオ-ちゃんに従うことにした。





お店に入ると若旦那なのだろうか、絶え間なく蕎麦を打ち蕎麦を裁っている、その手さばきの実に見事なこと。
これを見たオ-ちゃんが俺も蕎麦を打ってみようかなあと言い出した、ついにKちゃんのライバル出現の瞬間である。





先ずは蕎麦前、芋がらの油炒めとお新香をアテにぬる燗で頂くことにする。
ごま油の風味の効いた昔なつかしい芋がらの味に、ぬる燗がすすむこと、すすむこと!





お蕎麦は、そば粉8割の二八蕎麦をお願いした。
丁度よい太さの江戸打ちは歯ごたえの心地よさもさることながら鰹出汁の効いたツユの美味しさも際立ってついつい飲み干してしまった。





またまたほろ酔って気持ちよくお店を後にして深大寺の山門をくぐる。





神社仏閣を巡る旅が実に退屈でつまらないことと思っていたのは10年ほど前までのことだろうか。
それが今では往時を偲び、開祖の不屈の精神を垣間見、宮大工の技術と芸術性の高さに驚愕し、
それを育んだ権力と莫大な資金力に畏怖の念を抱いている。







山門を彩る枝垂れの紅梅、今が盛りであろうか?





温泉に向かう道すがら、鬼太郎の茶店があった。





4分ほど坂を登り、2分ほど坂を下れば『湯守りの里』に辿りつく。
黒褐色の薬草の湯が気に入って1時間も浸かったりあがったりと温泉を楽しみ3時間たっぷり午睡を楽しんだ。





人間という生き物は、息抜きしないと生きてはいけないんですね。
温泉と酒とお蕎麦、いやぁ日本人として生まれた幸せをしみじみ感じる一日でございました。

さあ、あと1週間がんばろう!
コメント (26)
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