この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

ヴィジュアルが序盤にピークだった『アンチグラビティ』。

2020-07-04 23:47:45 | 新作映画
 ニキータ・アルグノフ監督、リナル・ムハメトフ主演、『アンチグラビティ』、7/4、イオンシネマ筑紫野にて鑑賞。2020年18本目。

 イオンシネマ限定公開の『アンチグラビティ』を観てきました。
 いや、本当に公式サイトの劇場情報を見ると見事にイオンシネマの名前しかなくて何だか笑っちゃいます。
 以前はイオンシネマって家族向けの作品だけを上映するシネコンというイメージがあったのですが、『アンチグラビティ』や『ブラッドショット』のようなB級SF映画を上映してもらえるのであればその認識を改めなければいけませんね。
 出来ればもっとマニアックな映画も上映してもらいたいなぁ。笑。

 さて、自分はB級SF映画が好きなのですが、B級SF映画なら何でも無条件で受け入れられるわけではなくて、他の作品にはない何かがないとあまり高くは評価できないわけです。
 本作で言えばその何かはヴィジュアルになるかと思います。
 確かに本作のヴィジュアルは序盤「スゲェ!」と思わせるだけのものはあります。
 天空に機関車が浮いていたり、空から高層ビルが伸びていたり、見ていて飽きることはありません。
 しかし、、、ヴィジュアルのピークがその序盤なんですよね。
 ヴィジュアルは序盤を過ぎると尻すぼみになり、あとはこの世界はどうして作られたのかという謎ときに物語は移行します。
 それは正直つまらなかったかな。
 
 公式サイトでは、本作を指して『インセプション』を彷彿させると引き合いに出していて、確かにそれもわからないでもないのですが、自分は主人公が都市を自在に作り出せることなどからアレックス・プロヤス監督の『ダークシティ』を思い出しました。
 『ダークシティ』では最後の最後にドン!とヴィジュアル的な山場があるんですよね。
 おぉ!という驚きがあり、いつまでも強い印象が残ります。
 それに対して『アンチグラビティ』は何となく謎が解かれて物語は幕を閉じます。
 続きがあるような、ないような、あまり上手い幕引きには思えません。

 まぁそれでも観る価値がないということはないので、時間がある方は観に行っても損はしないでしょう。
 お近くにイオンシネマがあれば、ですが。笑。
 
 お気に入り度★★★☆、お薦め度★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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