ハンス・カノーザ監督、堀北真希主演、【誰かが私にキスをした】、4/28、Tジョイ久留米にて(義姉からもらった前売り券で)鑑賞。2010年20本目。
ホラー映画にはしばしば頭のおかしな人間が出てきます。
最近の作品でいえばサム・ライミ監督の『スペル』がそうですね。
この作品の中でヒロインのクリスティンはジプシーの老婆を不親切にしてしまったばかりに、老婆に付きまとわれ、襲われ、呪いを掛けられ、挙句の果てに地獄へと引き摺り込まれてしまいます。
恐ろしいババァだ、、、と思わずにはいれらませんが、いうまでもなくこの老婆は監督であるサム・ライミによって産み出されたキャラクターであり、お話を面白くするために存在するといっても過言ではありません。
ゆえにお話を面白くするための行動と、現実の世界での頭のおかしな人間の行動が相反する場合、映画の中の頭のおかしな人間たちは前者を選択します。
彼らはある意味リアルではないのです。
まぁ現実世界の頭のおかしな人間はそもそも呪いを掛けたりはしませんが。笑。
また、頭のおかしな人間を産み出した映画監督も頭がおかしいか、というとそんなことは全然なく、映画『スペル』を観ていて伝わってくるのはひたすらサム・ライミの頭のよさです。
どのタイミングで、どのようなショックにすれば、観ている者が最も驚き、恐怖するのか、全てのシーンで緻密な計算が為されているように感じます。
これは何もホラーに限らず、観ている者を純粋に楽しませるエンターティメント作品を作るためには、こういった頭のよさは不可欠なのではないでしょうか。
前置きが長くなりました。
今が旬と言っていい堀北真希が記憶喪失の少女を演じた本作ですが、『誰かが私にキスをした』というタイトルに相違して恋愛映画ではありません。
恋愛の要素がまったくない、というわけではありませんが少なくともそれがメインではない。
じゃ、何がメインなのかというと、、、そもそもこの映画に“核”と呼べるようなものは特にないんですよね。
何かしら心を揺さぶられる感動があるわけではないし、筋書きが見事というわけでも全然ない、ほとんどコスプレショー並みに次から次へと衣装を着替えるヒロインも(記憶を失い、病院から自宅に戻った彼女が最初にすることはパーティドレスを着ること!!)自分の目にはそれほど魅力的には映りませんでした。
ただ一つ特筆すべきものがあるとしたら、作品に出てくるメンヘラが非常にリアルだということですね。
自分にも過去にメンヘラの知り合いがいたのですが、確かにこういう行動を取りそうだ、と観ていて思いました。
おそらくですが、監督のハンス・カノーザは、過去に精神を患ったことがあるか(現在形かもしれないけど)、家族か恋人か近しい人にメンヘラがいたのではないでしょうか。
そうじゃないと出せないリアルさが、作品から感じられました。
とはいえ、別にメンヘラの人の生態を知りたくて映画を観に行ってるわけじゃないし、そこらへんがリアルだからといって映画が面白くなってるかというとそんなことは全然ないし、ほとんど宝の持ち腐れなんですけどね。笑。
お気に入り度は★☆、お薦め度は★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
ホラー映画にはしばしば頭のおかしな人間が出てきます。
最近の作品でいえばサム・ライミ監督の『スペル』がそうですね。
この作品の中でヒロインのクリスティンはジプシーの老婆を不親切にしてしまったばかりに、老婆に付きまとわれ、襲われ、呪いを掛けられ、挙句の果てに地獄へと引き摺り込まれてしまいます。
恐ろしいババァだ、、、と思わずにはいれらませんが、いうまでもなくこの老婆は監督であるサム・ライミによって産み出されたキャラクターであり、お話を面白くするために存在するといっても過言ではありません。
ゆえにお話を面白くするための行動と、現実の世界での頭のおかしな人間の行動が相反する場合、映画の中の頭のおかしな人間たちは前者を選択します。
彼らはある意味リアルではないのです。
まぁ現実世界の頭のおかしな人間はそもそも呪いを掛けたりはしませんが。笑。
また、頭のおかしな人間を産み出した映画監督も頭がおかしいか、というとそんなことは全然なく、映画『スペル』を観ていて伝わってくるのはひたすらサム・ライミの頭のよさです。
どのタイミングで、どのようなショックにすれば、観ている者が最も驚き、恐怖するのか、全てのシーンで緻密な計算が為されているように感じます。
これは何もホラーに限らず、観ている者を純粋に楽しませるエンターティメント作品を作るためには、こういった頭のよさは不可欠なのではないでしょうか。
前置きが長くなりました。
今が旬と言っていい堀北真希が記憶喪失の少女を演じた本作ですが、『誰かが私にキスをした』というタイトルに相違して恋愛映画ではありません。
恋愛の要素がまったくない、というわけではありませんが少なくともそれがメインではない。
じゃ、何がメインなのかというと、、、そもそもこの映画に“核”と呼べるようなものは特にないんですよね。
何かしら心を揺さぶられる感動があるわけではないし、筋書きが見事というわけでも全然ない、ほとんどコスプレショー並みに次から次へと衣装を着替えるヒロインも(記憶を失い、病院から自宅に戻った彼女が最初にすることはパーティドレスを着ること!!)自分の目にはそれほど魅力的には映りませんでした。
ただ一つ特筆すべきものがあるとしたら、作品に出てくるメンヘラが非常にリアルだということですね。
自分にも過去にメンヘラの知り合いがいたのですが、確かにこういう行動を取りそうだ、と観ていて思いました。
おそらくですが、監督のハンス・カノーザは、過去に精神を患ったことがあるか(現在形かもしれないけど)、家族か恋人か近しい人にメンヘラがいたのではないでしょうか。
そうじゃないと出せないリアルさが、作品から感じられました。
とはいえ、別にメンヘラの人の生態を知りたくて映画を観に行ってるわけじゃないし、そこらへんがリアルだからといって映画が面白くなってるかというとそんなことは全然ないし、ほとんど宝の持ち腐れなんですけどね。笑。
お気に入り度は★☆、お薦め度は★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。