この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

鉄人28号 白昼の残月。

2007-10-07 23:09:38 | 新作映画
 横山光輝原作、今川泰宏監督、『鉄人28号 白昼の残月』、10/6、シネ・リーブル博多駅にて鑑賞。40本目。


 本作は『パンズ・ラビリンス』と同じく、情報を得てから鑑賞するまでに非常に長い時間がかかりました。そして、期待に応えてはくれなかったというのも残念ながら『パンズ・ラビリンス』と同様でした。
 おそらく、本作を観に行った人のほとんどは同じ今川泰宏監督のOVA『ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日-』のファンだったのではないか、と思います。
 『ジャイアントロボ~』の何がよかったのか?魅力的なのか?
 それは決してストーリーではないんですよ。ストーリーははっきりいっておちゃらけています。まぁ一言で要約すると「遺言はきちんと伝えよう」ですからね。笑。
 では何がよいのかというと、アニメ特有の動きのダイナミズムじゃないかと自分は思います。
 最近のCGの発達には目覚しいものがあり、もはや実写とCGとの違いすら見出せず、描写によっては実写以上の迫力さえあります。
 しかし自分にいわせるとそれらは決してアニメ特有の動きのダイナミズムではないんですよね。
 わかりやすい例を挙げると、『ルパン三世 カリオストロの城』でルパンが尖塔から尖塔に勢いをつけて飛び移るシーンがあるじゃないですか。
 あれは到底実写で再現できるものではないし、CGで表現できるものでもない。
 アニメならではのものですよね。
 そういったアニメならではの描写が『ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日-』では、頭の先から尻尾まで鯛焼きのように詰まってるんです。
 観に行った人のほとんどがそれを求めていたのではないか、と思うのですが、残念ながら『鉄人28号 白昼の残月』にはそういったシーンがありませんでした。
 せめて巨大ロボット同士の手に汗握る格闘シーンでもあれば話も違うのでしょうけれど、格闘シーンはやけにあっさりとしたものばかりでした。
 まぁそれでも(『エヴァ』や『鉄コン筋クリート』では得られなかった)久しぶりにアニメを見た!という気分にはなりましたけどね。
コメント
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