独立の道

昨日は瓦メーカーのＡ社がめずらしく来店してきました。
今までの担当者Ｉさんではなく、初顔の方でした。Ｉさんはどうしたの
かたずねると独立して瓦屋を１年前から始めたということでした。
Ａ社は瓦メーカーでありながら、職人をかかえて瓦工事の施工もおこな
っています。前担当者のＩさんはぼくとつな感じの人でしたが、こと瓦
に関しては詳しく、瓦職人と同じように工事もおこなうことができる人
でした。以前Ａ社が当社の瓦工事をしたことがありましたが、瓦職人の
腕が悪くお客さんからクレームがついたことがありました。Ｉさんに手
直しするように指示をすると、工事をした職人が来て手直しをするので
はなくＩさんが自ら手直し工事をしたことがありました。
そんなＩさんですから、瓦職人になって瓦工事のお店を持ったとしても
大丈夫だろうと思いました。Ｉさんのように器用な人はもの覚えが早く
、ウサギとカメにたとえればウサギに属すると思いますが、こういう人
は努力しなくても、あるレベルにはすぐに到達するようです。でも器用
さがわざわいして努力を怠り、その先の成長が止まってしまう人が多い
ようです。Ｉさんの場合は、器用さと努力の二面を持ち合わせていたの
で、サラリーマンとしての限界を感じて独立の道を選んだのだと思いま
す。Ａ社としてもＩさんが独立をすることで、会社の大きな損失にな
るわけですが、これも世の中の流れでどうすることもできません。
大不況が３年間続くといわれ始めました。これから先どのようにして、
この大不況に向き合っていくかが試される時なのかもしれません。

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