なかなか釣りに行けない

なかなか実釣出来ず、稀の釣行を夢見て、机上の空論を重ねる備忘録です。

七瀬川の鮎(20210902)

2021年09月02日 18時27分54秒 | 机上釣

七瀬川の鮎(20210902)


先日、仕事の移動途中で大分川水系七瀬川の川見。
苔が食まれて鮎は居るには居る、が、去年と比べて少ない。
やはり去年の水害の影響か。

こうして鮎を見ているとムラムラ釣り気がおきてくる。
でも数は少ない、釣りの能率は低いかもしれない。
鮎バケ鈎での釣りを空想して終わった。

コメント

小学生の頃の愛読書(20210902)

2021年09月02日 17時29分54秒 | 日記

小学生の頃の愛読書(20210902)

小学5年、書店で防波堤釣りの本を買った。
小学2年に母が買ってくれた「釣り入門」が口火を切り、その頃には沢山の釣り指導書を自分から買い漁るようになっていた。
そんな書籍を片手に色んな魚を釣った。
父の実家近くで初めて釣った宝石のような山女魚、叔父に連れられ初めて釣った小アイナメ(15cm)の衝撃、用水路で釣る鯉25cm級の感動。
田舎だから娯楽といえばガキ共で集まり悪さするとか釣りするくらいだったので釣りに没頭するのはごく自然だった。

*悪さとは、近所の兄さんが家のTVで映画みている最中にブレーカーを落とし、激怒した兄さんがエアライフルを手に家から出てきて発砲するのから逃げ廻る遊び(私は一度ヘマして首根っこを掴まれた)、養蜂場の蜂箱に雪玉をブツけ出てきたミツバチから逃げる遊び(蜂箱の出入口に上手く当たると詰まって出てこないが普通はしくじり刺されてしまう)、など。女の子たちは近所の畑のまだ小さく細い人参を片っ端から抜いて廻る、夜勤明けのおじさんが「モォッーッ!モォッーッ!」と発情して何度も吠え続ける隣家の牛に向かって「うるさくて眠れねーっ」と風呂場から真顔で怒鳴り返すのを面白がる、など。他、土手でヒバリの巣を探す、ノビル(野生のネギ)を掘り起こして食べる、背の高いイタドリ林に秘密基地を作る、遊泳禁止の川で泳ぐ、などだ。

なのでボール遊び以外で道具を使う遊びは釣り位で、鮎が群れる激流に小田原オモリ25号をスピニングロッドで投げ入れ石を釣るのは当たり前だった。
だから釣りの書籍で未だ知らない世界が垣間見れることだけでも快感でしょうがない。
田畑の小学生が三宅島のイシダイ釣りを夢想しても無意味で、釣具店主に不思議がられながら買った無駄な石鯛針を眺めて空想に耽った。

そんな折、高橋岩人氏の「防波堤釣り入門」を手にした。


よく釣れる防波堤釣り入門―オール図解・仕掛けから釣り方まで (1977年) 
https://www.amazon.co.jp/よく釣れる防波堤釣り入門―オール図解・仕掛けから釣り方まで-1977年-高橋-岩人/dp/B000J8VAFM
高橋 岩人 (著)
ASIN ‏ : ‎ B000J8VAFM
出版社 ‏ : ‎ 永岡書店 (1977/11/1)
発売日 ‏ : ‎ 1977/11/5
246ページ

神奈川県横浜市の野島防波堤の黒鯛釣りを一般的な防波堤の釣りに応用した書籍で、今でも革新的な内容に度肝を抜かれる。
おおまかに説明すると、野島式短竿のフカセ釣り(小さなガン玉と針と餌だけの仕掛けで魚信を緩んだ糸の張りで判断する)でクロダイ以外に石鯛、メジナ、海タナゴ、メバル、スズキ、ハゼ、キス、そしてカレイまで拡大して狙う方法が詳述してある。
実際にこの方法をつかい、震災前の女川港でカレイや海タナゴ、イケスから逃げたギンザケを釣ったし、九州に移ってからはクロダイ、石鯛、メジナ、ウナギ、アナゴ、ハモを釣りまくった。
現在もし本気で防波堤を釣るならこのフカセ釣りを使うだろう(テトラで長竿を使うのが前打ち)。

今でも時々本棚から引き出し読み返す。
内容はほぼ頭に入っているにも関わらず。
なぜ?
2箇所の文節がどうしても気になるのだ。
(以下原文まま)

############################

p78:渡船利用のコツ
 防波堤と船のあいだに人が落ちたときは、玉網の柄などで防波堤を突っぱり、船をはなして人があいだにはさまれないようにします。また落ちた人も船からはなれることです。船が走っているときも同じで、特に船のスクリューには注意しないと危険です。
 何年か前ですが、横須賀で大きな事故がありました。

p83:アイナメ釣り
 九月初旬、宮城県の女川港で四〇分ぐらいのあいだに三〇尾以上のアイナメを釣ったことがありました。
 深い防波堤で、先端では三〇メートルも水深があり、ここで二人の学生が、東北独特の丸い大きなお守りをつけた仕掛けでつっていました。しかし、一尾も釣れていませんでした。
 そこで、筆者が堤壁にそって餌を落とし込んでいくと、二〜三メートルでオモリが止まり、すかさずアワセるとアイナメが釣れました。
 つまり、エサが宙層にたくさん集まっていたというわけです。
 それからのひととき、この釣り方で大釣りをしたわけです。

############################

小5の頃からそうだが、読むとその情景がありありと眼に浮かぶ。
その様が今でも色褪せない。
それを確認するために何度もここだけ読み返してしまう。
その都度この行間に滲み出す筆者の執筆時の心情が私に迫り来るが、そしてそれは今でも全く変わらない。
その読了感に何か変化あるかなと思いここだけ読み返すのだが、読み取れる心情と情景は全く変わらない。
いや変わりつつあることに私自身気付かないだけかもしれないが。
釣りの本として技術的に優れていると思うが、こんな「文学」のある釣り本も珍しいのはないか。


私の惹かれる理由は他にもあり、出てくる女川港という固有名詞だ。
この女川港の右手が白灯台、左手が赤灯台で、白灯台側は急峻で深く水深30m以上で有名な釣り場だった。
この女川港の白灯台、子供の頃に何度も釣りに行っている。
採石場の真ん中を作業中の方々に会釈しながら入っていく何とも昭和的な釣り場で、仕掛けは20号の丸玉オモリの二本針、エラコというケヤリムシ系の環形動物をつけて海底のアイナメを釣るのだ。
晩秋には50オーバー(70cm超も)のアイナメが狙える。
水流の強い水深30m以上の海底を釣るのに船釣りと同じ20号の丸玉オモリが必須とされて、ほぼ全員がそれを使う。
それを噛みツブシ小程度の軽いオモリで水面下2−3mを釣る人など唯の一人も考えてすらいなかったろう。
そんな折、当代革命的な釣り方を駆使し女川港で大釣りする高橋岩人氏が眼に浮かび、そのお姿に自分の釣り方を重ね合わせた。
シャクリ釣りもそう、結果、大釣りに継ぐ大釣り、昭和50年代の東北には珍しい野島式の防波堤フカセ師に私はなっていた。
知識は結果を変える、それを肌で学んだのがこの高橋岩人氏の書籍だった。

この女川港の白灯台、2011年の東北大震災の大津波で破損したがその後再建された。
今でも「会釈しながら入れる」か分からないが、再建された白灯台は私にとって子供時代の大切なモニュメント。
そんな記憶がこの高橋岩人氏の文節でたちまち溢れ出す。

「横須賀の大きな事故」これは私は知らないが、この一文で止めている。
それが如何に重大な事故で継ぐ言葉すら失うほどだったことをこの"体言止め"が伝える。
逆にそういう文章として完全に完成していて、今でも見事な鮮やかさすら感じる。

この書籍に記された高橋岩人氏の略歴から、ご存命なら95歳を超えておられる。

高橋 岩人(たかはし いわと)氏
1926年長野県飯山市生まれ。
サンケイスポーツ釣りペンクラブ(APC)会員。
鶴見黒鯛釣研究会事務局長(昭和34年以降)。
KDD釣友会役員。

著書多数、以下はその一部。
https://bookmeter.com/authors/454361

*KDD(国際電電)とは国際電信電話株式会社(1953~)の略称、今はKDDIに統合されている。
始めはほぼ官制の株式会社として出発した。
https://ja.wikipedia.org/wiki/国際電信電話
高橋岩人氏はKDDの社員だったらしい。
それ以外の情報はもう辿ることができない。

 




コメント

水難事故対策(20210831)

2021年09月01日 07時57分53秒 | 机上釣

水難事故対策(20210831)


事故回避の3ヶ条「勘、冷静さ、自己責任」で入渓している。
でも小さな突発事故(虫刺されなど)は完全には回避できない。
大自然そのものが大きなリスクなのだから仕方ない。
しかし致命的な事故(クリティカルイベント)だけは避けたい。
それがただの一度だけでも。
その一度きりのクリティカルイベント対策に、下記情報からパズデザインのベストを買った。
「【衝撃映像】冬の河川で釣りをしていたら悲劇が...」
https://www.youtube.com/watch?v=DgbjwXJh7eM
「自分の為に、愛する人の為に。 白土高利(北海道)」
https://pazdesign.co.jp/blog/2019/03/15/自分の為に、愛する人の為に%E3%80%82%E3%80%80白土高利北海道/
「サクラマス終盤戦+FTGストリームベストⅡフィールドレポート 岩崎清志」
https://www.fimosw.com/u/zappazdesign/6ej2whug92x9d5
Pazedesign FTGストリームベストⅡ(ZFV-029)
https://www.pazdesign.co.jp/products/vest/ZFV029/

試着すると浮力体「ビーズクッション」のおかげでゴワつかず肩にフィットする。
フロントポケットもなだらかでキャスティングに干渉し難い。
何より上方に開いた構造がチェストハイウェーダーの蒸れ解消に効くらしい。

どう対策しても完璧とは言えないのが本流釣行。
何故なら入渓そのものが最大のリスクだから。
最悪、入渓=死。

九重町野上のご高齢の社長さん?がこうおっしゃる。
「川に入って何かあればヒトに迷惑かけるから辞めたんだ」

自己責任とはいえ入渓は命懸け。
その都度「今日こそ死ぬかも」と死の恐怖に正面から向き合い、クリティカルイベントを避けるべく勘を研ぎ澄ませ、感情に囚われず冷静に対処し、次々に現れるリスクを一つ一つかわしつつ、粛々と試行と完遂を繰り返す。
私の場合、本流に深く立ち込み釣り下りながらメンディングステイでマスを釣る、これが危険な行為に相当する。
家族は辞めてしまえというのだが、私は敢えて蛮勇振り絞りそんなリスクを取っている。

登山に似ているのかな、そう思ったりする。
山頂からの眺めが、本流でC&Rするマスだ。
そのため命を賭す。
馬鹿げている。

理由のない冒険。

だからこそリスク管理が要る。
気を引き締めていこう。

追記)
子供の頃「川口浩探検隊」に夢中になった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/水曜スペシャル
今でいう"お笑いのオチ"のような結末に大の大人が大真面目に取り組んでいた。
私の本流釣果も"お笑いのオチ"のよう、でもそれに大真面目に取り組んでいる。
もしかしたら水曜スペシャル「川口浩探検隊」の影響だろうか。
あれを今、私は地で行っているのかもしれない。
でも他人から見たらさぞ滑稽だろう。
人里近い河川に重装備で入るとか。
カラフルな2連浮輪で淵渡るとか。
顔面をブチ腫らしながら。
もう馬と鹿としか言いようがない。

追記2)20210916

渡渉用のロープを買った。
予備のために2本。
河原に下りるときと川通しで使う。
定番コースはもっと丈夫なロープを設置してしまうのもよい。
自分だけではなく誰かが事故れば、それはそれで大変なことになる。
誰一人として事故らないのが一番大切。

コメント