朝6時起床、トタン屋根を打つ雨脚に起こされる。
外は結構な雨、もし大分なら諦めたかもと、既に高森に居ることを少し後悔。
6時36分高森の民宿をチェックアウト、7時木郷着。
雨の高森の朝7時はまだ暗い、が、既に先客1名あり、餌釣師。
多分上の釜の右下流側を狙っておられるのだろう。
ルアーフライエリアへ移動し実釣開始。
夜からの雨でエリアはささにごり、このエリアには他の釣り人はまだ居ない。
手が凍える程ではなく、魚の活性も悪くはないだろう。
最下流の釜に移動、トラウトガムを流す、が、無反応。
前日夕も流しているが同じ。
数週間前にみた大物の魚影も、今回は全くなし。
誰かに釣られたのだろう。
つり上がっていくとファミリーフィッシングの方々、「釣れましたか」と。
既に1時間以上の実釣でも一匹もゲット無しの自分、「今始めたばかりです」と。
どう見ても一番乗りなのに全くの手ぶら、恥ずかしさのあまり、見栄で嘘をつく。
いい大人なのに、ああ。
駐車場横のいつもの淵で開始。
この淵はいつもよく釣れる。
それもそのはず、ここには養魚場からの直接の放流が定期的にあり、魚影の濃さはエリア内屈指。
こういうエリアが木郷ルアーフライエリアには数カ所あるようだ。
1)駐車場横、2)樹木張り出し淵、3)養魚場下淵
そのほか橋直下も定期的な放流があるが浅瀬なので魚は溜まらない様子。
この淵で爆釣!
トラウトガムでアタリ、その後は白系統パラシュートドライを沈めてもアタリ、驚く程よく釣れた。
これが自然渓流管理釣り場、ああ木郷、と感謝しながら釣る。
もちろん、ラインに出たアタリでも釣れるが、一定テンポでラインをストリーミングすると、食っている。
これは、大事なテクニックかもしれない。
ストリーミングは釣れてるかどうかを試せたし、誘いにもなった。
雨中のささにごりだからだろうが、FFが上手くなったように感じた。
むろん錯覚だろうが、それでも嬉しい。
ドライは浮かせても釣れるが、沈めた方が魚の興奮度が違うようだ。
沈んだ白いドライフライの周りをたくさんのマスが乱舞する。
興奮している、釣れないはずが無い。
ニンフとドライ、トラウトガムを比べ、前2者は大マスを狂わせたが、トラウトガムは小型がほとんどだった。
無論、淵の初投では大物が掛かるが、その後は見切られ、ニンフとドライは釣れ続く、そこに驚いた。
フライフィッシングの歴史と文化を、私はこの歳で初めて知った。
釣れるパターンは、確かに釣れるのだ。
トラウトガムなどのように斬新なフライパターンに頼らなくとも、”よく釣れるフライ”はよく釣れる。
このよく釣れるフライパターンは、既に文化だし、私もこの文化を大事にして行きたいと思う。
昨日までのラインブレークは今日は全くなし。
フライリールのドラッグギアも入れ替え、ニジマス50cmの疾走でもバッククラッシュ、ラインブレークなし。
ティペット、リーダー共にフロロカーボンが唯一の選択ライン。
その他は40cmマスに耐えられないだろう。
フライラインは、昨日のリオの#000が固くてループ充分、とても驚いた。
今日は#1のフロートライン、10-15mなら充分カバー出来る。
フライをユニノットでどんどん交換していったら0.8号ティペットが短くなった。
1.5-2.0mは結んでおいた方が良さそう。
結局、降雪始まる午後4時半頃までに、60cmのスカリに約30匹強、17kgのマスが納まる。
昨日と比べて大きな進歩だ。
決定的な違いはリーダーとフライそのもの。
まず、リーダーはフロロが一番、フライは伝統的なパターンが一番。
トラウトガムは私のような初心者がフライフィッシングに”はまる”道先案内役として最高だ。
ただ、それ以外の役割は随分と平凡かもしれない。
ニンフパターン、ドライフライパターンの典型的なタイイングを、これから習得せねばならない。
帰りは午後4時過ぎから降雪、慌てて撤収した。
また、帰宅途中に気付いたが、フライラインコントロールの右手中指が痺れていた。
500g以上40cm級のマスの疾走を一日中右手中指で捌いたので、神経を痛めたようだ。
フィンガーガードなどのFF教科書を無視した報いだ。
また更に、FFの勉強を重ねていきたいと思う。
ゆく年くる年に感謝。