癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

道警ヘリによる遺体発見・収容!

2014年04月07日 | 斉藤浩敏さん行方不明関連

×印~遺体発見現場

 今日と明日は、道警ヘリと警察の山岳救助隊による捜索活動の日だった。
 今日の1日の流れを時程に沿って記述する。


捜索前線基地となった毛無山山道入口


5:45、警察の捜索隊の集合場所(毛無山山道入口)へ。先着していた鎌鹿さんと札幌からやって来た山岳救助隊の隊長さんが話されていた。名刺交換をしたら、「毎日、ブログ拝見していました。とても詳しくて、更新も早くて、こちらの計画を練るのに非常に参考になりました。」と挨拶された。
 毛無山入山口から設計山下山口までの地図にこちらの捜索したルートを記入した地図を渡したが、このブログをずっと見ていたこともあり、こちらのまだ捜索していない南側の斜面や尾根を重点的に捜索する予定らしい。今日は、とりあえず、毛無山まで登り、稜線の南側の広い西尾根を下り、南側の林道を繋いで、稜線上の583ピークへ登り返して戻る予定とのこと。なお、道警ヘリは10:30にこちらに飛んでくること、地元の警察官による別動部隊が大野川の川沿いの捜索に当たることを教えていただいた。


上河汲橋手前から出発する山岳救助隊

6:10 上河汲橋の手前で、6名の救助隊の出発準備風見せていただいた。ハーネスを装着し、どんな場合にでも対応できるための完全装備だった。ストレッチャー(救助用ストレッチャー)も担いでいた。足回りは全員プラブーツにスノーシューだった。上河汲橋を渡ってスタートする6名を見送った。橋を渡ったら、迷わず左の作業道を利用して林道をショートカットするルートへと入って行った。こちらへ向かって確認の合図をくれたが、きちんと地図読みができているところはさすがプロだ。


川べりを捜す警官

6:15 彼らを見送った後、毛無山山道入口へ戻る。大野川の川べりを捜索する別動部隊が打ち合わせをしていた。打ち合わせが終わったら、まず3名が川べりへ下って上流へと向かって行った。

8:00 一度帰宅
9:30 警察から「スキー発見しましたが、どんなスキーか知りませんか?」との問い合わせ。あちこちに問い合わせたが、だれも知らなかった。自分のホームページの斉藤さんと一緒に登った雪山の写真から濃紺とわかったので報告。しかし、話しているうちに「川べりで」と聞いて、誰かが捨てたスキーだろうと思って現地へ向かう。
10:10 川べりで捜索していた警官に聞いたら、案の定2本一緒に束ねられて捨てられていたスキーだった。


10:50 上空を飛んでいるヘリコプターを国道から目撃

11:15 発見すれば無線情報が入ると思い、現地本部になっている朝の集合場所へ移動。
着いたら、「たった今、11:10、ヘリが上空から座っているような格好の斉藤さんらしい人を発見しました」とのこと。「場所は詳しいことはわからないが、夏道から少し外れた約7合目付近のところらしい」とのこと。
 とりあえず、関係者や兄弟など、あちこちへ第1報を入れる。

11:40 「ヘリから1人が下りて、遺体を確認しました」との報
12:05 「ヘリに収容完了、函館空港へ移送する。その後の対応はもう少し待ってほしい」とのこと
12:30 山岳救助隊長から直接の電話「遺体を発見してヘリに収容しました」との報
12:40 「函館空港から函館中央署の方へ移送するので、14:00に中央署の方へ行って欲しい」とのこと
12:50 山岳救助隊長へ発見現場と発見当時の状況を携帯電話で問い合わせる。
今、現場へ移動中ですが、場所はヘリからの通報によると、夏道から少し外れた東側の尾根の国道から直線距離でわずか300mほどの位置です。かんじきを履いていたが、リュックもスキーも見当たらなかったらしい」とのこと

13:45 函館中央警察署へ到着。ご兄弟やブリガンズ山岳会親睦会のメンバーが集まっていた。
14:30 まず、親族が聴取を受け、遺体と対面。「きれいな顔をしていた」とのこと。場所や発見当時の状況は、山岳救助隊長からの情報と同じだが、レスキューシートの上に横たわるような格好だったとのこと。
15:00 私も含めて親族以外の関係者が遺体と対面。雪焼けで赤くなっていたが、心配していた凍傷もなく、カラスやキツネにつつかれた跡もなく、きれいな顔をしていたのが幸いだった。
 明日、札幌から法医学医師が来て解剖して死因を確かめるらしい。その後、なんやかんやとあり、遺体が親族へ引き渡されるのは早くても明後日(9日)らしい。したがって、通夜は早くて10日か11日になるだろうとのこと。

15:30 解散後、記者クラブへ呼ばれ、北海道新聞、函館新聞、読売新聞、NHK、HBCの記者から囲み取材を受ける。道新は明日の朝刊の全道版に載せるらしい。

16:30 山岳救助隊長へ電話をして、リュックなどの回収はどうなったか問い合わせる。「現場へ行って、リュックもスキーもストックも回収し、今函館中央署の方へ届けるために向かっています」とのことだった。実は、明日にでも捜して回収に行くつもりだったので、助かった。
17:00 帰宅 

◎ とにかく見つかってよかった~!場所は想定外のところなら、道警ヘリしか見つけられないだろうと期待していただけにうれしかった。しかし、案の定、想定外の場所ではあったが、自分たちで見つけられなかったのがちょっと悔しい。

 なぜ、夏道の方へ下ったのかは不明だが、3/30に発見したスキートレースは斉藤さんのものだと思われるが、そこから何らかの理由で戻ってエスケープルートとして夏道を選んだのかもしれない。国道まであと直線距離でわずか300mというところで息絶えたと思うと非常に無念でやり切れに気持ちだ。あのスキートレースが彼のものでないとすれば、体調が悪くなり、毛無山から直接夏道近くの尾根を下ったのだろうか?いずれにしても謎である。

 今回の警察の捜索で発見されなければ、ずっとあのデブリで埋まった谷の中へ通わなければならないと思っていただけに、「これで終わった!」とホッとすることができた。これで、通常の生活に戻ることができるし、このブログも日常の様子を更新することができる。 

 捜索へのご協力をはじめ、多くの方々のご厚意、そしてご心配や励まし・・・本当にありがとうございました

22 コメント

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本当に良かった (ぴ~ちゃん)
2014-04-07 19:32:25
ご苦労様でした。
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ご苦労様 (yama(バタフライ))
2014-04-07 19:54:51
想定外の所で見つかったのですね。国道までは直ぐのところですね。
滑落やヒグマに襲われなかったとすると、急な病で倒れたのでしょうか。

とにかく、これまでの捜索大変なご苦労だったことでしょう。
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ご苦労様でした (寺@小樽)
2014-04-07 21:12:33
雪解けギリギリでの発見、本当に良かったです、そして、坂口隊長はじめ地元山岳会とHYMLの皆様、本当にご苦労様でした
これで斎藤さんも皆様に感謝し、安らかに成仏することが
出来ると思います
同じ山の好きな仲間として 合掌

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お疲れ様でした。 (旅人)
2014-04-07 21:22:20
 15年前の春に山菜採りで行方不明になった方の捜索に出動したことがあります。
 そのときは2日後にご遺体での発見でしたが、ご遺族の方に確認に来ていただき対面されたときのとても切ない場面を思い出しました。
 とにかく、今日までいろんな方々が捜索に尽力されて、きれいな状態で発見されたということで、言葉が見つかりませんが良かったと思います。
 本捜索に尽力された皆様、本当にお疲れ様でした。
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ご苦労様でした (みの三太郎)
2014-04-07 21:26:32
坂口隊長はじめ、皆様方の長期にわたる捜索活動ほんとうにご苦労様でした。

山の仲間たちの手で発見できなかったのは残念ですが、連日の捜索のお陰で、警察の捜索範囲が絞られ今回の発見に至ったのも事実です。

何より、山を楽しみ愛する仲間の団結力を示せたことが故人へのはなむけに成ったことと思います。

斉藤さんのご冥福をお祈りいたします。 合掌
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ぴ~ちゃんさんへ (sakag)
2014-04-07 22:10:10
ありがとうございました。
苦労とは思いませんでしたが、報われましたし、山を愛する仲間の連帯感に感動しました。。
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寺@小樽さんへ (sakag)
2014-04-07 22:13:06
いち早く小樽からの参加表明、本当にうれしかったです。
みなさんの熱き想いにほだされて頑張ることができました。
みなさんの想いが通じて、雪のあるうちに見つかることができたと思います。
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旅人さんへ (sakag)
2014-04-07 22:15:57
ありがとうございます。
行方不明になってから、約40日くらい経ってしましましたが、見つかることができて良かったです。遺体もきれいなままだったのがうれしかったです。
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本当にお疲れ様でした。 (谷@函館)
2014-04-07 22:16:30
斉藤さんとはSAJスキー準指、指導員資格取得が同期でした、またNHKへの
ビデオ投稿は数知れず 上手に撮した山の映像をいつもテレビで楽しく見せて
頂きました、もうあの優しく静かに話す声を聞くことが出来ないのはとても
寂しく思います。
長期に亘り何度も捜索をされた山仲間のみなさん、本当にお疲れ様でした。

斉藤さんのご冥福をお祈りいたします。
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みの三太郎さんへ (sakag)
2014-04-07 22:18:51
昨日のご参加ありがとうございました。
みなさんの想いが通じて、発見に至ったものと思っています。
山仲間の素晴らしさ、連帯感の強さに感動しました。
落ち着いたら、交流会を兼ねて、打ち上げをしたいと思っています。
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